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第十六章 君の瞳は一億ボルト
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「レニ様が私にこれを?」
目の前に置かれた綺麗にラッピングされている
A5サイズの箱を見つめる。
「そう。ユーリへのプレゼントだよ。本当は直接
渡したがっていたんだけど、勉強だ剣の稽古だと
中々忙しくてね。今度会ったら直接お礼を伝えて
あげて欲しいな。」
開けてみて。リオン様に促されて箱のリボンに
手をかける。
なんだろう?そう思いながら開けた中に入っていた
のは、魔石を加工して作られた赤いバラのブローチと
同じく魔石で出来た青い小鳥のブローチだった。
小鳥はバラの花に向かい合わせでまるで花の蜜を
吸いに来たみたいで、二対で一セットのブローチ
なのかな?
手に取ると一つずつがちょうど私の小さな片手の平に
おさまるくらいの大きさだ。
「これって」
ハッとしてリオン様を見れば微笑まれる。
「そう、レニとユーリが勇者様の時代から持ち帰って
きた炎狼と一つ目巨人の魔石鉱山から取れた物だよ。
僕も少しアドバイスはしたけどデザインなんかは
レニが頑張って考えたから褒めてあげて。」
「レニ様が?わぁ・・・」
どちらも金色の縁取りでキラキラ輝いている。
「レニ様、生まれてくる自分の兄弟にプレゼント
するんだって張り切ってたのに先に私が貰っちゃって
いいのかな。」
「いいと思うよ。ユーリが喜んでくれるのが何より
だとレニも嬉しく思うだろうし。それ、2つセットで
付けてもいいし一個だけでも使えるよ。それに髪留め
としても使えるように後ろのピン留めも加工してある
はずだから。」
リオン様の説明にブローチを裏返せば、なるほど
髪留めにも使えそうな留め具も付いている。
人のことをチビだの何だのというわりに、なんだか
すごく良い物をもらってしまった。
「私もお礼で何かお返しをしたいと思いますけど
レニ様、どんな物なら喜んでくれますかね?」
あの年頃の男の子が好きそうな物って何だろう?
私が最近好きなお菓子とか、食べ物でもいいのかな。
そんな私の考えを見透かしたようにエル君が口を
開いた。
「ユーリ様、まさか今食べ物のこと考えてない
ですよね。やめた方がいいです、レニ殿下にまで
食べ物のことしか考えてない人だと思われますよ。」
「なっ!いいじゃないですか、おいしいですよ
お菓子‼︎」
「それがユーリ様の手作りならとても喜ばれると
思いますけど」
「そんなもの作れません。」
きっぱり言い切った私を見るエル君の目が気のせいか
冷たい。
そんな私達のやり取りに苦笑したリオン様が、
「まあ確かに、ユーリの手作りの物の方がどんなに
高級な物や珍しい物を貰うよりもレニは喜ぶだろう
ね。・・・そうだなあ、僕やレジナスが貰ったような
剣の下緒はどうだろう?」
思いも寄らない提案をしてきた。
「え?組み紐のあれですか?こんなに素敵な物と
私なんかの手作りのあれじゃ、全然釣り合わないと
思うんですけど。」
目の前のブローチを見つめる。
私のしょぼい手作り品とこの素敵なプレゼントだと
どう考えても私のあげるものの方が見劣りする。
「そんな事ないですよ」
「そうそう、レニは絶対喜ぶから」
首を傾げる私にエル君もリオン様もそう言って
くれる。ありがとう。励ましてくれているのかな?
「でも、こんなしょぼいのいるか!って顔を真っ赤に
して怒って捨てられたりしないですかね?」
「え?ユーリの中でレニの印象ってそんな感じなの?
報われないなぁ・・・」
あの子はもう少し素直に自分の気持ちを伝えられる
ようになった方がいいね、とリオン様は苦笑い
している。
「絶対に喜ぶから大丈夫。僕が保証するよ。それから
もう一つ。」
そう言ってリオン様は手にしていた一枚の紙を
見せてくれた。
「地図ですか?」
見た感じ、ルーシャ国の全体地図みたいだ。
するとリオン様はその西の方を指差した。
山岳地帯や森林が広がり、魔物らしいイラストも
ある中に上から下までまるで万里の長城のように
長い城壁を持つお城や街の絵も描いてある。
「ここは西の主要都市で、西方守護伯と呼ばれる
大貴族のコーンウェル一族が昔から守っている北西の
要所なんだ。そしてこの辺りに、レニが最近一生懸命
になって探していたらしいところが見つかったよ。」
リオン様の指しているところは大森林だ。
「え?レニ様が探していたのって・・・」
まさかあれか。そう思ってリオン様を見つめると
頷かれた。
「そう。ユーリが加護を付けた泉に勇者様の炎の
結界が張ってある旅人たちの憩いの場だよ。」
「あったんですか⁉︎」
過去に飛ばされた時にハーピーや炎狼達を倒した後
ひび割れた地面を地ならしして、それから確か泉を
作った。
「でもあの時は地面を綺麗にならしただけでしたよ。
それならせいぜい荒れ地が平原になっている程度じゃ
ないんですか?」
地図上のそこは森林だ。なるほどこんな中に泉が
あっても気付く人は少ないだろう。だから今まで
見つからなかったのかな。
「ユーリの力で加護がついて、土地の緑地化が
進んだんじゃない?なにしろ100年も経っている
ことだし。」
リオン様が言ったことに、その後ろに立っていた
レジナスさんも頷いた。
「その辺りは昔から緑が豊かで動植物も多い。
そのためそれらを食糧にしようとする魔物が
現れやすいという難点もあるが・・・。今までは
その豊かさはイリューディア神様の加護や恵みの
おかげと言われていたが、実はそこにはユーリの
力も関係しているのでは?」
もしかすると本来はイリューディアさんの加護や
祝福を受けた土地だったかも知れない。
それが私とレニ様が過去に飛ばされて介入したせいで
少し変わってしまったんだろうか。
「レニ様にもこの事はもう教えたんですか?」
じっと地図を見つめてそう言えば、リオン様が笑う。
「教えたも何も、突き止めたのはレニなんだよ。」
「え?」
「頑張って前ルーシャ語の地名やここ100年で
豊かになった土地や税収の増えた領地を調べたり
していたよ。ユーリの加護がついた土地ならきっと
豊かになったに違いないと思ったんだね。」
リオン様も調べ方についてはアドバイスをしたらしく
その時の様子を思い出したのか微笑みを浮かべた。
「地方の伝承なんかも調べてそれらしい場所を
見つけたんだよ。ちょうど今、王都へは西方守護伯
のお孫さんが遊びに来ているんだけどレニと年も
近くてね。その子にも話を聞いたりしたみたいだ。」
西方守護伯のコーンウェル伯爵が治めるその土地には
昔から魔物が近寄れない不思議な森があるという。
善良な人間はそこに辿り着けるのに、邪心を持った
者や魔物が近づくと炎に包まれてしまうその森の
中心には決して枯れずに動物や人間の傷を癒す
不思議な泉が湧いていて、昔から土地の人達によく
利用されているらしい。
聞けば聞くほど、私が加護を付けてレンさんが炎狼
から出来た炎の魔石を埋めた結界がある場所っぽい。
100年の月日が流れても、勇者様の結界は消えて
いないんだ。そういえばあの時、キリウさんも自分の
魔力をあの魔石に上乗せしていたっけ。
ちょっと行ってきますね、と魔石を埋めるために
駆けて行ったレンさんの後ろ姿を思い出す。
「行ってみたい?」
ふいにリオン様に声を掛けられた。見上げれば
にっこりと微笑まれる。
「実は以前から西方守護伯の招待は受けていたんだ。
・・・5歳児の孫の嫁探し目当てだったから断って
たけど。」
「え?なんて言いました?」
最後の方がよく聞き取れなかった。
「いや、何でもないよ。特に緊急性のない案件だった
から後回しにしてただけ。だけどせっかくレニが
調べた結果も出たことだし、ユーリもこの間まで
他国へ視察に行ったりして頑張ってくれたからね。
見物がてらゆっくり出掛けてみるのはどう?」
「リオン様も一緒ですか?」
その問いかけにリオン様は残念そうに首を振った。
「残念ながら、どうしても僕が片付けなきゃいけない
政務がいくつか溜まっていてね。代わりにレジナスを
護衛につけるよ。」
「そうなんですか・・・。」
レジナスさんが一緒なのは心強いけど、リオン様も
一緒じゃないのが残念だ。
そういえばシェラさんは一緒なのかな?魔道具が
壊れたって言ってたけど。
そのことについても聞けば、なぜかリオン様は
複雑そうな顔をして私を見つめてきた。
「ユーリはシェラと一緒がいいの?」
「一緒がいいって言うか、なんとなくそう聞いただけ
ですけど?」
だって私が出掛けるとなれば必ずあれこれ理由を
つけて同行したがるのがシェラさんだから。
それになんだかんだ言ってもシェラさんと一緒に
いるのは楽しい。
小隊任務であちこちに行っているせいか色んなことを
知っていて面白い話を教えてくれるから。
まあたまによく分からない過剰な褒め言葉を言って
くるのだけが難点だけど。
そんな事をリオン様に話したら、ますます複雑そうな
顔をして見つめられてしまった。
「それ、シェラには言わないでね。無駄に彼を
喜ばせるだけだから」
挙げ句の果てになぜかぎゅっと抱きしめられて
そんなお願いまでされる。
なぜこんな風に、まるで子供が寂しさのあまり
ぬいぐるみを抱きしめるかのようにされたのかが
謎だ。
え?今の話の流れのどこにこんな風になる要素が?
不思議に思っていればリオン様の後ろのレジナスさん
までなんだか複雑そうな顔をして私を見ていた。
目の前に置かれた綺麗にラッピングされている
A5サイズの箱を見つめる。
「そう。ユーリへのプレゼントだよ。本当は直接
渡したがっていたんだけど、勉強だ剣の稽古だと
中々忙しくてね。今度会ったら直接お礼を伝えて
あげて欲しいな。」
開けてみて。リオン様に促されて箱のリボンに
手をかける。
なんだろう?そう思いながら開けた中に入っていた
のは、魔石を加工して作られた赤いバラのブローチと
同じく魔石で出来た青い小鳥のブローチだった。
小鳥はバラの花に向かい合わせでまるで花の蜜を
吸いに来たみたいで、二対で一セットのブローチ
なのかな?
手に取ると一つずつがちょうど私の小さな片手の平に
おさまるくらいの大きさだ。
「これって」
ハッとしてリオン様を見れば微笑まれる。
「そう、レニとユーリが勇者様の時代から持ち帰って
きた炎狼と一つ目巨人の魔石鉱山から取れた物だよ。
僕も少しアドバイスはしたけどデザインなんかは
レニが頑張って考えたから褒めてあげて。」
「レニ様が?わぁ・・・」
どちらも金色の縁取りでキラキラ輝いている。
「レニ様、生まれてくる自分の兄弟にプレゼント
するんだって張り切ってたのに先に私が貰っちゃって
いいのかな。」
「いいと思うよ。ユーリが喜んでくれるのが何より
だとレニも嬉しく思うだろうし。それ、2つセットで
付けてもいいし一個だけでも使えるよ。それに髪留め
としても使えるように後ろのピン留めも加工してある
はずだから。」
リオン様の説明にブローチを裏返せば、なるほど
髪留めにも使えそうな留め具も付いている。
人のことをチビだの何だのというわりに、なんだか
すごく良い物をもらってしまった。
「私もお礼で何かお返しをしたいと思いますけど
レニ様、どんな物なら喜んでくれますかね?」
あの年頃の男の子が好きそうな物って何だろう?
私が最近好きなお菓子とか、食べ物でもいいのかな。
そんな私の考えを見透かしたようにエル君が口を
開いた。
「ユーリ様、まさか今食べ物のこと考えてない
ですよね。やめた方がいいです、レニ殿下にまで
食べ物のことしか考えてない人だと思われますよ。」
「なっ!いいじゃないですか、おいしいですよ
お菓子‼︎」
「それがユーリ様の手作りならとても喜ばれると
思いますけど」
「そんなもの作れません。」
きっぱり言い切った私を見るエル君の目が気のせいか
冷たい。
そんな私達のやり取りに苦笑したリオン様が、
「まあ確かに、ユーリの手作りの物の方がどんなに
高級な物や珍しい物を貰うよりもレニは喜ぶだろう
ね。・・・そうだなあ、僕やレジナスが貰ったような
剣の下緒はどうだろう?」
思いも寄らない提案をしてきた。
「え?組み紐のあれですか?こんなに素敵な物と
私なんかの手作りのあれじゃ、全然釣り合わないと
思うんですけど。」
目の前のブローチを見つめる。
私のしょぼい手作り品とこの素敵なプレゼントだと
どう考えても私のあげるものの方が見劣りする。
「そんな事ないですよ」
「そうそう、レニは絶対喜ぶから」
首を傾げる私にエル君もリオン様もそう言って
くれる。ありがとう。励ましてくれているのかな?
「でも、こんなしょぼいのいるか!って顔を真っ赤に
して怒って捨てられたりしないですかね?」
「え?ユーリの中でレニの印象ってそんな感じなの?
報われないなぁ・・・」
あの子はもう少し素直に自分の気持ちを伝えられる
ようになった方がいいね、とリオン様は苦笑い
している。
「絶対に喜ぶから大丈夫。僕が保証するよ。それから
もう一つ。」
そう言ってリオン様は手にしていた一枚の紙を
見せてくれた。
「地図ですか?」
見た感じ、ルーシャ国の全体地図みたいだ。
するとリオン様はその西の方を指差した。
山岳地帯や森林が広がり、魔物らしいイラストも
ある中に上から下までまるで万里の長城のように
長い城壁を持つお城や街の絵も描いてある。
「ここは西の主要都市で、西方守護伯と呼ばれる
大貴族のコーンウェル一族が昔から守っている北西の
要所なんだ。そしてこの辺りに、レニが最近一生懸命
になって探していたらしいところが見つかったよ。」
リオン様の指しているところは大森林だ。
「え?レニ様が探していたのって・・・」
まさかあれか。そう思ってリオン様を見つめると
頷かれた。
「そう。ユーリが加護を付けた泉に勇者様の炎の
結界が張ってある旅人たちの憩いの場だよ。」
「あったんですか⁉︎」
過去に飛ばされた時にハーピーや炎狼達を倒した後
ひび割れた地面を地ならしして、それから確か泉を
作った。
「でもあの時は地面を綺麗にならしただけでしたよ。
それならせいぜい荒れ地が平原になっている程度じゃ
ないんですか?」
地図上のそこは森林だ。なるほどこんな中に泉が
あっても気付く人は少ないだろう。だから今まで
見つからなかったのかな。
「ユーリの力で加護がついて、土地の緑地化が
進んだんじゃない?なにしろ100年も経っている
ことだし。」
リオン様が言ったことに、その後ろに立っていた
レジナスさんも頷いた。
「その辺りは昔から緑が豊かで動植物も多い。
そのためそれらを食糧にしようとする魔物が
現れやすいという難点もあるが・・・。今までは
その豊かさはイリューディア神様の加護や恵みの
おかげと言われていたが、実はそこにはユーリの
力も関係しているのでは?」
もしかすると本来はイリューディアさんの加護や
祝福を受けた土地だったかも知れない。
それが私とレニ様が過去に飛ばされて介入したせいで
少し変わってしまったんだろうか。
「レニ様にもこの事はもう教えたんですか?」
じっと地図を見つめてそう言えば、リオン様が笑う。
「教えたも何も、突き止めたのはレニなんだよ。」
「え?」
「頑張って前ルーシャ語の地名やここ100年で
豊かになった土地や税収の増えた領地を調べたり
していたよ。ユーリの加護がついた土地ならきっと
豊かになったに違いないと思ったんだね。」
リオン様も調べ方についてはアドバイスをしたらしく
その時の様子を思い出したのか微笑みを浮かべた。
「地方の伝承なんかも調べてそれらしい場所を
見つけたんだよ。ちょうど今、王都へは西方守護伯
のお孫さんが遊びに来ているんだけどレニと年も
近くてね。その子にも話を聞いたりしたみたいだ。」
西方守護伯のコーンウェル伯爵が治めるその土地には
昔から魔物が近寄れない不思議な森があるという。
善良な人間はそこに辿り着けるのに、邪心を持った
者や魔物が近づくと炎に包まれてしまうその森の
中心には決して枯れずに動物や人間の傷を癒す
不思議な泉が湧いていて、昔から土地の人達によく
利用されているらしい。
聞けば聞くほど、私が加護を付けてレンさんが炎狼
から出来た炎の魔石を埋めた結界がある場所っぽい。
100年の月日が流れても、勇者様の結界は消えて
いないんだ。そういえばあの時、キリウさんも自分の
魔力をあの魔石に上乗せしていたっけ。
ちょっと行ってきますね、と魔石を埋めるために
駆けて行ったレンさんの後ろ姿を思い出す。
「行ってみたい?」
ふいにリオン様に声を掛けられた。見上げれば
にっこりと微笑まれる。
「実は以前から西方守護伯の招待は受けていたんだ。
・・・5歳児の孫の嫁探し目当てだったから断って
たけど。」
「え?なんて言いました?」
最後の方がよく聞き取れなかった。
「いや、何でもないよ。特に緊急性のない案件だった
から後回しにしてただけ。だけどせっかくレニが
調べた結果も出たことだし、ユーリもこの間まで
他国へ視察に行ったりして頑張ってくれたからね。
見物がてらゆっくり出掛けてみるのはどう?」
「リオン様も一緒ですか?」
その問いかけにリオン様は残念そうに首を振った。
「残念ながら、どうしても僕が片付けなきゃいけない
政務がいくつか溜まっていてね。代わりにレジナスを
護衛につけるよ。」
「そうなんですか・・・。」
レジナスさんが一緒なのは心強いけど、リオン様も
一緒じゃないのが残念だ。
そういえばシェラさんは一緒なのかな?魔道具が
壊れたって言ってたけど。
そのことについても聞けば、なぜかリオン様は
複雑そうな顔をして私を見つめてきた。
「ユーリはシェラと一緒がいいの?」
「一緒がいいって言うか、なんとなくそう聞いただけ
ですけど?」
だって私が出掛けるとなれば必ずあれこれ理由を
つけて同行したがるのがシェラさんだから。
それになんだかんだ言ってもシェラさんと一緒に
いるのは楽しい。
小隊任務であちこちに行っているせいか色んなことを
知っていて面白い話を教えてくれるから。
まあたまによく分からない過剰な褒め言葉を言って
くるのだけが難点だけど。
そんな事をリオン様に話したら、ますます複雑そうな
顔をして見つめられてしまった。
「それ、シェラには言わないでね。無駄に彼を
喜ばせるだけだから」
挙げ句の果てになぜかぎゅっと抱きしめられて
そんなお願いまでされる。
なぜこんな風に、まるで子供が寂しさのあまり
ぬいぐるみを抱きしめるかのようにされたのかが
謎だ。
え?今の話の流れのどこにこんな風になる要素が?
不思議に思っていればリオン様の後ろのレジナスさん
までなんだか複雑そうな顔をして私を見ていた。
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