ふたりの世界

うましか

文字の大きさ
2 / 2
海軍第二班

10年目の私たち。

しおりを挟む
「さて、海に行こうミウ!その前に・・・これ!」
アランが私のベッドの下から袋を取り出した。
いつ、そんなところに隠してたんだろう・・・。

「ミウにプレゼント!今日俺らが海上保安で出会ってちょうど10年!
俺が8歳の時にであったからね。」

すっかり忘れてた私は一瞬で冷や汗をかく、プレゼント用意してないや・・。
「え?ありがとう・・・。私すっかり忘れてた。ってことは今日でペア10年目!?」

「そうだよ」
アランは私が忘れてた事を気にも止めずニコニコしている。プレゼントを受け取ると思ったより軽い。

「開けていい?」

「どうぞ。」

ピンクでキラキラした袋に白のリボンがついていた。
リボンを解くと中には水着が入っていた。

「わぁ!!水着だすっごく可愛い!新しいの欲しいって知ってたの?」
私は、ちょうど2年間使い古した水着を買い換えようとしていた時だった。
アランがプレゼントしてくれた水着は大人っぽい黒を基調にしたワンピ風水着で背中はビキニみたいに空いてるけど前はワンピになっていて胸元に小さなリボンがついていた。

「ミウこないだ、水着見てたでしょ?それで、思いついたんだ。可愛いでしょ、ミウに似合うと思ってね。」

「ありがとう!!!大切にするね、さっそく今日着たいけど、海いくのやめて街に行こう?私もプレゼントしたいから」

水着を綺麗にたたみ直し入っていた袋に直してクローゼットにしまう。

「え、俺そんなつもりで買った訳じゃないんだけど・・・。」
アランは焦って飲んでいた珈琲をテーブルに置いた。待って待ってのポーズをしている。でも、私はちょこちょこアランからプレゼントをもらっていて、確かこないだはティーセット何故かアランも自分の分を買い私の家に置いている。

「いや!プレゼントする!決めたの!」
着替えてくると私はウォークインクローゼットに向かう、せっかく街に行くんだからお洒落しないとなぁ~と最近買ったお気に入りの黒のワンピースを着た。アランがプレゼントしてくれた水着に似てる♪

「アラン準備終わったよ、街に行こう?」
私が玄関で靴を合わしていると、渋々とアランが来た。プレゼントいいのにってまだ言うてるけど無視無視。

「ミウそのワンピース可愛いね。いつ買ったの?俺知らないなー」
出た。アランの癖。知らないものが増えてるとこうなってしまう。

「仕事終わりにたまたま街行った時に一目惚れしたの。」

「ふーん。」
あ、不機嫌になった。そういう時は手をつなぐとすぐに元に戻る。
「いこ?アラン。」

「うん!」
扱いやすいけど、アランは多分はたくさんの秘密を私に隠している・・・と思う。
どこの人か両親も本当は名前も知らない。(アラン)って名前も海保の指揮官が決めた名前。

気になるけど、言わないって事は隠してるんだろうな。
だから、聞かない。


2人で他愛のない話、しながら歩いて20分ほどで街についた。






しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

妻を蔑ろにしていた結果。

下菊みこと
恋愛
愚かな夫が自業自得で後悔するだけ。妻は結果に満足しています。 主人公は愛人を囲っていた。愛人曰く妻は彼女に嫌がらせをしているらしい。そんな性悪な妻が、屋敷の最上階から身投げしようとしていると報告されて急いで妻のもとへ行く。 小説家になろう様でも投稿しています。

愛された側妃と、愛されなかった正妃

編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。 夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。 連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。 正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。 ※カクヨムさんにも掲載中 ※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります ※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。

次期国王様の寵愛を受けるいじめられっこの私と没落していくいじめっこの貴族令嬢

さら
恋愛
 名門公爵家の娘・レティシアは、幼い頃から“地味で鈍くさい”と同級生たちに嘲られ、社交界では笑い者にされてきた。中でも、侯爵令嬢セリーヌによる陰湿ないじめは日常茶飯事。誰も彼女を助けず、婚約の話も破談となり、レティシアは「無能な令嬢」として居場所を失っていく。  しかし、そんな彼女に運命の転機が訪れた。  王立学園での舞踏会の夜、次期国王アレクシス殿下が突然、レティシアの手を取り――「君が、私の隣にふさわしい」と告げたのだ。  戸惑う彼女をよそに、殿下は一途な想いを示し続け、やがてレティシアは“王妃教育”を受けながら、自らの力で未来を切り開いていく。いじめられっこだった少女は、人々の声に耳を傾け、改革を導く“知恵ある王妃”へと成長していくのだった。  一方、他人を見下し続けてきたセリーヌは、過去の行いが明るみに出て家の地位を失い、婚約者にも見放されて没落していく――。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

幼馴染の許嫁

山見月あいまゆ
恋愛
私にとって世界一かっこいい男の子は、同い年で幼馴染の高校1年、朝霧 連(あさぎり れん)だ。 彼は、私の許嫁だ。 ___あの日までは その日、私は連に私の手作りのお弁当を届けに行く時だった 連を見つけたとき、連は私が知らない女の子と一緒だった 連はモテるからいつも、周りに女の子がいるのは慣れいてたがもやもやした気持ちになった 女の子は、薄い緑色の髪、ピンク色の瞳、ピンクのフリルのついたワンピース 誰が見ても、愛らしいと思う子だった。 それに比べて、自分は濃い藍色の髪に、水色の瞳、目には大きな黒色の眼鏡 どうみても、女の子よりも女子力が低そうな黄土色の入ったお洋服 どちらが可愛いかなんて100人中100人が女の子のほうが、かわいいというだろう 「こっちを見ている人がいるよ、知り合い?」 可愛い声で連に私のことを聞いているのが聞こえる 「ああ、あれが例の許嫁、氷瀬 美鈴(こおりせ みすず)だ。」 例のってことは、前から私のことを話していたのか。 それだけでも、ショックだった。 その時、連はよしっと覚悟を決めた顔をした 「美鈴、許嫁をやめてくれないか。」 頭を殴られた感覚だった。 いや、それ以上だったかもしれない。 「結婚や恋愛は、好きな子としたいんだ。」 受け入れたくない。 けど、これが連の本心なんだ。 受け入れるしかない 一つだけ、わかったことがある 私は、連に 「許嫁、やめますっ」 選ばれなかったんだ… 八つ当たりの感覚で連に向かって、そして女の子に向かって言った。

婚約者の番

ありがとうございました。さようなら
恋愛
私の婚約者は、獅子の獣人だ。 大切にされる日々を過ごして、私はある日1番恐れていた事が起こってしまった。 「彼を譲ってくれない?」 とうとう彼の番が現れてしまった。

欲しいものが手に入らないお話

奏穏朔良
恋愛
いつだって私が欲しいと望むものは手に入らなかった。

処理中です...