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勇者25
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アルタマハハは竜人たちが住む竜のための国家
頂には神竜のメリエンヌがおり、彼女の元竜に連なる種族が集まっていた
その中でも最も数が多いのが竜人である
メリエンヌ含め、竜たちは政治には一切口出ししないため、竜人たちが政治を取り仕切っている
そんな竜人の王がルフリオンと言い、元勇者である
「ところでなぜアルタマハハなんすか?」
「えとね、竜さんに会ってみたかったから」
「そ、そすか」
ティティとミュミュは街を歩きながら竜人や竜たちを見る
鋼よりも硬い肉体を持った彼らは鎧を付けている者が少ない
そんなものが無くても竜の鱗は非常に肉体が優れているからだ
「ミュミュ、あの竜さんおっきいね」
「そすね。お嬢の五百倍はありそすね」
巨大な竜が自由に徘徊できるため、この街はかなり道が広く取られている
まずはこの街のギルドに行ってみる二人
「お嬢、ちょっとだけ中で待っててほしいす」
「うんわかったー」
ギルドでティティを待たせ、ミュミュは建物の影で通信魔法を発動させる
「ミュミュ、どうですか娘の様子は・・・。というか早くかえっで来てぇえええ」
泣きながら答えたのは魔女の女王ジュジュゼナ
「泣かないでくださいすよ。ちゃんと連れて帰りますから」
「あなただから娘を任せてるんだけど、でも、あの子がいないと、ざびじぐでぇえええ」
「ああもう、親子そろってめんどくさいんすから! 取りあえず切りますよ。お嬢が待ってるんすから」
「ぐず、たのんだわよ」
ハァとため息をつくミュミュ
「まったくもう、ジュジュも小さいころから変わってないすね。あの甘えん坊」
ミュミュとジュジュは幼馴染で、ミュミュの方が少し上だ
そのためジュジュのことをよく理解している
当然ティティのことも自分の娘のように思っていた
「さてと、お嬢~、お待たせす!」
ギルドに戻るとティティが大柄の人間族に絡まれ、手を掴まれてぶら下げられていた
「魔女か、俺は魔女が嫌いなんだ。しかもこんなガキが冒険者ギルドに何の用だ? とっとと帰れクソガキ」
「うちのお嬢に、なにしてるすか」
静かにキレるミュミュ
彼女は男の腕を掴んで泣いているティティをその手に取り戻すと、男の腕の骨を粉々に砕いてしまった
「グアアアア! 腕が、俺の、腕ぇええ!!」
グニャグニャになった腕
これは魔法ではなく、単純な彼女の腕力だ
そのままミュミュはもう片方の腕を掴んで地面にたたきつけた
ゴキャリとまがる背骨
よほど高位な回復術を使う者でなければ二度と歩くこともできないだろう
「助かりました、その男、数日前からこの街で問題ばかり起こしていたんです。なまじ強すぎるため竜人の冒険者でも制圧できなくて」
ギルド職員らしき女性に感謝されるミュミュ
どうやらこの男は冒険者と偽ったAランクの犯罪者だったらしく、そのことは掴まってから知れ渡った
「うちのお嬢を泣かせた罪すよ。二度とまともに動けない中反省を繰り返すんすね」
怒りの表情を緩和させ、ティティをよしよしと優しくなだめた
頂には神竜のメリエンヌがおり、彼女の元竜に連なる種族が集まっていた
その中でも最も数が多いのが竜人である
メリエンヌ含め、竜たちは政治には一切口出ししないため、竜人たちが政治を取り仕切っている
そんな竜人の王がルフリオンと言い、元勇者である
「ところでなぜアルタマハハなんすか?」
「えとね、竜さんに会ってみたかったから」
「そ、そすか」
ティティとミュミュは街を歩きながら竜人や竜たちを見る
鋼よりも硬い肉体を持った彼らは鎧を付けている者が少ない
そんなものが無くても竜の鱗は非常に肉体が優れているからだ
「ミュミュ、あの竜さんおっきいね」
「そすね。お嬢の五百倍はありそすね」
巨大な竜が自由に徘徊できるため、この街はかなり道が広く取られている
まずはこの街のギルドに行ってみる二人
「お嬢、ちょっとだけ中で待っててほしいす」
「うんわかったー」
ギルドでティティを待たせ、ミュミュは建物の影で通信魔法を発動させる
「ミュミュ、どうですか娘の様子は・・・。というか早くかえっで来てぇえええ」
泣きながら答えたのは魔女の女王ジュジュゼナ
「泣かないでくださいすよ。ちゃんと連れて帰りますから」
「あなただから娘を任せてるんだけど、でも、あの子がいないと、ざびじぐでぇえええ」
「ああもう、親子そろってめんどくさいんすから! 取りあえず切りますよ。お嬢が待ってるんすから」
「ぐず、たのんだわよ」
ハァとため息をつくミュミュ
「まったくもう、ジュジュも小さいころから変わってないすね。あの甘えん坊」
ミュミュとジュジュは幼馴染で、ミュミュの方が少し上だ
そのためジュジュのことをよく理解している
当然ティティのことも自分の娘のように思っていた
「さてと、お嬢~、お待たせす!」
ギルドに戻るとティティが大柄の人間族に絡まれ、手を掴まれてぶら下げられていた
「魔女か、俺は魔女が嫌いなんだ。しかもこんなガキが冒険者ギルドに何の用だ? とっとと帰れクソガキ」
「うちのお嬢に、なにしてるすか」
静かにキレるミュミュ
彼女は男の腕を掴んで泣いているティティをその手に取り戻すと、男の腕の骨を粉々に砕いてしまった
「グアアアア! 腕が、俺の、腕ぇええ!!」
グニャグニャになった腕
これは魔法ではなく、単純な彼女の腕力だ
そのままミュミュはもう片方の腕を掴んで地面にたたきつけた
ゴキャリとまがる背骨
よほど高位な回復術を使う者でなければ二度と歩くこともできないだろう
「助かりました、その男、数日前からこの街で問題ばかり起こしていたんです。なまじ強すぎるため竜人の冒険者でも制圧できなくて」
ギルド職員らしき女性に感謝されるミュミュ
どうやらこの男は冒険者と偽ったAランクの犯罪者だったらしく、そのことは掴まってから知れ渡った
「うちのお嬢を泣かせた罪すよ。二度とまともに動けない中反省を繰り返すんすね」
怒りの表情を緩和させ、ティティをよしよしと優しくなだめた
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