悪役令嬢?なら、トコトンやってあげましょう

七海のうえ

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作戦実行らしい

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【アレン様、最近ウキウキしてますがどうしたんですか?】

「あぁ、これはな作戦実行と動こうとしたが計画外の事があまりにも起きすぎてどうしようかとゾクゾクしているんだ。」

【えぇ……変態じゃないですかヤダー】

「誰が変態だ」

本当にハイタカの軽口には困ったものだ。
本当にお前は私の従者なのか怪しくなってきたよ。
それに、この前お前の正体を暴いてからというものやたらと鬱陶しい程絡んで来るようになったおかげで中々仕事が進まなかったしな…

【すいませんって、それはこの前謝ったでしょ。で、その計画外ってなんですかね?】

「いやさ、聞いてくれよ……これがな中々に厄介な事が起こってめんどくさいんだよね。」

つい先日、私は本格的に婚約破棄をあっちからさせようと仕掛けていたのだが、なんか知らんけど殿下が物理的にボコボコにされていた。足は折れてるし、肋骨も数本、顔も少し腫れてるし、なんかブツブツ呪文のように言葉を吐いてたね。
一応、いつも通り私にその時の情報が行くようにカメラの様なものは設置していたのだが、誰かに壊されていたようで記録が残っていなかった。
記録が残ってないならどうしようも無いので本人に聞き出しに行こうと会いに行ったらめっちゃ怯えられました。
いやね、普通の怯え方じゃなかったよ?
もはや殿下失禁しそうになってたよ?

いやいや、私最近何もしてないからね?
確かにこの前殿下に殴られて普通に立ち上がって、従者一人肩に乗っけて捨て台詞吐いて帰っていきましたけどそんなに怯えられるような事はしてないからね。
確かにその後貴方の側近の方が地面が割れる勢いで
「命だけは命だけは、お助け下さい」
って土下座しに来ましたけどそこまでヤバくないですから。
そして私は殿下のことを婚約破棄の日にボコボコにしようと決めてましたし、そもそもお兄様にも止められましたから手出しなんて出来ませんよ。

「……という事なんだよ」

【いや 、怖】

「私の方が怖かったわ」

本当に何があったんだ殿下。多分、殿下絡みっていう事はヒロインも無事じゃない可能性があるぞぉ。
おぉ、こわこわ。

私はハイタカと顔を合わせ、もう何も言わない事にした。この件に関しては私も首を突っ込む訳にはいかなさそうだ。

【そうですね、アレン様。今日は帰りましょう】

「そうしましょ。」

一応、出席だけ取るのに学園には来ていたがもう恐ろしくなってきたので寮に帰って可愛い従者とお兄様に癒されよう。
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