334 / 777
挿話 突撃・隣の夕ごはん
9
しおりを挟む
「リッ、リオン様も今日も朝からとってもカッコいい
ですよ⁉︎いつもカッコいいですけども!」
い、言えたー!
ガッチガチに緊張した私は心の中でガッツポーズを
した。
目の前ではリオン様が、その後ろではレジナスさんが
目を丸くして私を見ている。
そう。私が売り言葉に買い言葉でユリウスさんから
「夕食会までにはリオン殿下のことをちゃんと褒めて
あげるっすよ!」という無茶振り?をされてから
すでに数日が経っていた。
そして今朝ついに言えたのだ。夕食会はもう明日だ。
私って、切羽詰まらないと本気が出ないんだなと
実感した。
でもまあ、これで夕食会でのおいしい食事の品数が
減ることはないはずだ。
今朝もいつものように縦抱きをされると朝の挨拶で
リオン様から頬に口付けを受けて、まじまじと目を
見つめられて微笑まれた。そしていつものように
「今日も朝からかわいいね、おはようユーリ。」
そう言われた。ユリウスさんと約束してからは
毎朝リオン様にそんな風に言われるたびに、私だって
『リオン様の方こそカッコいいですよ!』
と返そうと思って脳内でのシミュレーションは
ばっちりだった。
でもいざ言おうとすると今まで一度も言ったこと
ないのに突然何の脈絡もなくそんな事を言うのって
ヘンじゃないかな⁉︎と心の片隅で冷静にツッコミを
入れる自分がいた。
だから毎回、はくはくと口を開いては閉じて赤くなり
ただ『ありがとうございます・・・』と目を逸らして
お礼を言うだけになっていた。
まあリオン様は私が単純に照れてるだけだと思って
そんな私をかわいい!と言ってさらに抱きしめて
くるだけだったけど。
まるでぬいぐるみのように、ぎゅうぎゅうに抱きしめ
られながらこれではダメだ、逃げちゃダメだと内心
私は追い詰められていた。
それをここに来てやっと言えた!
やったね!と嬉しくなって笑顔になれば、
「あ・・・ありがとう。え?どうしたのユーリ。
まさかそんな事を言われるなんて、思っても
見なかったけど嬉しいよ。」
はっと我に返ったリオン様が目を瞬いてお礼を
言ってくれた。
あれ?あんまり嬉しそうじゃないような・・・。
ユーリ様は言葉足らずなんすよ!と言うユリウスさん
の言葉を思い出す。
もしかしてまだ言葉が足りてない?うまく伝わって
ないのかな⁉︎
どんないいことを言ってもそれが本心だと相手に
伝わっていなければ意味がない。
「ほ、ほんとに‼︎朝から笑顔がキラキラしていて
王子様みたいで素敵ですよ⁉︎いえ、王子様なんです
けど!リオン様はいつもすごく優しくてカッコいい
私の王子様です!」
どうだろう、これでリオン様のことをちゃんと
カッコいいと思っていることは伝わったかな。
一生懸命にそう言えば、いつもの私のようにリオン様
がみるみる赤くなってきた。
「いや、本当にどうしたの・・・。ユーリ、僕の事を
そんな風に思ってくれていたの・・・?」
初めて聞いた、と呟いたリオン様に言って良かったと
思う反面、今まで一度もそんな事を伝えたことが
なかったのを後悔した。
反省・・・と壁に手をついて俯くサルの気持ちで
いたら、リオン様に縦抱きされているその向こう側の
レジナスさんと目が合った。
あっ、そうだ。レジナスさんも同じように褒めようと
思ってたんだっけ。
伴侶を平等に扱うのが円満の秘訣だってリオン様も
言ってたなあ。
リオン様の肩越しに、目の合ったままのレジナスさん
にも声を掛ける。
「レジナスさんもおはようございます!今日も朝から
騎士服が良く似合っていてカッコいいですよ‼︎朝の
光に瞳のオレンジ色が輝いていてとても綺麗です!」
そしたらレジナスさんが瞬間湯沸かし器みたいに
赤面すると、ごほっとむせた。
「レジナスさん⁉︎」
まさかむせるとは思わなかった。私の褒め方がどこか
おかしくて驚かせたんだろうか。
げほごほと顔を真っ赤にして何度か咳き込んだ
レジナスさんは、ようやく落ち着いたのかその赤く
なった顔に手を当てたまま
「・・・いや、おかしいだろう。顔の一部とは言え
俺に対して綺麗だなどと言うのはユーリくらいのもの
だぞ・・・」
そう呟いて深呼吸をするようにふーっと深く息を
吐いた。
こっちもあんまり喜んでいないような・・・?
「おかしくないですよ⁉︎レジナスさんみたいに綺麗な
オレンジ色の瞳の人は他にいませんから!その顔を
ずーっと見ていられます‼︎」
私の褒め言葉が伝わっているかどうか不安なので
レジナスさんにもそう言葉を重ねれば、
「わ、分かったから・・・!照れるからそれ位にして
くれないか⁉︎」
本人はとうとう私から顔どころか体を背けて
ストップをかけるようにこちらに手をかざした。
よし、照れてるということは私の褒めがちゃんと
伝わったんだね⁉︎
その場の勢いに乗ってなんとかミッションはクリア
した。二人ともちゃんと褒めたぞ。
「レジナスの顔を瞳が綺麗でずっと見てられるとか
言うのは相当な口説き文句だと思うよユーリ・・・」
ましてやレジナスは自分の強面な顔を気にしてるし、
君がシグウェルの顔に弱いことも分かっているだけに
相当嬉しいんじゃないかな。と私を抱きしめたままの
リオン様が言った。
レジナスの事をそんな風に思ってくれていて
ありがとう、とも。
「でも本当に、急にそんな事を言い出して一体
どうしたの?もちろんユーリにそんな風に言って
もらえるのは嬉しいけど。」
不思議そうに私を見つめるリオン様の頬はだいぶ
赤みが薄れて来ている。ようやく冷静になってきた
らしい。
「この間ユリウスさんと話していて、リオン様は
私のことを褒めてくれるのに私はそんな風に言った
ことがないって話になって・・・」
「それでか。じゃあこの間から朝会うたびにいつも
何か言いたそうにしていたのもそれだったの?」
納得したように頷いたリオン様に今度は私の方が
赤くなる。
「バレてました⁉︎」
「照れてるだけにしては何か言いたそうだなあとは
思っていたけど。・・・そう、ユリウスとの会話が
きっかけで僕達をどう思っているか気持ちを伝えて
くれようとしたの。」
あいつもたまにはいい事をするね、とリオン様は
上機嫌だ。
ただし機嫌の良くなったリオン様はその後、朝食の
席でもずっと私を離してくれなくてその膝の間に
挟み込むように座らせられた。しかも
「毎日さっきみたいな事を僕達に言ってくれても
いいんだよ?」
と言って来たけど無理だから。ごく一般的な日本人の
私が朝っぱらから毎日カッコいいとか素敵とか相手に
言うのはハードルが高過ぎる。
「そ、そのうちまた機会があったらにします!」
そう答えれば、いつもならしつこく食い下がって
お願いユーリ。とか言ってくるリオン様が仕方ないね
と機嫌良く許してくれた。
まさか褒めの効果がこれほどだとは。
また機会があったら、なんて逃げの姿勢で答えたけど
これは本当にたまに二人を褒めてあげた方がいいかも
知れない、と思い直した。
ちなみに上機嫌なリオン様はユリウスさんの家の
夕食会に最高級のワインをいくつか手土産に持たせて
くれることになった。
そのためそれはお酒の好きなユリウスさんのお父様
・・・騎士団の団長さんにはとても喜ばれることに
なったのだった。
ですよ⁉︎いつもカッコいいですけども!」
い、言えたー!
ガッチガチに緊張した私は心の中でガッツポーズを
した。
目の前ではリオン様が、その後ろではレジナスさんが
目を丸くして私を見ている。
そう。私が売り言葉に買い言葉でユリウスさんから
「夕食会までにはリオン殿下のことをちゃんと褒めて
あげるっすよ!」という無茶振り?をされてから
すでに数日が経っていた。
そして今朝ついに言えたのだ。夕食会はもう明日だ。
私って、切羽詰まらないと本気が出ないんだなと
実感した。
でもまあ、これで夕食会でのおいしい食事の品数が
減ることはないはずだ。
今朝もいつものように縦抱きをされると朝の挨拶で
リオン様から頬に口付けを受けて、まじまじと目を
見つめられて微笑まれた。そしていつものように
「今日も朝からかわいいね、おはようユーリ。」
そう言われた。ユリウスさんと約束してからは
毎朝リオン様にそんな風に言われるたびに、私だって
『リオン様の方こそカッコいいですよ!』
と返そうと思って脳内でのシミュレーションは
ばっちりだった。
でもいざ言おうとすると今まで一度も言ったこと
ないのに突然何の脈絡もなくそんな事を言うのって
ヘンじゃないかな⁉︎と心の片隅で冷静にツッコミを
入れる自分がいた。
だから毎回、はくはくと口を開いては閉じて赤くなり
ただ『ありがとうございます・・・』と目を逸らして
お礼を言うだけになっていた。
まあリオン様は私が単純に照れてるだけだと思って
そんな私をかわいい!と言ってさらに抱きしめて
くるだけだったけど。
まるでぬいぐるみのように、ぎゅうぎゅうに抱きしめ
られながらこれではダメだ、逃げちゃダメだと内心
私は追い詰められていた。
それをここに来てやっと言えた!
やったね!と嬉しくなって笑顔になれば、
「あ・・・ありがとう。え?どうしたのユーリ。
まさかそんな事を言われるなんて、思っても
見なかったけど嬉しいよ。」
はっと我に返ったリオン様が目を瞬いてお礼を
言ってくれた。
あれ?あんまり嬉しそうじゃないような・・・。
ユーリ様は言葉足らずなんすよ!と言うユリウスさん
の言葉を思い出す。
もしかしてまだ言葉が足りてない?うまく伝わって
ないのかな⁉︎
どんないいことを言ってもそれが本心だと相手に
伝わっていなければ意味がない。
「ほ、ほんとに‼︎朝から笑顔がキラキラしていて
王子様みたいで素敵ですよ⁉︎いえ、王子様なんです
けど!リオン様はいつもすごく優しくてカッコいい
私の王子様です!」
どうだろう、これでリオン様のことをちゃんと
カッコいいと思っていることは伝わったかな。
一生懸命にそう言えば、いつもの私のようにリオン様
がみるみる赤くなってきた。
「いや、本当にどうしたの・・・。ユーリ、僕の事を
そんな風に思ってくれていたの・・・?」
初めて聞いた、と呟いたリオン様に言って良かったと
思う反面、今まで一度もそんな事を伝えたことが
なかったのを後悔した。
反省・・・と壁に手をついて俯くサルの気持ちで
いたら、リオン様に縦抱きされているその向こう側の
レジナスさんと目が合った。
あっ、そうだ。レジナスさんも同じように褒めようと
思ってたんだっけ。
伴侶を平等に扱うのが円満の秘訣だってリオン様も
言ってたなあ。
リオン様の肩越しに、目の合ったままのレジナスさん
にも声を掛ける。
「レジナスさんもおはようございます!今日も朝から
騎士服が良く似合っていてカッコいいですよ‼︎朝の
光に瞳のオレンジ色が輝いていてとても綺麗です!」
そしたらレジナスさんが瞬間湯沸かし器みたいに
赤面すると、ごほっとむせた。
「レジナスさん⁉︎」
まさかむせるとは思わなかった。私の褒め方がどこか
おかしくて驚かせたんだろうか。
げほごほと顔を真っ赤にして何度か咳き込んだ
レジナスさんは、ようやく落ち着いたのかその赤く
なった顔に手を当てたまま
「・・・いや、おかしいだろう。顔の一部とは言え
俺に対して綺麗だなどと言うのはユーリくらいのもの
だぞ・・・」
そう呟いて深呼吸をするようにふーっと深く息を
吐いた。
こっちもあんまり喜んでいないような・・・?
「おかしくないですよ⁉︎レジナスさんみたいに綺麗な
オレンジ色の瞳の人は他にいませんから!その顔を
ずーっと見ていられます‼︎」
私の褒め言葉が伝わっているかどうか不安なので
レジナスさんにもそう言葉を重ねれば、
「わ、分かったから・・・!照れるからそれ位にして
くれないか⁉︎」
本人はとうとう私から顔どころか体を背けて
ストップをかけるようにこちらに手をかざした。
よし、照れてるということは私の褒めがちゃんと
伝わったんだね⁉︎
その場の勢いに乗ってなんとかミッションはクリア
した。二人ともちゃんと褒めたぞ。
「レジナスの顔を瞳が綺麗でずっと見てられるとか
言うのは相当な口説き文句だと思うよユーリ・・・」
ましてやレジナスは自分の強面な顔を気にしてるし、
君がシグウェルの顔に弱いことも分かっているだけに
相当嬉しいんじゃないかな。と私を抱きしめたままの
リオン様が言った。
レジナスの事をそんな風に思ってくれていて
ありがとう、とも。
「でも本当に、急にそんな事を言い出して一体
どうしたの?もちろんユーリにそんな風に言って
もらえるのは嬉しいけど。」
不思議そうに私を見つめるリオン様の頬はだいぶ
赤みが薄れて来ている。ようやく冷静になってきた
らしい。
「この間ユリウスさんと話していて、リオン様は
私のことを褒めてくれるのに私はそんな風に言った
ことがないって話になって・・・」
「それでか。じゃあこの間から朝会うたびにいつも
何か言いたそうにしていたのもそれだったの?」
納得したように頷いたリオン様に今度は私の方が
赤くなる。
「バレてました⁉︎」
「照れてるだけにしては何か言いたそうだなあとは
思っていたけど。・・・そう、ユリウスとの会話が
きっかけで僕達をどう思っているか気持ちを伝えて
くれようとしたの。」
あいつもたまにはいい事をするね、とリオン様は
上機嫌だ。
ただし機嫌の良くなったリオン様はその後、朝食の
席でもずっと私を離してくれなくてその膝の間に
挟み込むように座らせられた。しかも
「毎日さっきみたいな事を僕達に言ってくれても
いいんだよ?」
と言って来たけど無理だから。ごく一般的な日本人の
私が朝っぱらから毎日カッコいいとか素敵とか相手に
言うのはハードルが高過ぎる。
「そ、そのうちまた機会があったらにします!」
そう答えれば、いつもならしつこく食い下がって
お願いユーリ。とか言ってくるリオン様が仕方ないね
と機嫌良く許してくれた。
まさか褒めの効果がこれほどだとは。
また機会があったら、なんて逃げの姿勢で答えたけど
これは本当にたまに二人を褒めてあげた方がいいかも
知れない、と思い直した。
ちなみに上機嫌なリオン様はユリウスさんの家の
夕食会に最高級のワインをいくつか手土産に持たせて
くれることになった。
そのためそれはお酒の好きなユリウスさんのお父様
・・・騎士団の団長さんにはとても喜ばれることに
なったのだった。
78
あなたにおすすめの小説
魔法師団長の家政婦辞めたら溺愛されました
iru
恋愛
小説家になろうですでに完結済みの作品です。よければお気に入りブックマークなどお願いします。
両親と旅をしている途中、魔物に襲われているところを、魔法師団に助けられたティナ。
両親は亡くなってしまったが、両親が命をかけて守ってくれた自分の命を無駄にせず強く生きていこうと決めた。
しかし、肉親も家もないティナが途方に暮れていると、魔物から助けてくれ、怪我の入院まで面倒を見てくれた魔法師団の団長レオニスから彼の家政婦として住み込みで働かないと誘われた。
魔物から助けられた時から、ひどく憧れていたレオニスの誘いを、ティナはありがたく受ける事にした。
自分はただの家政婦だと強く言い聞かせて、日に日に膨らむ恋心を抑え込むティナだった。
一方、レオニスもティナにどんどん惹かれていっていた。
初めはなくなった妹のようで放っては置けないと家政婦として雇ったが、その健気な様子に強く惹かれていった。
恋人になりたいが、年上で雇い主。
もしティナも同じ気持ちでないなら仕事まで奪ってしまうのではないか。
そんな思いで一歩踏み出せないレオニスだった。
そんな中ある噂から、ティナはレオニスの家政婦を辞めて家を出る決意をする。
レオニスは思いを伝えてティナを引き止めることができるのか?
両片思いのすれ違いのお話です。
ネグレクトされていた四歳の末娘は、前世の経理知識で実家の横領を見抜き追放されました。これからはもふもふ聖獣と美食巡りの旅に出ます。
旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
アークライト子爵家の四歳の末娘リリアは、家族から存在しないものとして扱われていた。食事は厨房の残飯、衣服は兄姉のお下がりを更に継ぎ接ぎしたもの。冷たい床で眠る日々の中、彼女は高熱を出したことをきっかけに前世の記憶を取り戻す。
前世の彼女は、ブラック企業で過労死した経理担当のOLだった。
ある日、父の書斎に忍び込んだリリアは、ずさんな管理の家計簿を発見する。前世の知識でそれを読み解くと、父による悪質な横領と、家の財産がすでに破綻寸前であることが判明した。
「この家は、もうすぐ潰れます」
家族会議の場で、リリアはたった四歳とは思えぬ明瞭な口調で破産の事実を突きつける。激昂した父に「疫病神め!」と罵られ家を追い出されたリリアだったが、それは彼女の望むところだった。
手切れ金代わりの銅貨数枚を握りしめ、自由を手に入れたリリア。これからは誰にも縛られず、前世で夢見た美味しいものをたくさん食べる生活を目指す。
結婚後、訳もわからないまま閉じ込められていました。
しゃーりん
恋愛
結婚して二年、別邸に閉じ込められていたハリエット。
友人の助けにより外に出ることができ、久しぶりに見た夫アルバートは騎士に連行されるところだった。
『お前のせいだ!』と言われても訳がわからなかった。
取り調べにより判明したのは、ハリエットには恋人がいるのだとアルバートが信じていたこと。
彼にその嘘を吹き込んだのは、二人いたというお話です。
転生皇女セラフィナ
秋月真鳥
恋愛
公爵家のメイド・クラリッサは、幼い主君アルベルトを庇って十五歳で命を落とした。
目覚めたとき、彼女は皇女セラフィナとして生まれ変わっていた——死の、わずか翌日に。
赤ん坊の身体に十五歳の記憶を持ったまま、セラフィナは新しい人生を歩み始める。
皇帝に溺愛され、優しい母に抱かれ、兄に慈しまれる日々。
前世で冷遇されていた彼女にとって、家族の愛は眩しすぎるほどだった。
しかし、セラフィナの心は前世の主・アルベルトへの想いに揺れ続ける。
一歳のお披露目で再会した彼は、痩せ細り、クラリッサの死を今も引きずっていた。
「わたしは生涯結婚もしなければ子どもを持つこともない。わたしにはそんな幸福は許されない」
そう語るアルベルトの姿に、セラフィナは決意する。
言葉も満足に話せない。自由に動くこともできない。前世の記憶を明かすこともできない。
それでも、彼を救いたい。彼に幸せになってほしい。
転生した皇女が、小さな身体で挑む、長い長い物語が始まる。
※ノベルアップ+、小説家になろうでも掲載しています。
【完結】お見合いに現れたのは、昨日一緒に食事をした上司でした
楠結衣
恋愛
王立医務局の調剤師として働くローズ。自分の仕事にやりがいを持っているが、行き遅れになることを家族から心配されて休日はお見合いする日々を過ごしている。
仕事量が多い連休明けは、なぜか上司のレオナルド様と二人きりで仕事をすることを不思議に思ったローズはレオナルドに質問しようとするとはぐらかされてしまう。さらに夕食を一緒にしようと誘われて……。
◇表紙のイラストは、ありま氷炎さまに描いていただきました♪
◇全三話予約投稿済みです
聖女召喚されて『お前なんか聖女じゃない』って断罪されているけど、そんなことよりこの国が私を召喚したせいで滅びそうなのがこわい
金田のん
恋愛
自室で普通にお茶をしていたら、聖女召喚されました。
私と一緒に聖女召喚されたのは、若くてかわいい女の子。
勝手に召喚しといて「平凡顔の年増」とかいう王族の暴言はこの際、置いておこう。
なぜなら、この国・・・・私を召喚したせいで・・・・いまにも滅びそうだから・・・・・。
※小説家になろうさんにも投稿しています。
おばさんは、ひっそり暮らしたい
蝋梅
恋愛
30歳村山直子は、いわゆる勝手に落ちてきた異世界人だった。
たまに物が落ちてくるが人は珍しいものの、牢屋行きにもならず基礎知識を教えてもらい居場所が分かるように、また定期的に国に報告する以外は自由と言われた。
さて、生きるには働かなければならない。
「仕方がない、ご飯屋にするか」
栄養士にはなったものの向いてないと思いながら働いていた私は、また生活のために今日もご飯を作る。
「地味にそこそこ人が入ればいいのに困るなぁ」
意欲が低い直子は、今日もまたテンション低く呟いた。
騎士サイド追加しました。2023/05/23
番外編を不定期ですが始めました。
竜王の「運命の花嫁」に選ばれましたが、殺されたくないので必死に隠そうと思います! 〜平凡な私に待っていたのは、可愛い竜の子と甘い溺愛でした〜
四葉美名
恋愛
「危険です! 突然現れたそんな女など処刑して下さい!」
ある日突然、そんな怒号が飛び交う異世界に迷い込んでしまった橘莉子(たちばなりこ)。
竜王が統べるその世界では「迷い人」という、国に恩恵を与える異世界人がいたというが、莉子には全くそんな能力はなく平凡そのもの。
そのうえ莉子が現れたのは、竜王が初めて開いた「婚約者候補」を集めた夜会。しかも口に怪我をした治療として竜王にキスをされてしまい、一気に莉子は竜人女性の目の敵にされてしまう。
それでもひっそりと真面目に生きていこうと気を取り直すが、今度は竜王の子供を産む「運命の花嫁」に選ばれていた。
その「運命の花嫁」とはお腹に「竜王の子供の魂が宿る」というもので、なんと朝起きたらお腹から勝手に子供が話しかけてきた!
『ママ! 早く僕を産んでよ!』
「私に竜王様のお妃様は無理だよ!」
お腹に入ってしまった子供の魂は私をせっつくけど、「運命の花嫁」だとバレないように必死に隠さなきゃ命がない!
それでも少しずつ「お腹にいる未来の息子」にほだされ、竜王とも心を通わせていくのだが、次々と嫌がらせや命の危険が襲ってきて――!
これはちょっと不遇な育ちの平凡ヒロインが、知らなかった能力を開花させ竜王様に溺愛されるお話。
設定はゆるゆるです。他サイトでも重複投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる