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転生者28

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 依頼を受けて水中都市の方へ向かう
 ギルドから階段を使って下へ降りると、そっから水中へ行かなきゃいけなくなってる
「どうやって水中都市の方へ行くの? 私達エラなんてないんだけど」
「おお、そこは大丈夫。ほれ、ここのスイッチを押してみろ」
 クォロンに言われるがままボタンを押すと、泡がポコンと出てきて私達を包み込んだ
「これで移動できるだろ。俺たちが運ぶから座っててくれ」
 そのまま水中へ入り、クォロンとカリュフに連れられて水中都市へ
 水中ギルドにはたくさんの水中生活者の冒険者がいて、マーメイドの冒険者は魔術師が多かった
 中にはトライデントなどをもってる戦士風の人もいたよ
「受付してくるからちょっと待っててくれ」
「はい」
 クォロンが受付してくる間、カリュフに話しかけてみた
「ねね、カリュフ君ってどんな力を持ってるの?」
「君? あ、うん、僕は月並みだけど水を操れるんだ。勇者だけど、こんなのマーメイド達ならもっと制度がいいのに・・・」
 あーこりゃなかなかに骨が折れるかも
 本人に自信がないんだよねぇ
「水を操るってどのくらいの制度で?」
 エルヴィスの質問にうーんと唸りながら答える
「試したことはないけど、海流を操るくらいならできるかも」
「え?」
「や、やっぱりその程度じゃ、勇者としてやっていけないよね」
「何言ってるんだよ! 海流を操るって、そんなの英雄クラスの魔導士でも出来ないよ!」
「え、え、そうなの?」
「周りのマーメイドたちに聞いたことはないの?」
「う、うん、僕、同世代としか話した事ないし、クォロン兄さんなら、普通に話せるんだけど」
 なるほど、人見知りも少しあるっぽいね
 ともかくこの子はまだ実戦経験が少なくて、本来の実力が出せてないのかも
 まあこれなら問題なさそうだね
「よし、受けてきたから行くぞ。お前たちは水中だとまともに動けないだろ。大ウミヘビは水中を自在に動くから、魔法で何とかしてくれ」
「それなら私が妖術で戦えると思うよ」
「ほほぉ、妖術か、俺らも使えるが、猫又ってどんな妖術を使うんだ?」
「うーん、私のは特殊だから何とも言えないかな」
 普通妖怪族は妖術は一定の方向性のものしか使えない
 つまり私みたいに炎を出せたり、巨大化したりと、別ベクトルの力は使えない
 炎なら炎だけ、水なら水だけって具合だね
「それは楽しみだ。じゃあまた座っててくれ、大ウミヘビのとこまで一気に連れて行くからよ」
 ギルドを出ると、クォロンが蛇の尻尾を最大限に動かして、さらにカリュフが海流を作り出してものすごい速度で海中を進んでいった
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