セレブ嫌いとセレブ ~君の中に俺の居場所ある？~

２ 出会うきっかけが動き出す

　ー月曜日ー

　いつものように満員電車に揺られ
　隣がイケメンならなってよからぬことを考えながら（殴）
　竜哉は会社に向かっていた

　社長「えー、以前より話していた当社でも最大級のプロジェクト
　　　　金曜日にプレゼンが決まった
　　　　当社としてはメリットしかない
　　　　このチャンスはぜひともつかみとりたいと思っている

　　　　本気で進めていきたい
　　　　そのプレゼン担当者を発表する

　　　　南課長、谷川主任、川野くんの３名だ
　　　　よろしく頼んだぞ」

　　　　(パーティー前日に重いなぁ…)

　竜「主任～、あんなセレブ会社になんで僕なんですか～」
　主「お前いつもちゃんと結果出してるだろ」

　　イスに深く座り込んで竜哉はため息をついた

　主「お前を指名してきてるんだよ」
　竜「なんでですか？」
　主「お前な、どんだけ鈍感なんだよ」
　竜「は？」
　主「評価されてるってことだろ
　　　プレゼンはお前にやってもらうからな」
　竜「無理ですー」
　主「バカ！」

　調査、資料作成は完璧にやりこなす自信だけはある
　これは大丈夫
　でも、人前で話すなんてできるのかなぁ

　今までプレゼンに同席はしていたものの
　ただ同席しているだけ
　自分が前に立つなんてしたこともなかった

　緊張すると何しでかすかわかんないからなぁ
　ちゃんとできるか不安
　あー、胃が痛い
　不安でどうしようもなくなってきた

　そうだ、今日も早いし
　土曜日のために服でも見に行ってみるかな

　いつものお気に入りの店に来て
　ストライプのジャケット
　ねこのワンポイントが入ったシューズ

　これいいなと一目ぼれして購入

　よし！
　これで楽しみもできたし帰ろっかな

　少し肌寒い９月の夜
　窓を開けてベランダで星空を眺めていた

　(自分にも彼氏…　ほしいなぁ…)

　そうつぶやき
　力なく笑って部屋へ戻る