セレブ嫌いとセレブ ~君の中に俺の居場所ある？~

４ どんなつながり？

　んー、ナビで行くとこの辺なんだけどな～
　音声案内もうちょっとのとこで
　終わるのマジ嫌

あ、あった、ここか！

　どんな人がいるんだろ
　どうせまた話せなくなって浮いちゃうよな…
　行くのやめようかなぁ
　ちょっとだけで帰ればいいか…

　ガチャ

　亮「おー、竜哉、遅かったじゃねーか」
　竜「ナビっててもわかんなく…ーー」

　聖「どうも、川野さん」
　竜「え？なんで華崎さんが？」

　目の前にまさかの人がいて混乱する竜哉
　
　聖「亮平とは友達だよ」
　竜「えーーーーーー！！」

　竜「つながりなくない？えーっと、意味わかんない
　　　セレブでこんな所にいるわけない
　　　あなた誰ですか？」

　亮「うるさいなー、まずは座れ」

　まさかの人物に動揺
　プライベートで仕事の取引先の息子さん

　竜「とにかくおめでとう！
　　　これよかったら」

　「ありがとうございます」

　高山 慎二たかやま しんじ181-77-22
　亮平の彼氏である

　竜「おめでとう、ちゃんと２人で始まるね」
　慎「ありがとう」

　食事とお酒でみんないい感じにほろ酔いになって
　出会いの話になりつつ

　竜「亮ちゃん、慎二くんとの出会いはなんだったの？」
　亮「あー、アプリだよ」
　竜「まさかのそこ？」
　慎「でもさ、マジで健全リアルだったんだよ」
　竜「プッ、亮ちゃんが？」
　亮「うるさい！」

　みんなで笑いながらも
　恥ずかしそうに慎二が続ける

　慎「やる気まんまんな顔してたから
　　　あえて買い物とか遊ぶだけで帰ったんだ」

　聖「亮平が何もしないって」
　亮「お前まで言うか、聖斗！」
　聖「ごめんって」

　慎「そしたらまた会おうってメッセきたよ」
　
　（いいなー、そんな出会い）

　慎「でも、２回目は健全じゃなかった」
　聖「だよね」

　４人とも爆笑

　竜「アプリでここまでになれるってうらやましい」

　亮「たいてい１回で終わるもんなー」

　幸せMAXな顔に微笑む

　（僕もそんな出会いしたいな）