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魔王の王38

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 ティクラと別れてからしばらくすると、街に人が戻って来た
 破壊された建物は多いけど、このくらいならすぐに復興できそうだね
 住民たちに感謝されて私達は再び追跡に戻ることにした
 道しるべはちゃんと繋がってる
 蛇の魔王を倒したことでつながりは遠くを指し示していた
「ミア、次はどこへ行けばいいの?」
「東北の方を指してるよ。こっちって何があるか分かる?」
「えっと確か、魔女の国ウィッチランドだよ。魔導都市とは協力関係にあって、魔術の研究を一緒にしてるらしいよ」
「そういえば塔にもたくさん魔女がいたね」
 魔女の国は魔女しか生まれないって聞く
 魔女の国にいる男性は皆よそから来た魔女の旦那さんだけなんだとか
 種族も多種多様だけど、魔人族並みに魔力が高い人ばかりなんだとか
 私も魔法、教わりたい
 今覚えてる猫魔法も強力だけど、メアリーの魔法とか見てると普通の魔法も撃ってみたい
 そうと決まればすぐ向かおうやれ向かおう

 ウィッチランドへの道を歩き続けて数時間後
 突然空からロボットが落ちてきた
 何を言ってるのか分からないかもしれないけれど、本当に、ロボットが、どすーーんって落ちてきた
 でかい、十メートルはある
 よく知らないけどガ〇ダムみたい
 そのロボットから敵性は感じない
「あ、見つけました! どうもマリオンです!」
 え、これ、このロボットが、マリオンちゃん、だと?
「ちょっと元に戻りますね」
 そういうとロボットはシュンシュンと小さくなっていって、あの可愛いマリオンちゃんが出てきた
「お久しぶりです! ちょっとお知らせしたいことがあってきました」
「久しぶりだねマリオンちゃん。お知らせって?」
 私を抱っこすると、マリオンちゃんは話し始めた
「実は、針の魔王さんの調子がかなり悪いみたいで、消えそうなんです!」
「え!? なんで? 核は壊されてないんじゃ」
「うん、でもなぜか、今にも消えちゃいそうなんです。キヌイさんは今ではみんなに慕われてて、それで・・・。皆心配してて」
「そっか・・・。皆・・・」
「行こうミア、昔は悪い魔王だったのかもしれないけど、今は皆に慕われて国を守っててくれてるんでしょ?」
「助けてくれますか?」
「もちろん」
「ありがとう!」
 よし、双と決まればすぐ向かおうさあ向かおう
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