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魔王との戦い13

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 ベベルを任せてから一週間が経過した
 すでにエルフたちの元から再び旅立って、私達は歩きで次なる地へ向かってる
 魔王たちがなぜ復活しているのか分からない今、各地を旅して情報を集め続けるしかないからね
 とはいってもその情報もあまりないんだけど
「まだですの? はぁはぁ、遠いですわね」
「仕方ないよ。森を抜けないと隣国のフェニフルにはいけないんだから」
 エルヴィスが地図を広げ、なんとか分かる獣道を先導してくれてる
 彼がいなかったら迷子になってたかも
 ちなみに普段この森にはエルフたちによって幻術が施されてて、入ったら必ず迷って入り口に戻るようになってる
 でも今私達だけには幻術を解いてくれた
 これで隣国の妖精国、フェニフルに行けるのよね
 このフェニフルは妖精国の名前の通りに妖精たちが住んでいて、ものすごく綺麗な場所なんだって
 でもここに来れるのは私達みたいな勇者パーティーか、妖精たちみ認められた人たちだけみたい
 妖精たちの国はこのフェニフルだけしかなくて、各地にいる妖精たちも元々はこの国出身
「あ、見て、森を抜けそう」
 木々の途切れた場所が見えてきた
 その先には色とりどりの花が!
「うわぁ、きれーい」
 全員その美しさに目を奪われて、森を抜けた瞬間にそこから動けなくなった
 花々を行き来する妖精たちもその美しさを見事に引き立て合っていて、幻想郷はここにあったんだって思わせてくれる
 そうして突っ立っていると妖精たちがたくさんこっちに飛んできた
「うわぁ、猫妖怪だぁ。初めて見たぁ」
「こっちは勇者だよ。二人もいる―」
 妖精たちは客人が珍しいのか、嬉しそうに寄って来てくれる
「わぁ、可愛い」
 来た妖精たちは大人の指くらいの大きさしかなくて、ちっちゃくてカワイイ
「あの、あなたたちの一番偉い人ってどこにいるの?」
「女王様ー?」
「女王様大好きー」
「こっち、こっち」
 小さな妖精たち、見たところピクシーやドクシーたちだね
 妖精の中でもいたずらっ子が多い子達
「こっちだよー」
 ここには街がない
 みんな思い思いの場所で暮らし、食べ、眠る
 自然と共に生きてる妖精らしいね
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