美醜逆転獣世界

ノラ

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ルーにぃは一番高い鉄棒を掴み、余裕でくるんと回ってくれた。前回りも見せて頭を撫でて褒めてもらった。他にも技があるけど小さい身体だと難しい。


 ルーにぃは鉄棒で懸垂(けんすい)もしてくれた。僕はぶら下がるのが精一杯だった。


「次は砂場!」


 囲いの中にサラサラの砂場が出来ていた。嬉しくて跳び跳ねる。


 バケツで水と砂を混ぜて土台を作り、小枝で削って砂のお城を作ってドヤ顔をにぃに向けた。


「フィは器用だね。本物のお城みたい。上手」


 へにゃと笑い尻尾を揺らす、カイやカリンたちとは砂の山でトンネルとかドロ団子を作ろう。多分投げ合いになるかも。


 にぃが服の砂をはらってくれた。


「ボールの試作品ができたんだ」


 種類があってサッカーボール、バスケットボール、野球ボールみたいだと思った。


「にぃ! そこにいて、蹴ったボール足で踏んで止めて!」


 まずサッカーボールで遊ぶ。ていっと離れた場所にいるルーにぃに向けて蹴る。少し曲がったボールを止めたルーにぃに、こっちに蹴ってと頼む。


 絶妙な加減をされたボールを受け止め、またルーにぃに蹴る。楽しい。


 ドリブルと、下手くそなリフティングも見せた。


 下手くそだったリフティングを見ただけなのに、ルーにぃはものすごく上手な足技がすぐに出来た。にぃの方が器用。


「次はこのボール!」


 バスケットボールを持って、作ってくれたゴールに向けて投げる。入らずに外れて、ルーにぃが拾ってくれて、また投げるを繰り返す。


「入った!!」


 数回目で成功。嬉しくてその場でピョンピョン跳ねる。


 ルーにぃに離れた所からボールを投げてもらう。遠すぎるかなと思ったら二回目でゴールにいれた。


「ルーにぃ、すごい!!」


「距離と力加減を計算しないと難しいね。お祭りのゲームに使うけど距離は色んな人に試して貰って決めるよ」


 適当加減で投げる僕と違って、計算したから入ったの!? ルーにぃは子供なのに色々とすごい。


「次、ちっちゃいボール!」


 柔らかめのボール。いい感じの棒をもらい構える。ルーにぃがヒョイって感じで緩くボールを投げる。


 空振り、次を投げてもらう空振り。


 三度目の正直、当たった!!


「やった!!」


 ルーにぃの真上後ろに飛んでいった。このボールは的当てにいいかも。


 僕だと危ないから小さいボール打ちはルーにぃは今回無し。ホームラン見たかった。

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