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第十一章 働かざる者食うべからず
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夜はお酒も提供する居酒屋、昼は大衆食堂として
営業しているらしいそのお店は、なるほどマリーさん
の言っていたように人気店らしかった。
基本的に予約を受け付けないから、みんな店が
開くのを並んで待たなければいけない。
並んで待つと、それがまた人目をひいて興味を
持った人がまた並ぶ。そうして開店直後からずっと
お客さんが引きも切らないのだ。
「リリちゃん、これ3番テーブルね!落っことさない
ように気を付けて‼︎」
「はいっ!」
レジナスさん達のことも、スカートの短さについても
考える暇もなくパタパタと走り回る。
ホントに忙しい。最初のうちは注文を取ったり、
お客さんとやりとりしたりも少しぎこちなかったけど
時間と共になんとなく昔のバイト当時のカンを
取り戻してきた気がする。
注文を取って料理をテーブルに運びながら目の端で
他のテーブルをチェックする。
お水が少なくなっているコップにはお水を注ぎ足し、
汚れた取り皿で手狭になっているテーブルからは
呼ばれる前にタイミングを見計らってお皿を下げ、
新しいものに交換する。
かちゃん、という音が聞こえたのでちらりと見れば
フォークを落としていた。どうぞ、と言って新しい
フォークを渡す。
元の世界での働き方を思い出しながら必死で動いて
いたら、気付けばチップもたくさん貰っていた。
「すごいな、アンタ!」
ポケットにいっぱいになったチップを一度お店の
マネージャーさんらしき人に預けていたら、バイト
リーダーらしき男のウェイター・・・ニックさんと
言うらしい、が感心したように声をかけてきた。
「そんなに小さくて大丈夫かと思っていたけど、
お客さんへの気配りとかむしろこっちが見習わなきゃ
いけなそうだ。とても初日の新人とは思えないよ。」
「ありがとうございます。」
ぺこりと頭を下げる。前のバイト経験が活きてるのも
そうだけど、日本人っぽい気配り自体が多分今まで
このお店にはなかったものだからお客さんに喜ばれて
いるのかも。
よく見たら、お勘定を書いた紙を両手で渡すとか
何かにつけてありがとうございますと言っては頭を
下げている従業員は私しかいない。
メニューを指差して説明する時に揃えた指先で
手の平ごと指し示すとか。
なんていうか、お客さんに対する接客の仕方が
私だけ違うみたいだ。
だからだろうか、いつの間にか担当しているテーブル
以外のお客さんにも声を掛けられて注文を取っては
走り回っていて、気付けば人一倍動いている気がする。
人違いだというのに、ここでも社畜の如き献身的な
働きぶりをしてしまっていた。
ああ、本当なら今頃ここでおいしいお魚料理を食べて
いたのになぁ・・・。
そう思いながら、おいしそうに食事を楽しんでいる
お客さんを横目で見る。
あのカルパッチョみたいなのいいなあ・・・。魚介の
トマトソーススパゲティみたいなのも美味しそう。
その時だった。あの金髪ポニーテールのウェイトレス
・・・ウェンディさんというらしい、が
「ニック!来たよ、あれがウィルさんの言ってた
お客さんじゃない⁉︎」
そう声を掛けて来た。
あっ、レジナスさんとエル君が来たのかな⁉︎
そう思ってお店の入り口を見れば、今まさに大柄な
男の人がウェイターの一人に案内されて入って来て
急いでそちらに向かったニックさんが頭を下げて
挨拶をしていた。
でも、あれ・・・。その人はレジナスさんじゃない。
確かに、レジナスさんみたいに大きな黒髪の男の人
だけど全然違う人だった。
そしてレジナスさんよりも少し年上に見えるその人は
ジャケットを羽織って身綺麗な格好をして、自分の
両脇に二人の子供を連れている。
どちらも男の人と同じ黒髪で、女の子は髪の毛を
ツインテールにしてピンク色のかわいいワンピース、
その子の弟だろうか?小さな男の子もリボン付きの
白いブラウスに半ズボン姿と3人ともおしゃれを
していた。王都見学に来た旅行者っぽい。
「お父さん、すごいね!予約していたの?」
「いや・・・?おかしいな、ビルの奴が気を利かせた
んだろうか?」
嬉しそうに周りをキョロキョロする女の子に対して
お父さんらしいその人は首を傾げて戸惑っていた。
叔父さんが?すごーい!と言った女の子を含む3人を
あの衝立や観葉植物で人目につきにくい席へと
案内したウェイターさんは
「ええ、ウィルさんに聞いていますよ!メニューも
あらかじめ伝えられていますし、お勘定も先に
いただいていますので!」
愛想よく笑った。お父さんらしきその人はそれを
聞いて、なんだやっぱりビルが予約してくれたのか。
とほっとしている。
いや、違うから!ウィルさんとビルさんで完全に
聞き間違いが発生している。
賑やかな店内とあまり大声で名前等を呼ばない
ようにと言う事前の打ち合わせのせいで、お互いに
勘違いをしたまま話が進んでしまっていた。
でも嬉しそうに席についてお父さんを見上げる
女の子を見てしまうと、間違ってますよ!なんて
とてもじゃないけど言えない。
きっと王都へ旅行に来て、おいしいと評判のこの店へ
おしゃれをして食事を楽しみに来たのだ。
今その勘違いを指摘したら、子ども達の前で
お父さんに恥をかかせるしガッカリさせる。
そう思えば、あの席はこの親子に譲ってもいいかなと
思った。・・・食いっぱぐれるのは残念だけども!
もしレジナスさん達がこの後現れたらどうしよう。
こうなれば、この親子が食事を終えて店を出るまで
レジナスさんやエル君に会わないで欲しい。
私はその親子が案内されたテーブルの担当ではない
ので、自分の担当テーブルと厨房を往復しながら
ちらちらとついそちらを見てしまっていた。
ああ、おいしそうなお魚の香草焼きやさっき見た
魚介のスパゲティが運ばれていく。
スープはブイヤベースっぽいのかな?貝やお魚が
たくさん入っている。
それに、あっ!あれはお刺身だ‼︎赤身と白身のものが
綺麗に盛り付けられて運ばれていった。
小皿には黒い何かが入っているから、あれはきっと
マリーさんがお願いすると言っていたチャンユー
なんだろう。
うう、見てるとやっぱり食べたくなる。
それでも何とか我慢出来たのは、それらの料理に
歓声を上げて喜ぶ子ども達だったり、おいしいなと
言って微笑んでその子達の頭を撫でているお父さんの
姿を見たからだ。
チャンユーをつけたお刺身も、こちらの世界の人の
口には合うかな?と心配したけどおいしいと言って
完食していた。
うん、私の代わりに喜んで食べてくれたなら
何よりだよ・・・。
ははは、と乾いた笑いをしてその3人が最後まで食事を
楽しみ店を後にするところまでをきちんと見守った。
幸いにも親子とレジナスさん達はかち合わなかった。
良かった。いや、せっかくマリーさんが準備して
くれたのに食いっぱぐれたので良くはないか。
それにしても、あの親子達が店を後にして時間は
もうとっくにお昼を過ぎた。
少しずつ、忙しかった店内にも余裕が出来てきて
一緒に働いている人達も交代で休憩に入り始めて
いるのにまだレジナスさん達は現れない。
一体どうしたんだろう。私はいつまでここで働けば
いいのかな・・・。
そう思っていたら、さっきからカウンター席に座って
マネージャーさんと親しげに話していたおじさんが
その横を通り過ぎた私をふと見てきた。
ぺこりとお辞儀をしてその脇を通り抜け、自分の
担当テーブルへ向かう。
注文を取ったりお皿を下げたりしている間も、
なんとなくそのおじさんからの視線を感じていた。
なんだろう、注文を頼みたくてタイミングを伺って
いるのとはまた違う感じなんだけどな?
不思議に思っていたら、とうとうおじさんに
声をかけられた。
「お嬢さん、ちょっといいかい?」
そう話しかけてきたおじさんはにこにこと愛想のいい
笑顔だ。この辺りの人にしては珍しく、日に焼けた
浅黒い肌だから、それこそ港町の出身なのかな。
何を聞かれるのかと立ち止まれば、私の頭を
指差された。
「その髪飾り、どこで買ったんだい?」
おじさんが尋ねたそれは、私がレジナスさんから
プレゼントされたあのリンゴの花の髪飾りだった。
営業しているらしいそのお店は、なるほどマリーさん
の言っていたように人気店らしかった。
基本的に予約を受け付けないから、みんな店が
開くのを並んで待たなければいけない。
並んで待つと、それがまた人目をひいて興味を
持った人がまた並ぶ。そうして開店直後からずっと
お客さんが引きも切らないのだ。
「リリちゃん、これ3番テーブルね!落っことさない
ように気を付けて‼︎」
「はいっ!」
レジナスさん達のことも、スカートの短さについても
考える暇もなくパタパタと走り回る。
ホントに忙しい。最初のうちは注文を取ったり、
お客さんとやりとりしたりも少しぎこちなかったけど
時間と共になんとなく昔のバイト当時のカンを
取り戻してきた気がする。
注文を取って料理をテーブルに運びながら目の端で
他のテーブルをチェックする。
お水が少なくなっているコップにはお水を注ぎ足し、
汚れた取り皿で手狭になっているテーブルからは
呼ばれる前にタイミングを見計らってお皿を下げ、
新しいものに交換する。
かちゃん、という音が聞こえたのでちらりと見れば
フォークを落としていた。どうぞ、と言って新しい
フォークを渡す。
元の世界での働き方を思い出しながら必死で動いて
いたら、気付けばチップもたくさん貰っていた。
「すごいな、アンタ!」
ポケットにいっぱいになったチップを一度お店の
マネージャーさんらしき人に預けていたら、バイト
リーダーらしき男のウェイター・・・ニックさんと
言うらしい、が感心したように声をかけてきた。
「そんなに小さくて大丈夫かと思っていたけど、
お客さんへの気配りとかむしろこっちが見習わなきゃ
いけなそうだ。とても初日の新人とは思えないよ。」
「ありがとうございます。」
ぺこりと頭を下げる。前のバイト経験が活きてるのも
そうだけど、日本人っぽい気配り自体が多分今まで
このお店にはなかったものだからお客さんに喜ばれて
いるのかも。
よく見たら、お勘定を書いた紙を両手で渡すとか
何かにつけてありがとうございますと言っては頭を
下げている従業員は私しかいない。
メニューを指差して説明する時に揃えた指先で
手の平ごと指し示すとか。
なんていうか、お客さんに対する接客の仕方が
私だけ違うみたいだ。
だからだろうか、いつの間にか担当しているテーブル
以外のお客さんにも声を掛けられて注文を取っては
走り回っていて、気付けば人一倍動いている気がする。
人違いだというのに、ここでも社畜の如き献身的な
働きぶりをしてしまっていた。
ああ、本当なら今頃ここでおいしいお魚料理を食べて
いたのになぁ・・・。
そう思いながら、おいしそうに食事を楽しんでいる
お客さんを横目で見る。
あのカルパッチョみたいなのいいなあ・・・。魚介の
トマトソーススパゲティみたいなのも美味しそう。
その時だった。あの金髪ポニーテールのウェイトレス
・・・ウェンディさんというらしい、が
「ニック!来たよ、あれがウィルさんの言ってた
お客さんじゃない⁉︎」
そう声を掛けて来た。
あっ、レジナスさんとエル君が来たのかな⁉︎
そう思ってお店の入り口を見れば、今まさに大柄な
男の人がウェイターの一人に案内されて入って来て
急いでそちらに向かったニックさんが頭を下げて
挨拶をしていた。
でも、あれ・・・。その人はレジナスさんじゃない。
確かに、レジナスさんみたいに大きな黒髪の男の人
だけど全然違う人だった。
そしてレジナスさんよりも少し年上に見えるその人は
ジャケットを羽織って身綺麗な格好をして、自分の
両脇に二人の子供を連れている。
どちらも男の人と同じ黒髪で、女の子は髪の毛を
ツインテールにしてピンク色のかわいいワンピース、
その子の弟だろうか?小さな男の子もリボン付きの
白いブラウスに半ズボン姿と3人ともおしゃれを
していた。王都見学に来た旅行者っぽい。
「お父さん、すごいね!予約していたの?」
「いや・・・?おかしいな、ビルの奴が気を利かせた
んだろうか?」
嬉しそうに周りをキョロキョロする女の子に対して
お父さんらしいその人は首を傾げて戸惑っていた。
叔父さんが?すごーい!と言った女の子を含む3人を
あの衝立や観葉植物で人目につきにくい席へと
案内したウェイターさんは
「ええ、ウィルさんに聞いていますよ!メニューも
あらかじめ伝えられていますし、お勘定も先に
いただいていますので!」
愛想よく笑った。お父さんらしきその人はそれを
聞いて、なんだやっぱりビルが予約してくれたのか。
とほっとしている。
いや、違うから!ウィルさんとビルさんで完全に
聞き間違いが発生している。
賑やかな店内とあまり大声で名前等を呼ばない
ようにと言う事前の打ち合わせのせいで、お互いに
勘違いをしたまま話が進んでしまっていた。
でも嬉しそうに席についてお父さんを見上げる
女の子を見てしまうと、間違ってますよ!なんて
とてもじゃないけど言えない。
きっと王都へ旅行に来て、おいしいと評判のこの店へ
おしゃれをして食事を楽しみに来たのだ。
今その勘違いを指摘したら、子ども達の前で
お父さんに恥をかかせるしガッカリさせる。
そう思えば、あの席はこの親子に譲ってもいいかなと
思った。・・・食いっぱぐれるのは残念だけども!
もしレジナスさん達がこの後現れたらどうしよう。
こうなれば、この親子が食事を終えて店を出るまで
レジナスさんやエル君に会わないで欲しい。
私はその親子が案内されたテーブルの担当ではない
ので、自分の担当テーブルと厨房を往復しながら
ちらちらとついそちらを見てしまっていた。
ああ、おいしそうなお魚の香草焼きやさっき見た
魚介のスパゲティが運ばれていく。
スープはブイヤベースっぽいのかな?貝やお魚が
たくさん入っている。
それに、あっ!あれはお刺身だ‼︎赤身と白身のものが
綺麗に盛り付けられて運ばれていった。
小皿には黒い何かが入っているから、あれはきっと
マリーさんがお願いすると言っていたチャンユー
なんだろう。
うう、見てるとやっぱり食べたくなる。
それでも何とか我慢出来たのは、それらの料理に
歓声を上げて喜ぶ子ども達だったり、おいしいなと
言って微笑んでその子達の頭を撫でているお父さんの
姿を見たからだ。
チャンユーをつけたお刺身も、こちらの世界の人の
口には合うかな?と心配したけどおいしいと言って
完食していた。
うん、私の代わりに喜んで食べてくれたなら
何よりだよ・・・。
ははは、と乾いた笑いをしてその3人が最後まで食事を
楽しみ店を後にするところまでをきちんと見守った。
幸いにも親子とレジナスさん達はかち合わなかった。
良かった。いや、せっかくマリーさんが準備して
くれたのに食いっぱぐれたので良くはないか。
それにしても、あの親子達が店を後にして時間は
もうとっくにお昼を過ぎた。
少しずつ、忙しかった店内にも余裕が出来てきて
一緒に働いている人達も交代で休憩に入り始めて
いるのにまだレジナスさん達は現れない。
一体どうしたんだろう。私はいつまでここで働けば
いいのかな・・・。
そう思っていたら、さっきからカウンター席に座って
マネージャーさんと親しげに話していたおじさんが
その横を通り過ぎた私をふと見てきた。
ぺこりとお辞儀をしてその脇を通り抜け、自分の
担当テーブルへ向かう。
注文を取ったりお皿を下げたりしている間も、
なんとなくそのおじさんからの視線を感じていた。
なんだろう、注文を頼みたくてタイミングを伺って
いるのとはまた違う感じなんだけどな?
不思議に思っていたら、とうとうおじさんに
声をかけられた。
「お嬢さん、ちょっといいかい?」
そう話しかけてきたおじさんはにこにこと愛想のいい
笑顔だ。この辺りの人にしては珍しく、日に焼けた
浅黒い肌だから、それこそ港町の出身なのかな。
何を聞かれるのかと立ち止まれば、私の頭を
指差された。
「その髪飾り、どこで買ったんだい?」
おじさんが尋ねたそれは、私がレジナスさんから
プレゼントされたあのリンゴの花の髪飾りだった。
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