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本編(戦争後期)
第29話:元山沖海戦3
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戦艦「長門」艦橋
「艦長、敵艦隊は我が艦の最大射程に入りました。」
「進路そのまま。」
「進路そのまま、了解。」
長門が数十分、第3戦速を維持して進んでいると、敵艦隊の発見も近かったため射程距離内に敵艦隊を捉えるようになってきた。有効射程距離までにはまだ遠いが、艦橋では徐々に戦闘の雰囲気が整ってきた。その頃には、航空隊の戦果も入電するようになってきた。
「副長、入電です。攻撃隊の戦果報告です。」
「分かった。艦長、報告が来ました。」
「見せてみろ。」
菓子は双眼鏡をのぞき込みながら言う。
「はっ。」
「どうだ?」
「いい戦果は出ていませんね…」
先に戦果を見ていた副長が顔を曇らせる。
「元山港の攻撃隊に機数を割きすぎましたね。」
「ああ。」
菓子もあの編隊を思い浮かべる。確かに、機数が少なかったのは否めない。
「戦艦1隻に爆弾命中 巡洋艦1隻撃沈 空母を含む小艦隊は北上中 か… 少し考えさせてくれ。」
そう言って、あごひげを弄りながら考える。
(戦艦だけこっちに向かってくるのか?旧式戦艦1隻でこちらがどうかなるとでも思っているのか…?)
「相手の艦隊戦力は偵察通りだな?」
「はい、戦艦1 空母1 軽巡3 駆逐艦8ですが、分離してこちらに向かってきているのは戦艦1 駆逐艦2のみです。それに加え、戦艦部隊に付随していた軽巡は1隻撃沈しました。」
「そうか…」
菓子はそれきり黙って考え続けるが、考えは特に思い浮かばなかった。そうしている間にも、両艦隊の距離は縮んでいく。
「敵艦隊、我々の有効射程距離に入りました!」
「撃ち方始め。」
「撃ち方始め!」
菓子の命令で長門は僅かにズラして二番砲塔を除く全門を斉射する。アラバマもそれに続き40cm砲弾を飛ばしていく。
戦艦3隻はソ連側が僅かに近づいてきているものの、ほとんど同航戦の形となっていた。
「敵艦、発砲しました!」
双眼鏡をのぞき込みながら考え続ける。
この距離の同航戦では被害を受けることも少ないが、当てることも難しい。更に一次大戦時の古い設計のガングート級戦艦は長門より一回りほど射程も短く近づかなければならないはずなのに、何故か近づいてこない。菓子には全く理由がわからなかった。
「だんちゃーく!」
その言葉で再び双眼鏡からの景色に意識を集中させる。大きく吹き上がった水柱は敵艦のかなり後ろ側に立ち上った。
一方で、その数十秒後に着弾した敵艦の主砲弾は長門の数キロ敵艦側に飛沫を上げただけだった。
「第二射、射撃用意完了!」
「第二射、撃ち方始め!」
ブザーが鳴り、数秒置いて長門の主砲が火を噴く。
「艦長、敵艦隊は我が艦の最大射程に入りました。」
「進路そのまま。」
「進路そのまま、了解。」
長門が数十分、第3戦速を維持して進んでいると、敵艦隊の発見も近かったため射程距離内に敵艦隊を捉えるようになってきた。有効射程距離までにはまだ遠いが、艦橋では徐々に戦闘の雰囲気が整ってきた。その頃には、航空隊の戦果も入電するようになってきた。
「副長、入電です。攻撃隊の戦果報告です。」
「分かった。艦長、報告が来ました。」
「見せてみろ。」
菓子は双眼鏡をのぞき込みながら言う。
「はっ。」
「どうだ?」
「いい戦果は出ていませんね…」
先に戦果を見ていた副長が顔を曇らせる。
「元山港の攻撃隊に機数を割きすぎましたね。」
「ああ。」
菓子もあの編隊を思い浮かべる。確かに、機数が少なかったのは否めない。
「戦艦1隻に爆弾命中 巡洋艦1隻撃沈 空母を含む小艦隊は北上中 か… 少し考えさせてくれ。」
そう言って、あごひげを弄りながら考える。
(戦艦だけこっちに向かってくるのか?旧式戦艦1隻でこちらがどうかなるとでも思っているのか…?)
「相手の艦隊戦力は偵察通りだな?」
「はい、戦艦1 空母1 軽巡3 駆逐艦8ですが、分離してこちらに向かってきているのは戦艦1 駆逐艦2のみです。それに加え、戦艦部隊に付随していた軽巡は1隻撃沈しました。」
「そうか…」
菓子はそれきり黙って考え続けるが、考えは特に思い浮かばなかった。そうしている間にも、両艦隊の距離は縮んでいく。
「敵艦隊、我々の有効射程距離に入りました!」
「撃ち方始め。」
「撃ち方始め!」
菓子の命令で長門は僅かにズラして二番砲塔を除く全門を斉射する。アラバマもそれに続き40cm砲弾を飛ばしていく。
戦艦3隻はソ連側が僅かに近づいてきているものの、ほとんど同航戦の形となっていた。
「敵艦、発砲しました!」
双眼鏡をのぞき込みながら考え続ける。
この距離の同航戦では被害を受けることも少ないが、当てることも難しい。更に一次大戦時の古い設計のガングート級戦艦は長門より一回りほど射程も短く近づかなければならないはずなのに、何故か近づいてこない。菓子には全く理由がわからなかった。
「だんちゃーく!」
その言葉で再び双眼鏡からの景色に意識を集中させる。大きく吹き上がった水柱は敵艦のかなり後ろ側に立ち上った。
一方で、その数十秒後に着弾した敵艦の主砲弾は長門の数キロ敵艦側に飛沫を上げただけだった。
「第二射、射撃用意完了!」
「第二射、撃ち方始め!」
ブザーが鳴り、数秒置いて長門の主砲が火を噴く。
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