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番外編
かわいい子には旅をさせよう 26
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シェラさんの頭を撫でているところを騎士さん達に見られてしまい、どうすればいいのか分からなくなってしまった私は
「ち、違いますよ!仲良くしてたとかそういうんじゃなくて・・・そう!加護‼︎気を付けてお仕事頑張りましょうね、っていう加護をシェラさんに授けていたんです‼︎」
苦し紛れについそんな事を言ってしまった。するとそんな私にシェラさんは
「ユーリ様・・・そんな事を言ったら」
ぴくりと眉を動かした。
「え?」
なんかマズイこと言った?そう思っていたら騎士さん達が口々に話し始めた。
「ユーリ様!それでしたら僭越ながら俺もユーリ様のご加護をいただきたいです‼︎」
「頭ナデナデがユーリ様の無事故安全のご加護⁉︎」
「マジか、ちょ、俺の頭汚れてない⁉︎」
「オレは野営の時みたいに握手でもいい!」
「いつ?いつそのご加護もらえるの?」
「王都に戻ったら居残り組に自慢しようぜ‼︎」
ざわついてしまって植林作業の手がすっかり止まってしまっている。
「あ・・・えーと・・・」
狼狽えた私にシェラさんはため息をついた。
「せっかくユーリ様がオレだけに施してくださった至福の行為を堪能しておりましたのに・・・。このままでは騎士達は作業をしそうにありませんね。」
え、でもシェラさんだけならともかく、騎士のみんなにも頭ナデナデなんかしたら王都に帰ったら絶対リオン様に怒られる。
怒られるだけならいいけど、そこに何かしらの私が恥ずかしくていたたまれなくなるような罰もついてくるような気がする。
頭ナデナデの代わりに騎士のみんなに納得してもらえるような何かはないかな。
一生懸命考える。
「ど、どうしましょう・・・⁉︎」
結局何も思い付かずに傍らのシェラさんに頼れば、
「ユーリ様がしてくださる事なら、さっさと働けと例え背中を踏まれて足蹴にされても彼らは喜びそうですが」
と何のアドバイスにもならないことを言う。
「そんなヒドイこと出来ませんよ⁉︎」
一体どこの女王様だ。
「ではオレが今からその辺りの適当な野花でも摘んでまいりましょうか?それをユーリ様にお渡ししますので、労働への感謝の証として彼らに渡されては?」
そう言いながらシェラさんがちらりと見やった視線の先ではポツポツと広がる野原に小さな野の花が咲いていたけど・・・野良犬がそこで用を足している。
「そんなのあげられるわけないでしょう⁉︎それじゃ感謝の証どころか嫌がらせじゃないですか!」
いくら騎士さん達の作業の手が止まっているからといって、犬のおしっこがかかっているかも知れないお花を渡すなんて意地悪にもほどがある。
シェラさんに聞いたのが間違いだったともう一度頑張って考えようとした時だ。
私に頭を撫でられるためにシェラさんが自分の傍らに置いた魔法使いの杖の、上部に嵌めてある魔石がきらりと光ったのが視界の隅をかすめた。
「あっ、そうだ!ユリウスさんのところにあるキリウ・ユールヴァルトさんの魔石‼︎あれを貰って加護を付けてから加工して、騎士さん達にブローチなんかにして贈るのはどうですか?私の初めての本格的な辺境任務の記念にもなるしどうでしょう?」
あれ、たくさんあったよね。幸い私にはリオン様から王都の街歩き用にもらったお小遣いの金貨がまだ残っている。
あの金貨を全部使えば、今回護衛について来てくれた騎士さん達全員分の魔石を買えないかな?
騎士さん達にはお礼が出来るし、魔石を買えばこの町にもいくばくかのお金が落ちる。
私はやっといい案を思いついたと思ったのに、シェラさんは微妙な顔をしていた。あれ?
「・・・オレですらユーリ様からまだ個人的な贈り物をいただいた事がありませんのに、彼らにそれを先に贈るのですか?」
どうやら癒し子原理主義者を差し置いてその宗派に属していない一般人に何かを贈るのは許せないらしい。
「えーと、もちろんシェラさんにも贈りますよ!無事故安全じゃなくても、特別にシェラさんの希望する加護を付けます!」
リオン様に付けたみたいな治癒回復でも、レジナスさんに付けた身体能力強化でもいい。
強化人間にならない、やり過ぎない程度にシェラさんの希望する加護を付けた魔石のブローチを贈ろう。
そう思って言ったら
「特別に・・・?」
と、それまで微妙な顔つきをしていたシェラさんが反応した。
「そうですよ!騎士さんなのに護衛だけでなく侍従さん以上に私のお世話までしてくれてるし、シェラさんにはすごく感謝してるので。だから他の騎士さん達には内緒で、特別にシェラさんの好きな加護を付けます!」
内緒、特別、と言う言葉にシェラさんがぴくりと反応しているのが分かる。
あ、これは良い感じじゃない?と手応えを感じていれば、こほんと小さな咳払いをしたシェラさんが、にっこりと微笑んでいつものあの色気滴る妖艶な笑顔を見せた。どうやら機嫌は完全に上向いたらしい。
「ユーリ様にそこまで言われたのでは仕方ありませんね。魔石はオレがユリウス副団長に話を付けますので、ユーリ様はご自分の懐を一切痛める必要はありません。すぐに皆にユーリ様のご意向を伝えますので、さっさと働いてもらいましょう。」
そう言うが早いか、シェラさんは自分の右手をサッと一振りして愛用の鞭の魔道具を取り出した。
「え?」
なぜ魔物も犯罪者もいないのに武器を?
そう思っていたら、まだざわついている騎士さん達の目の前をかすめるようにそれを振るった。
ヒュンと鋭い風切り音がして、何人かの騎士さん達の前髪がはらりと僅かに散り、途端にそれまで色めき立って騒いでいたみんなが息を呑んで静かになる。
そしてそのままピシリとそれを地面に打ち付ければ、しなった鞭の軽やかな見た目に反してドンという鈍い音と共に土煙が上がる。
「さあ貴方達、無駄話もそこまでです。作業を終えた暁にはユーリ様が皆の働きに感謝して、この先の無事故安全を願った加護付きの魔石の装飾品をくださるそうですよ。その栄誉を賜るために疾く早く作業に戻るか、それとも鞭に追い立てられて作業するかのどちらかを選びなさい。」
もうもうと上がる土煙の向こうでシェラさんの冷涼な声が響き渡った。
あれ?私のご褒美っていうか、結局鞭で脅して働かせるんじゃ・・・?
みんな大丈夫?と心配したのも束の間、シェラさんの鞭の脅しに一瞬シーンとしたもののすぐに騎士さん達のおお!と言う歓声が聞こえて来た。
「頭ナデナデじゃないのは残念だけど、ユーリ様の加護付きの装飾品を貰えるとかレア過ぎる!」
「家宝にして代々伝えないと‼︎」
「いただいたら毎日磨いて身に付けて歩くぜ!」
「帰ったらみんなに自慢しようぜ!」
「よし作業だ作業だ!ユーリ様を待たせないように早くやっちまおう‼︎」
晴れて来た土煙の向こうでは騎士さん達が張り切ってまた動き出したのが見えて来た。
あ、良かった。どうなることかと思ったけどみんな頭ナデナデの事は脇に置いて、なんとか植林作業に戻ってくれたみたい。
騎士さん達にプレゼントをあげるって知ったらリオン様もさっきのシェラさんみたいに面白くない顔をするかも知れないけど、全員の頭をナデナデをするよりはマシだよね。
それでももしリオン様のご機嫌がナナメになったら、それこそ頭ナデナデをしてあげれば何とかなるかな?リオン様、たまに子どもみたいな焼きもちを焼く時があるからなあ。
また働き始めた騎士さん達を見ながらそんな事を考えていたら、隣に立つシェラさんに
「そのように物想いに耽った瞳で遠くを見つめられますと、仲の良さに妬けますねぇ」
と言われてしまった。
「え?何がですか?」
「今、殿下のことを考えておいでではありませんでしたか?」
じっと見つめられてそう聞かれる。なんで分かったんだろう。
図星を指されて恥ずかしくなり、ちょっと動揺したら
「オレを見つめてくださる時とはまた違う、見たことのないとても優しげな目をして小さく微笑んでおいででしたので。」
「ええ?そうですか?」
リオン様のことを思い出して無意識にニヤけていたとか恥ずかしい。
思っていることが知らないうちに顔に出るなんて、もっと表情をコントロール出来るようにならないとこれから先も恥をかきそう。とニヤけていたと指摘されたのを誤魔化すように両手でむにむにと自分の頬を揉みほぐす。
だからそんな私からふいと顔を逸らしたシェラさんが
「本当に・・・いつかオレの事を思う時もそんな顔を見せてくれるようになって欲しいものです」
とぽつりと呟き切なそうな目をしていたのに、頬を揉むのに夢中になっていた私は全く気付くことはなかったのだった。
「ち、違いますよ!仲良くしてたとかそういうんじゃなくて・・・そう!加護‼︎気を付けてお仕事頑張りましょうね、っていう加護をシェラさんに授けていたんです‼︎」
苦し紛れについそんな事を言ってしまった。するとそんな私にシェラさんは
「ユーリ様・・・そんな事を言ったら」
ぴくりと眉を動かした。
「え?」
なんかマズイこと言った?そう思っていたら騎士さん達が口々に話し始めた。
「ユーリ様!それでしたら僭越ながら俺もユーリ様のご加護をいただきたいです‼︎」
「頭ナデナデがユーリ様の無事故安全のご加護⁉︎」
「マジか、ちょ、俺の頭汚れてない⁉︎」
「オレは野営の時みたいに握手でもいい!」
「いつ?いつそのご加護もらえるの?」
「王都に戻ったら居残り組に自慢しようぜ‼︎」
ざわついてしまって植林作業の手がすっかり止まってしまっている。
「あ・・・えーと・・・」
狼狽えた私にシェラさんはため息をついた。
「せっかくユーリ様がオレだけに施してくださった至福の行為を堪能しておりましたのに・・・。このままでは騎士達は作業をしそうにありませんね。」
え、でもシェラさんだけならともかく、騎士のみんなにも頭ナデナデなんかしたら王都に帰ったら絶対リオン様に怒られる。
怒られるだけならいいけど、そこに何かしらの私が恥ずかしくていたたまれなくなるような罰もついてくるような気がする。
頭ナデナデの代わりに騎士のみんなに納得してもらえるような何かはないかな。
一生懸命考える。
「ど、どうしましょう・・・⁉︎」
結局何も思い付かずに傍らのシェラさんに頼れば、
「ユーリ様がしてくださる事なら、さっさと働けと例え背中を踏まれて足蹴にされても彼らは喜びそうですが」
と何のアドバイスにもならないことを言う。
「そんなヒドイこと出来ませんよ⁉︎」
一体どこの女王様だ。
「ではオレが今からその辺りの適当な野花でも摘んでまいりましょうか?それをユーリ様にお渡ししますので、労働への感謝の証として彼らに渡されては?」
そう言いながらシェラさんがちらりと見やった視線の先ではポツポツと広がる野原に小さな野の花が咲いていたけど・・・野良犬がそこで用を足している。
「そんなのあげられるわけないでしょう⁉︎それじゃ感謝の証どころか嫌がらせじゃないですか!」
いくら騎士さん達の作業の手が止まっているからといって、犬のおしっこがかかっているかも知れないお花を渡すなんて意地悪にもほどがある。
シェラさんに聞いたのが間違いだったともう一度頑張って考えようとした時だ。
私に頭を撫でられるためにシェラさんが自分の傍らに置いた魔法使いの杖の、上部に嵌めてある魔石がきらりと光ったのが視界の隅をかすめた。
「あっ、そうだ!ユリウスさんのところにあるキリウ・ユールヴァルトさんの魔石‼︎あれを貰って加護を付けてから加工して、騎士さん達にブローチなんかにして贈るのはどうですか?私の初めての本格的な辺境任務の記念にもなるしどうでしょう?」
あれ、たくさんあったよね。幸い私にはリオン様から王都の街歩き用にもらったお小遣いの金貨がまだ残っている。
あの金貨を全部使えば、今回護衛について来てくれた騎士さん達全員分の魔石を買えないかな?
騎士さん達にはお礼が出来るし、魔石を買えばこの町にもいくばくかのお金が落ちる。
私はやっといい案を思いついたと思ったのに、シェラさんは微妙な顔をしていた。あれ?
「・・・オレですらユーリ様からまだ個人的な贈り物をいただいた事がありませんのに、彼らにそれを先に贈るのですか?」
どうやら癒し子原理主義者を差し置いてその宗派に属していない一般人に何かを贈るのは許せないらしい。
「えーと、もちろんシェラさんにも贈りますよ!無事故安全じゃなくても、特別にシェラさんの希望する加護を付けます!」
リオン様に付けたみたいな治癒回復でも、レジナスさんに付けた身体能力強化でもいい。
強化人間にならない、やり過ぎない程度にシェラさんの希望する加護を付けた魔石のブローチを贈ろう。
そう思って言ったら
「特別に・・・?」
と、それまで微妙な顔つきをしていたシェラさんが反応した。
「そうですよ!騎士さんなのに護衛だけでなく侍従さん以上に私のお世話までしてくれてるし、シェラさんにはすごく感謝してるので。だから他の騎士さん達には内緒で、特別にシェラさんの好きな加護を付けます!」
内緒、特別、と言う言葉にシェラさんがぴくりと反応しているのが分かる。
あ、これは良い感じじゃない?と手応えを感じていれば、こほんと小さな咳払いをしたシェラさんが、にっこりと微笑んでいつものあの色気滴る妖艶な笑顔を見せた。どうやら機嫌は完全に上向いたらしい。
「ユーリ様にそこまで言われたのでは仕方ありませんね。魔石はオレがユリウス副団長に話を付けますので、ユーリ様はご自分の懐を一切痛める必要はありません。すぐに皆にユーリ様のご意向を伝えますので、さっさと働いてもらいましょう。」
そう言うが早いか、シェラさんは自分の右手をサッと一振りして愛用の鞭の魔道具を取り出した。
「え?」
なぜ魔物も犯罪者もいないのに武器を?
そう思っていたら、まだざわついている騎士さん達の目の前をかすめるようにそれを振るった。
ヒュンと鋭い風切り音がして、何人かの騎士さん達の前髪がはらりと僅かに散り、途端にそれまで色めき立って騒いでいたみんなが息を呑んで静かになる。
そしてそのままピシリとそれを地面に打ち付ければ、しなった鞭の軽やかな見た目に反してドンという鈍い音と共に土煙が上がる。
「さあ貴方達、無駄話もそこまでです。作業を終えた暁にはユーリ様が皆の働きに感謝して、この先の無事故安全を願った加護付きの魔石の装飾品をくださるそうですよ。その栄誉を賜るために疾く早く作業に戻るか、それとも鞭に追い立てられて作業するかのどちらかを選びなさい。」
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あれ?私のご褒美っていうか、結局鞭で脅して働かせるんじゃ・・・?
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「よし作業だ作業だ!ユーリ様を待たせないように早くやっちまおう‼︎」
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あ、良かった。どうなることかと思ったけどみんな頭ナデナデの事は脇に置いて、なんとか植林作業に戻ってくれたみたい。
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それでももしリオン様のご機嫌がナナメになったら、それこそ頭ナデナデをしてあげれば何とかなるかな?リオン様、たまに子どもみたいな焼きもちを焼く時があるからなあ。
また働き始めた騎士さん達を見ながらそんな事を考えていたら、隣に立つシェラさんに
「そのように物想いに耽った瞳で遠くを見つめられますと、仲の良さに妬けますねぇ」
と言われてしまった。
「え?何がですか?」
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じっと見つめられてそう聞かれる。なんで分かったんだろう。
図星を指されて恥ずかしくなり、ちょっと動揺したら
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「ええ?そうですか?」
リオン様のことを思い出して無意識にニヤけていたとか恥ずかしい。
思っていることが知らないうちに顔に出るなんて、もっと表情をコントロール出来るようにならないとこれから先も恥をかきそう。とニヤけていたと指摘されたのを誤魔化すように両手でむにむにと自分の頬を揉みほぐす。
だからそんな私からふいと顔を逸らしたシェラさんが
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