セレブ嫌いとセレブ ~君の中に俺の居場所ある？~

５ 決意

　亮「そう言えば聖斗と竜哉のつながりは？」
　聖「仕事で知り合ったよ」
　竜「取引先の社長の息子さん」
　慎「すごい出会い」

　えー、えー、１番僕がびっくりしてます　　　
　よーだ
　まさかのつながりだし、
　セレブと一緒に食事とか
　僕とは全然中身が違いますからねー

　竜哉は緊張もあり酒が進んでいってし
　まっていた
　気づくと酎ハイをジョッキで8杯も

　亮「おい竜哉、ペース早いんじゃねー？
　　　お前いつもそんなに飲んでないのに」
　竜「ちょっとトイレ」

　おっとっと…

　立ち上がった瞬間足がふらふら
　意識はしっかりしているけど歩けない
　いつもの竜哉の酔い方だけど
　いつもより増して足が弱くなってる

　聖「大丈夫？前までついていくよ」

　戻ってくる聖斗はどさくさに
　竜哉の腰に手を回して
　優しく支えて歩いてきていた

　慎「なんか恋人みたいだね」
　亮「バカ！」
　竜「こんな釣り合わないからありえないってー」
　聖「…」

　慎二は何も知らないから
　竜哉と仲良くしたいのもあって色々聞いてしまう

　慎「竜哉くんのタイプはどんな人？」

　酒の勢いもあって竜哉は言ってしまう

　竜「束縛しない、浮気しない、優しいひとかな
　　　あ、あと、金持ちは嫌いだよ」
　慎「わかる、でも、金持ちいいじゃない」
　竜「金持ちには振り回されたからね」

　亮平はすかさず話題を変える

　亮「なぁなぁ、せっかくだしさ、連絡先交換しようぜ」
　慎「いいね、そうしよ」

　竜「聖斗くんのアイコンかわいいね」
　聖「あ、うちのネコだよ」
　竜「かわいい！」
　聖「今度うちに来てみたらいいよ」
　竜「行きたい」

　盛り上がりすぎてもう時刻は23:00

　亮「俺達タクシーで帰るけど…っておい」

　竜哉は何の前触れもなくいきなり寝ていた
　
　聖「俺が送っていくから大丈夫だよ」
　亮「大丈夫か？」
　聖「うん…」

　聖斗はうつむきながら
　弱く小さな声で返事をしていた

　亮「まさか竜哉があんなこと言うなんて思ってもみなかった」
　慎「どうしたの？」

　亮「俺達のパーティーでもあったけど
　　　聖斗は竜哉のこと好きなんだよ
　　　だからこうやって」

　慎「ごめんなさい
　　　俺…」

　亮「聖斗…？」

　聖「今まで何でも手に入ってきた
　　　でも、今度は自分で手に入れる」