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番外編

二虎が追う者一兎を逃さず 5

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「・・・そう、お上手ですよユーリ様」

密やかな、それでいてとても嬉しそうなシェラさんの声が薄暗がりの寝室に聞こえる。

くちゅ、と音を立てて私の口の中に差し込まれているシェラさんの人差し指はとても甘い。

「そのまま舌でくるりと指の周りを一周させるように動かしてみて下さい。・・・ああ、あまり無理をして舌は伸ばさなくて大丈夫ですよ、そうでないと舌が痺れてしまいますから」

そう言われて口の中でシェラさんの指を言われるがままに舐める。ほのかに甘い、ハチミツの味がした。

寝室へ水差しや氷菓子と一緒に持ち込んでいた、小さなハチミツのいれもの。

シェラさんはそこに自分の人差し指を付けるとさっきからそれを私に舐め取らせている。

しかもいつの間にかひょいと抱き上げられて対面座位のまま私の中は貫かれていて、そのまま指を舐めさせられている。

だからなのか気持ち良さに頭の中が霞がかったようにぼんやりとしていて、耳に心地良いシェラさんの声の言う事を素直に聞いてしまっていた。まるで催眠術にかかっているみたいだ。

「上手に出来たご褒美ですよ」

と言ってズンと腰を突き上げられれば、それまで全く動かずにぴったりと子宮の入り口に付けられていたシェラさんのモノに突然お腹の中が押し上げられて、何とも言えない痺れるような快感に全身を襲われる。

「ふぁ・・・っ⁉︎」

思わず声を上げて口の中から指が出てしまった。するとシェラさんは

「ダメですよユーリ様、もう一度お口の中に咥えましょうね。今度は爪の先を舌先でつついてみましょうか?」

と言ってまた私の口の中へ指を入れてくる。

そんなシェラさんを見て、後ろから私の胸をゆっくりと揉みしだき胸の先も弄っていたシグウェルさんが

「君、新婚休暇の時もそうやってユーリに色々教え込んでいたのか?」

と聞いている。

「ええ。ユーリ様は努力家で真面目な上に素直ですからね。こうして褒めてあげながらオレの知る手練手管を教えて差し上げますとこんな風に一生懸命頑張ってくれるんです。とっても可愛らしいでしょう?」

なぜか誇らしげなシェラさんはそのままもう一度ゆっくりと腰を揺らした。

そうされるとさっきまでとは別の部分にシェラさんのモノの先端と張り出したエラが当たってこりこりと奥を引っかかれる。

「んうっ・・・」

意図せず鼻にかかったような甘い声が思わず漏れてしまった。

決して強くない、お腹の奥をくすぐられるようなその動きにぞわぞわして中がきゅうっと収縮すると、またぷしゃっと潮を吹いてしまう。

「おや、気持ち良かったですか?ユーリ様はこうして奥の入り口をねっとりと突かれるのがお好きですよね。」

くちくちと私の口の中で指を前後させるようにいじりながらそんな事を言ったシェラさんに背後のシグウェルさんは

「なるほど。俺も次は試してみよう。」

と頷いている。するとその言葉を受けたシェラさんが

「一度奥に当たるように強く叩きつけたら、そのまま子宮口に亀頭を押し付けたまま動かないで下さい。その後少し間を置いてから押し付けたままゆっくりと少しずつ亀頭で子宮口を押し上げますと、ユーリ様は今のようにとっても良い反応を見せてくれますよ」

と聞くに耐えない詳細なアドバイスまでしている。目の前に当の本人の私がいるのに。

・・・な、なんて会話をしてるんだろうかこの二人は。新手の言葉責めか何かだろうか。

なけなしの理性を総動員して潤んだ瞳できっ!とシェラさんを睨むけど

「そんなに蕩けたお顔で見つめられるとせっかく我慢しているのに動きたくなってしまうので困りますねぇ・・・。ダメですよ、今はお口の練習なんですから。」

となぜかたしなめられてしまった。

「さあ、今度は少しだけお口をすぼめて上下に動かしてみましょうか?ゆっくりで大丈夫ですよ、特に指の腹側を舌で舐め取りながらしていただけるとなお良いですね」

と金色の瞳を笑ませながら言われる。

「頑張りましょうね、ここで一生懸命練習しておけば次にリオン殿下と閨を共にした時にも喜んでもらえるはずですから。」

と微笑んだシェラさんにさすがにシグウェルさんからも

「いや、あまり教え込ませ過ぎても怒られるんじゃないか?」

と至極真っ当な突っ込みが入った。だけどシェラさんは全く意に介さない。

「最初は多少驚かれるかも知れませんが、かわいいユーリ様がこんなにも一生懸命頑張ってくださるんですよ?絶対に殿下も満足されるはずです。」

そう言ってまた一つとん、と下から私を突き上げた。その動きにお腹の中が痺れながらキュッと締まり、シェラさんの指を食む口元からはぽたぽたとよだれがこぼれ落ちる。

「・・・そうそう、お上手です。ユーリ様は本当に飲み込みが早いですね。指の腹なのに、そんな風に擦り上げられるとオレもゾクゾクします。本番ではその指の腹に当たる部分は裏筋ですからね、そんな風にされると相手も気持ち良さは数倍になるでしょう」

その言葉に無意識にシェラさんのモノをきつく締め上げたらしく、一瞬眉を顰めて苦しげな顔をした後に

「・・・もしかして想像して興奮されましたか?良いことです、ユーリ様にはもっと積極的になっていただきたいので。オレ達にも、もっとその愛を分け与えて下さい。その愛をいただく為に、オレも全身全霊を込めてご奉仕いたしますから」

そう言うと、私の口から指を引き抜いて唾液で濡れて光るそれを私の粒にくちくちと擦り付けた。

ぬるぬるした感触と小さく敏感なそれを押し潰された刺激に今まで以上に大きく腰が跳ねる。

「やっ・・・!」

その動きに胸も揺れ、私の後ろから胸に伸ばしていたシグウェルさんの手が外れた。

するとシグウェルさんが

「おい、ユーリをしっかりと支えてやらないとダメだろう」

と言って後ろから私の腰の両側に手を添えると、私の中に入っているシェラさんのモノが抜けないようにと押し付けるように更に深く埋め込むようにグッと上から押し込んだ。

「やぁ、あ、あっ・・・!」

目の奥に火花が散る。ぐぷんと押し込まれて、ただでさえ深く呑み込んでいたシェラさんのモノの先がより強く子宮の入り口に当たる。

むちゅう、と言うまるでそこに口付けるかのような、聞こえるはずのない粘度を持った音まで聞こえてくるような気がした。

「あなたねぇ・・・っ。オレまで刺激してどうするんですか・・・‼︎」

シグウェルさんのその行為はシェラさんにも思いがけない刺激を与えたらしく、珍しくシェラさんが余裕のない声を上げた。

「ああ、くそっ・・・!」

舌打ちをするようにこれまた珍しく短い言葉を乱暴に吐き捨てたシェラさんは、

「・・・すみませんユーリ様、動かせていただきます」

私に優しい口付けを一つ落とした。

「ふぇ・・・?」

シグウェルさんのせいでまたイってしまい、ぷしぷしと潮を吹くのが止まらない私のせいでぴったりとくっ付いているシェラさんの下腹部もひどく濡れてしまっている。

押し込まれて根元まで呑み込んでいる私のあそこは、粒だけでなく入り口も痺れてしまったようにひくひくと痙攣しているみたいだ。

この状態で動かれたらイった直後で敏感な身体が更に大変なことになる。

「待っ・・・!ダメです、まだ動かないでっ・・・‼︎」

止めたけど、すみませんと言うシェラさんの小さな呟きが聞こえたと思ったらバチュン!と強く腰を突き上げられた。

「ひぅっ・・・‼︎」

また目の奥に火花が散る。身体が淡く光った。

さっきまでの全く動かなかったのとは真逆の激しい突き上げに私の軽い身体は跳ね上がり、胸も大きく揺れる。

快楽と言うには強過ぎるその強烈な刺激をなんとかしたくてシェラさんに思わず抱きついたけど、そのせいで私の中をごりごりと削り上げていたモノが別の角度に変わってしまい、また新たな刺激になった。

「あぁっ、あっ、あっ・・・」

シェラさんの動きに連動したように自然と上がる恥ずかしい嬌声も自分では止めることが出来ない。

「も、やぁ・・・っ!」


ずっとイっている感覚が止まらない。どうすればいいんだろう?そう思っていたら耳元でシェラさんが囁いた。

「ユーリ様の奥のお口がオレを離したくないと吸い付いて来ておりますよ。そろそろ出してもよろしいですか?」

その言葉にお腹の奥がまたぎゅっと収縮する。

「それは早く欲しいということでしょうか?そんなにもオレのものをねだられると堪りませんね。いいでしょう。直接注いで、満たして差し上げます。そうされるのがユーリ様はお好きですからね」

「ち、違っ・・・」

なんてことを言うんだろう。だけど否定しようとした言葉はすぐにまたシェラさんに与えられる快楽に呑まれて消えてしまった。

ぎゅうっときつく私を抱きしめたシェラさんの、今まで以上に激しく奥を突き上げてくる動きに奥の奥まで痺れて訳が分からなくなる。

直接注いで満たす。その言葉通りまるで子宮の入り口をこじ開けるかのように強く密着したシェラさんのモノから勢いよく吐き出されたものは私の中を満たしただけに留まらず、シェラさんのモノを伝ってこぷこぷと外まで漏れ出ていた。

そして敏感な私の身体はなぜかそのシェラさんのモノを伝って外へと流れ出るその感触まで感じ取ってしまっていてそれすら気持ちいいと感じる。

本当に、一体全体この身体はどうなっているのか。

痙攣しながらまだシェラさんのモノを離さないでいる、まるで思い通りにならない自分の身体を恨めしく思うけどこれでようやく終わった・・・。

そう思いながら疲労感でぐったりしていればまた身体が淡く光る。

そんな私にシグウェルさんが後ろから、大丈夫か?とあの氷菓子の小さなかけらを差し出してくれた。

冷たくておいしい。

「ありがとうございます・・・」

お礼を言ってゆっくりと振り向けば、

「気にするな。次は俺の番だ。」

ふっと甘く微笑まれて頷かれた。

・・・え?聞き間違いかな・・・?

どうやらこの快楽地獄はまだ終わらないらしい。その恐ろしさに、今度は違った意味で身体が震えた。








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