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旅7

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 宿から私達は東の方へ、メアリー達は西の方へ歩き始めた
 東は商業区画で、お店がいっぱいあるから、たくさんの人に話が聞けそう
 そして西は貴族区画。こっちは平民が知らない情報が入ってきそう
 え? 旅人が話なんて聞けないだろうって?
 そこは大丈夫、王様からバララスラの大使であることを証明するメダルをもらってるからね
 これを持ってればこの星の裏側や敵対している国じゃない限りかなりの融通が利くのよね
「ミア、猫さんいるよ」
「うにゅ、私あの猫たちに聞いて来るから、フィオナちゃんはそっちの大衆食堂で情報収集お願いね」
 フィオナちゃんが大衆食堂へ向かったのを見届けてから私は猫たちに話しかけた
「んにゅあ、見たことにゃいやつだにゃ。ここをカツブシ様の縄張りと知っての狼藉かにゃ?」
「いや狼藉も何も話聞こうとしてるだけなんだけど」
「ああ、そっか、それはすまにゃい。ワレの名前はカツブシ! この街を牛耳る最強の猫にゃ! お前はなかなか可愛いからワレの第五十五夫人にしてやるにゃ」
「いや遠慮するよ普通に。そんなことより君たちに聞きたいことがあるのよね」
「そ、そんなことって・・・。ワレショック、にゃ。ま、まあいいにゃ。おんにゃのこには優しくって死んだじいちゃんの遺言にゃ。ワレは女の子には優しいのにゃ」
 カツブシは結構気さくな猫で、色々と情報を教えてくれたけど、魔王に関する情報はまったくなかった
 この街のどこそこの人間がよく猫にご飯をくれるとか、ここは日向ぼっこに最適とか、うん、まあ私的にはすごく役に立つ情報だけど、今欲しい情報じゃないんよ
「それであそこの上にある変なオブジェクトは猫皆に不評でにゃ・・・」
「はいそこまで! 色々街のこと教えてくれてありがとう」
「う、うにゃ、また何か聞きたくなったらいつでも来るにゃ。ワレは大体ここでダラダラ寝てるにゃ」
「うん、またね!」
 いい子だけど話が長い
 慕ってる猫が多いから面倒見もかなりいいんだと思う
「あ、最後に今行ってたオブジェクト見てみるにゃ。すっごく変だから」
 ちょっと気になるけど今は関係ないからいいかな
 この街の猫たちのまとめ役であるカツブシが魔王についての情報を持ってないってことは、この街に魔王についての情報はないのかも
 気づいたら結構時間が経ってて、フィオナちゃんがこっちに戻って来てた
「ミア、何かいい情報あった?」
「こっちは何も・・・。フィオナちゃんは?」
「私も特には・・・。あ、でも面白いオブジェクトの話は聞いたよ。あとで見に行こうよ」
 そ、そっちもオブジェクトの話出てたのか
 なんかすごく気になって来たよ。メアリーとエルヴィスが戻ってきたら一緒に見に行こっかな
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