セレブ嫌いとセレブ ~君の中に俺の居場所ある?~

光海 流星

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13 竜哉のカベ

 竜「この人とって思っても
   結局いつもダメになってしまって
   誰かを好きになると
   その人は必ず僕の前から離れていってしまう
   それなら…」

 竜哉は目から今にもこぼれてしまいそうな
 涙がたまっている

 聖「竜哉は光を信じることはしないの?
   光の先が俺じゃダメ?」

 たまっていた涙が勢いよくあふれた
 まるで子供が泣くように
 竜哉は我慢していた想いを開放した

 それでも恐怖が残っている
 聖斗に向かい両手に強く力を入れた

 竜「僕はいつも恋すると怖くなって
   ごまかして自分からカベを作って
   聖斗くんの想い知ってたよ」

 聖「えっ? いつから?」

 まさかそんなこと言われると思ってもいなかった聖斗
 びっくりして飛び上がった
 竜哉をのぞき込むようにして目を見た

 でも、それを竜哉は恥ずかしくて
 目をそらしたけど言葉は出ていた

 竜「聖斗くん僕に
   キ キス した… よね?」

 (うわぁぁぁ~、知ってたのか)

 聖斗は真っ赤に顔をそめて
 だまりこんでしまった

 竜哉は少し体勢を整え聖斗に近づいたら
 ひざが触れてしまった

 竜「あの時、夢なのかリアルなのかあいまいだったんだけど
   キスされてる感じがしたの覚えてるんだ
   それに聖斗くん〝俺が守るよ〟って
   そう言ってくれたんだよ」

 聖斗は耳まで真っ赤になって
 目はもうどこを見ているのかわからない

 聖「そ、そんなこと言ったのかな?
   記憶にないんだけどなぁ」

 竜「その時から僕の中では
   光=聖斗くん、それが見えてたんだよ」

 そよ風が2人の間を通り抜けた
 数秒の沈黙…

 聖「ヤバくない?
   俺、本気で竜哉のこと好きでさ
   告って竜哉をつかみたくて色々考えてたのに
   なんか踊らされてたみたいじゃない?」

 竜「ごめんね、臆病な僕だからさ
   確証が欲しかったんだ」

 確証…
 それを聞いて聖斗はチャンスと思った

 今逃したらもうないかもしれない
 誰かにとられたくない

 聖「確証ってこれ?」

 聖斗は竜哉の頬を両手でホールドし
 優しくキスをした

 竜哉はビクッと全身を震わせた
 好きだという気持ちを知って初めてのキス
 
 お互い舌を絡め合い、もう言葉は何もいらなかった
 でも、まだ竜哉は言葉では返していない
 
 それでも竜哉がカベを壊して
 そこにはあたたかく包み込むような空間があった

 竜哉ってこんなにも純粋で優しい人なんだ
 聖斗はここが俺の居場所
 そう強く思った
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