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皆様ありがとうございます♡ 10、公爵邸からセブン町までのグリーコ
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皆様のおかげでホットランキングにのることが出来ました。すっごくうれしいです。深謝します。
ありがとうございます!!
ネーミングセンスのない作者ですが、とあるキングスごにょごにょのゲームチャットのとある皆様、とある学生時代の悪友様、とあるゆみちゃん様、お名前やアイデアを頂きありがとうございます。
異世界に行けたら何がしたい?の問いになぜか宝くじが当たったら何がしたいのような回答をしてくれた友人に笑ってしまいました。
ドバイの様なとこで、お金を気にせず豪遊。
コンビニスイーツ、コンビニのホットスナック系全種類制覇したい、その他、色々なアイデア、便利そうなチート案など色々ありがとうございます。
少しずつ取り入れさせていただきます。
助かります。
お気に入りに登録、作品を読んでくださった皆様に深謝します。
本当に、めっちゃ、ごっつぅ、すんごくありがとうございます!!おおきに!!
***
*グリーコ目線になります
焦っているグリーコ設定ですので、たまにエセ関西弁っぽくなります。
読みづらいかもしれませんが、すみません。
ナマあたたかい目で見てくれたらうれしいです。
どえらい事になってしもたぁ!!
わ、私のせいなのかぁぁぁぁ~!!
長年お客様と我が子たちと従業員たち、そして愛する亡き妻のおかげで続けてこれた商会を潰してしまうかもしれない!!どないしょう?!
わ、私は何か粗相(そそう)をしてしまったんだろうか?
父の代から、ありがたい事にウォード公爵様の王都にある邸宅に主に食料品を卸させていただいているが…やはり、何かしてしまっていたのだろうか?
はぁぁ~ホンッマ、まじでどないかしてしまったんやろかぁ?
ちゃ~んと確認しているはずだが、何か腐っている物でもあったんちゃうかなぁ~!!
冷や汗をかきながら重くなっていく足を、いつもの食料庫とは異なる部屋に案内されてしまった。
もう今後の取り引きは無しになってしまうのか?
かなりの大口だから、ホンマかなりの痛手に……父になんて言えばいいのか……はぁぁ。公爵様の信頼を取り戻す為にはどうすればいいんだ?
わからないが、先に謝罪をして正直に何が悪かったのか聞いても…いいのだろうか?相手はあのウォード公爵様だ。
国王様と元騎士団団長様そしてウォード公爵様は、学園時代からのが友人だ。そんなお方に私は何をしてしまったんやろか?
夜が開けきらない早朝、ひんやりとした空気が漂っていた。
お部屋に入ると驚いた事に、ウォード公爵様のご当主、ご本人様だけでなく次期様…次期ご当主様であられるご長男様と魔道具作りにも優れていらっしゃる次男様、さらに四男であられるルイリー様までいた。
美しく麗しい御尊顔の顔ぶれに、私にはかなり眩し過ぎましたぁぁぁ!!
朝の光以上の方々の神々しいお姿に、さらに冷や汗が出た私でした。
あと1年で学園を卒業されるはずのルイリー様は三男であるシエル様とはちがう色香があるらしい。
ルイリー様も素晴らしい方でありお美しい!!
公爵家の皆様方と、こんなにも間近では拝見した事はない。
初めての経験にかなりの冷や汗…いえ、と、戸惑ってしまった。
王妃のお子様である第一王子に婚約破棄されたばかりの三男様であられるシエル様は特に、人前にほぼ姿を現さないらしい。
どんなお方かはわからないが、ここにいらっしゃる方々のように美しいのだろう…ハッ!!わ、私は何を?
言葉を発する事なく、声をかけられるまで腰を深く曲げ頭を下げ続けた。
「ヨーグリコ商会の者だな。取り急ぎ話がしたいと思い、急で驚かせてしまいすまない。」
「は、はい。ヨーグリコ商会2代目、グリーコと申します。いつも当商会をご利用下さいまして誠に感謝、いえ深謝します。」
「あぁ、君の祖父の代から品物の質が良いから私の先代も気に入ってるので、こちらも助かっている。いつも、良い品物をありがとう」
良かったぁぁぁ!!!
どうやら傷んだ品物や何か商品に問題があったわけではなかったんだ!!と喜んだのも束の間、次の話に、私の思考どころか動きまで止まってしまった。
どうやら、このわが商会の荷馬車にあのご令息がお乗りになられているらしい。
乗り込むところを、護衛の者たちが確認したらしい。
私どもの荷馬車は、ちゃんと定期的に手入れをしているが商品を乗せる為の荷馬車なので、辻馬車のように人を乗せる為の馬車と違い、あまり乗りごごちはよくない。
揺れは少ないが板張りで椅子などはない。
速さ重視で、車体も辻馬車より低め。
雨よけや緊急時に人を乗せる以外は幌(ほろ)馬車の布は、あまり下ろさず馬車を走らせている。
婚約破棄された後、お倒れになりお怪我をされたとウワサされていたが、大丈夫なのだろうか?
私の馬車では、さらにお怪我を悪化させてしまうかもしれない。
ウォード公爵様のお話によると、(やはり)婚約破棄された(ウワサの)シエル様は、王家と公爵との仲を気にされ家を出る準備をされていたそうだ。
そして、ご当主様と次期様ご兄弟様方は領地の視察するご計画をし、公爵夫人と末の公爵令嬢様は王都の視察をする予定だと、たまたま偶然日にちが重なってしまったかのように予定を組まれたそうだ。
シエル様が公爵邸を出やすい状況をお作りになられたそうだ。
それが本日だったらしい。
なんてことだ!!
そんな日に、たまたま私の商会が当たってしまったとは、正直嬉しくない。
公爵様には悪いが厄介な事だと思ってしまった。
万が一、私どもの荷馬車でお怪我が悪化してしまったならば、わがままとか、とある男爵令嬢をイジメられていたらしいとウワサされているウォード公爵様の三男様。
何を言われるかわからないし、今日、生き延びたとしても、明日明後日にはおとりつぶしになりかねない。
なんで私どもの荷馬車なんかをお選びになってしまったのですかぁぁぁ~!!
心の中で何度も叫んでしまった。
本当に叫ばなかった自分を誉めたい。
多少、表情に出てしまったかもしれないが必死に笑顔をとりつづけた私、よく頑張ったと私自身ほめたい。
大切な公爵家のシエル様をよろしく!!って内容の事を頼まれてしまったのだった。
シエル様ご本人には、公爵様がこの事を知っている事やこっそり護衛を付けている事などは知らせないで欲しいと頼まれた。
目的はわからないらしいが、シエル様が困っていたら助けてあげて欲しいと言われ数枚の金貨を渡されそうになってしまった。だがそれを丁重にお断りした。
いつまで見守るかはわかりませんが「これまで通り商品の取り引きをしただければうれしいです」って内容の事を丁寧な言葉で公爵様たちに伝えた。
「気に入った!!」と言って笑う公爵様の目は笑っていなかった。
穏やかな顔に見えてやはり恐ろしい。
このお金でさりげなく身の回りの品をシエル様に用意して欲しいとおっしゃられたのだった。
そしてわりと強引に、数枚の金貨を追加し私の手に押し付けてきたのだった。
「こちらはあなたに、そしてこれはあの子に使って欲しい。親としてあの子にしてあげれるのはこれくらいだ。もう成人はしているが、色々あり世間知らずだ。だから、ほんの少しでいいから今までの事は忘れ、幸せになって欲しい……。」
何があったのかはわからないが、子の幸せを願える親はなかなかいない。ましてやお貴族様の中には、子を子として見ず。政治のコマ…モノ扱いする親がわんさかいる。
少なくともこのウォード公爵様は、人として尊敬できる素敵な人であり、子を想う親なのだろう。
「了解致しました。お預かりします」
そう言って庶民が安宿なら半年ほど、それなりの宿ならふた月位、3食の食事つきで暮らせる金額だった。
三男であるシエル様の見守りかぁ~。
いいウワサは聞かない三男様に、本音を言うとその場でお断りしたかった。
だか相手は王族に次ぐ高位貴族だ。
断る事は絶対出来ない。
お受けしてしまったからには、どんな不条理な事でも多少我慢しなければならない。
最悪、金額分以上の宿代や用立てする予定の服やその他の生活用品を一気にお渡しして、仕事を今まで通りに……。
はぁぁ~出来るだろうか?
公爵邸を出て揺れないように道のでこぼこに気をつけながら、いつも以上に慎重に荷馬車を走らせたのだった。
途中のトイレ休憩時にチラッと荷台の方を見ると、息が止まりそうになった。
て、天族がいた!!
大昔に絶滅したとか、本来あるべきの天界に戻ったとか言われている背中に羽が生え、鳥人族のような羽に美しい顔と空を飛ぶために細身の身体が目の前に、いたぁぁ!!
これぞまさに天族!!今まで見た事はないが、本物だろう!!
だから人前に現れなかったのだろう。
重要機密だったのだろう。
王家が取り込み隠されていたのか?
羽を隠せるようになったから、婚約破棄し自由になられたのか?
美しく気高い神様の御使(みつかい)とも言われているあの天族が、私の荷馬車に乗っていた。
寒そうに、野菜用の麻袋をかけ寝ていた。
な、なんと言う事だろうか?
美しい天族様の玉のようなお肌がぁぁ!!こんな粗末な麻布では傷ついてしまう!!大変ダァ!!
慌てて病人や怪我人を乗せる時に使う清潔な麻布ではない敷物や毛皮などで厚みをつくり、そこに綿素材のこれも清潔なシーツを数枚重ね寝床を作った。
お身体に触れてもいいのだろうか?
天族の眠りを妨げてしまったら天罰がくだるかもしれない。
仕方なく、身体が触れるかどうかの場所に寝床を敷き直し自然と寝床に寝れるようにした。
上にかける柔らかな布も準備し、野菜用の麻布を避けた。
風邪をひかないように、幌馬車の幌にある布をしっかり下ろし風が入り込むのを少なくした。
そして、いつも以上にゆっくり進めた。目を覚まされた公爵家の三男様であられるシエル様とたくさんお話をしたのだった。
あの悪いウワサは、シエル様の美貌に嫉妬したバカが悪いウワサを流したんだろう。
美しく、可愛くもあり、私を惑わす天族なのにまるで小悪魔のようなシエル様。
妻が亡くなってからは、成人した息子たちもかなりしっかりした。
急に大人びた態度をとると思っていたら早々と結婚相手を見つけ結婚した。
結婚祝いに子どもたちに店を任せ、私は仕入れとお得意様周りを担当する事にした。
妻が残してくれた子宝たちは、立派になり店も繁盛している。もし可能なら、シエル様と……。
ダメだダメダメ!!
こんなくたびれたおっさんと……なんて愚かな妄想を、してしまったんだァ!!
あろう事か、あの美しくも気高い天族であられるシエル様と愚かでバカな私なんかと……ゴフッ!!
はぁ~はぁ~はぁ~
息子より若い嫁を貰ってしまったら、息子たちからなんと言われるか…はぁぁぁ。
うずく私のアレと希望と期待は、とまらなかった。
しばらくご無沙汰だったモノ、使い終わったモノだと思っていたが勃ちあがろうと頑張っていた。
必死に抑え込み、無理矢理寝た。
たまに自分の寝息がうるさく自分で驚き起きた事もあるが、天族であるシエル様がいるからかよく眠れた。
ファミ町で数本買った食べ物も、私のより細いが長さはある棒付きのウインナーを、あの可愛い小さな口でついばんでいた。
咥えながら食べる姿に、思わず顔射…いや、ガン見してしまった!!
あぶない、危なかった。
私のちがう方のムスコも大きく育ちそうになってしまった。
なぜか同行者が増えたが、A級のコリラック様まで私の荷馬車に……。
やばい!!
何か気づいてしまったのか?
お客様第一の私どもの商人は、個人情報は言えない。
シエル様に対しても、貴族様だとわざと知らないフリをした。
コリラック様も、シエル様が何者かわかった上で様づけではなく、様以外のモノを使っている。
シエル・ウォード様
ウォード公爵の三男 18歳
紺色の髪、紫の瞳
あまりにも特徴的な髪色と瞳の色、抑えきれない気品がありすぎてフードをとると魅了魔法でも使ってるんじゃないのかと思えるほど、吸い寄せられてしまう。
自制しなければ、辛い。
やばい時にはコリラック様の顔を見てアレがおさまるのを待っていた事も多かった。
それにしても、コリラックさまの威圧感と隠れてるとはいえ、隠す気あるのか?!と思うほど、抑えきれてない視線やら威圧感などをビンビンに感じるからか、私の馬が怯えて歩みが遅くなってしまった。
まぁ、シエル様の乗り心地が良くなるかもしれないが、私の気持ちを逆撫でするかのように、コリラック様は私を見ながらシエル様に触れ、お身体を……う、羨ましい。羨ましすぎる!!
私もシエル様を私の胸元に抱き寄せ、あの美しいお顔を私の胸にグリグリして欲しい!!
ちがうとこにもグリグリして欲しい!!
なんならそのおみ足で踏んづけてくれてもいい!!
あの小さくてお可愛らしい顔と身体と手足!!
触れたい!!触りたい!!
グヌヌヌッ!!う、羨ましすぎるぅぅぅ!!
なぜ私は荷馬車の運転をしなければならないんだぁぁぁ!!無念!!
セブン町では、シエル様に似合う服や、し…下着(決してあやしく魅惑的な夫婦(夫)の為の下着ではない)を仕入れた。
私が選んだし、下着と服…あの無垢で美しくて可愛いあのお身体…グヌヌヌッ!!早く脱がせて着せたい。
いつもなら、数匹は出てくる魔物でさえ1匹も出てこない。
やり過ぎではないのか?
過保護な公爵家の護衛、隠れてるが隠れる気ゼロなのかと思えるほどこの護衛の仕方…もう、ご本人にバレてるんじゃないのかと思えるほどだった。
(本人であるシエルは、わりと鈍感なのでバレてません)
この荷馬車の前に魔物はもちろん盗賊の"と"の字すら出る事はなく、王都、ロー村、ファミ町、セブン町まで来たのだった。
早々と仕事を済ませた私は、のんびりと仲良く2人で歩く美少年と野獣……ではなくシエル様とくまの獣人族であるコリラック様を見るばかりだった。
羨ましい、羨ましすぎるぞ!!
悔しい~!!
ありがとうございます!!
ネーミングセンスのない作者ですが、とあるキングスごにょごにょのゲームチャットのとある皆様、とある学生時代の悪友様、とあるゆみちゃん様、お名前やアイデアを頂きありがとうございます。
異世界に行けたら何がしたい?の問いになぜか宝くじが当たったら何がしたいのような回答をしてくれた友人に笑ってしまいました。
ドバイの様なとこで、お金を気にせず豪遊。
コンビニスイーツ、コンビニのホットスナック系全種類制覇したい、その他、色々なアイデア、便利そうなチート案など色々ありがとうございます。
少しずつ取り入れさせていただきます。
助かります。
お気に入りに登録、作品を読んでくださった皆様に深謝します。
本当に、めっちゃ、ごっつぅ、すんごくありがとうございます!!おおきに!!
***
*グリーコ目線になります
焦っているグリーコ設定ですので、たまにエセ関西弁っぽくなります。
読みづらいかもしれませんが、すみません。
ナマあたたかい目で見てくれたらうれしいです。
どえらい事になってしもたぁ!!
わ、私のせいなのかぁぁぁぁ~!!
長年お客様と我が子たちと従業員たち、そして愛する亡き妻のおかげで続けてこれた商会を潰してしまうかもしれない!!どないしょう?!
わ、私は何か粗相(そそう)をしてしまったんだろうか?
父の代から、ありがたい事にウォード公爵様の王都にある邸宅に主に食料品を卸させていただいているが…やはり、何かしてしまっていたのだろうか?
はぁぁ~ホンッマ、まじでどないかしてしまったんやろかぁ?
ちゃ~んと確認しているはずだが、何か腐っている物でもあったんちゃうかなぁ~!!
冷や汗をかきながら重くなっていく足を、いつもの食料庫とは異なる部屋に案内されてしまった。
もう今後の取り引きは無しになってしまうのか?
かなりの大口だから、ホンマかなりの痛手に……父になんて言えばいいのか……はぁぁ。公爵様の信頼を取り戻す為にはどうすればいいんだ?
わからないが、先に謝罪をして正直に何が悪かったのか聞いても…いいのだろうか?相手はあのウォード公爵様だ。
国王様と元騎士団団長様そしてウォード公爵様は、学園時代からのが友人だ。そんなお方に私は何をしてしまったんやろか?
夜が開けきらない早朝、ひんやりとした空気が漂っていた。
お部屋に入ると驚いた事に、ウォード公爵様のご当主、ご本人様だけでなく次期様…次期ご当主様であられるご長男様と魔道具作りにも優れていらっしゃる次男様、さらに四男であられるルイリー様までいた。
美しく麗しい御尊顔の顔ぶれに、私にはかなり眩し過ぎましたぁぁぁ!!
朝の光以上の方々の神々しいお姿に、さらに冷や汗が出た私でした。
あと1年で学園を卒業されるはずのルイリー様は三男であるシエル様とはちがう色香があるらしい。
ルイリー様も素晴らしい方でありお美しい!!
公爵家の皆様方と、こんなにも間近では拝見した事はない。
初めての経験にかなりの冷や汗…いえ、と、戸惑ってしまった。
王妃のお子様である第一王子に婚約破棄されたばかりの三男様であられるシエル様は特に、人前にほぼ姿を現さないらしい。
どんなお方かはわからないが、ここにいらっしゃる方々のように美しいのだろう…ハッ!!わ、私は何を?
言葉を発する事なく、声をかけられるまで腰を深く曲げ頭を下げ続けた。
「ヨーグリコ商会の者だな。取り急ぎ話がしたいと思い、急で驚かせてしまいすまない。」
「は、はい。ヨーグリコ商会2代目、グリーコと申します。いつも当商会をご利用下さいまして誠に感謝、いえ深謝します。」
「あぁ、君の祖父の代から品物の質が良いから私の先代も気に入ってるので、こちらも助かっている。いつも、良い品物をありがとう」
良かったぁぁぁ!!!
どうやら傷んだ品物や何か商品に問題があったわけではなかったんだ!!と喜んだのも束の間、次の話に、私の思考どころか動きまで止まってしまった。
どうやら、このわが商会の荷馬車にあのご令息がお乗りになられているらしい。
乗り込むところを、護衛の者たちが確認したらしい。
私どもの荷馬車は、ちゃんと定期的に手入れをしているが商品を乗せる為の荷馬車なので、辻馬車のように人を乗せる為の馬車と違い、あまり乗りごごちはよくない。
揺れは少ないが板張りで椅子などはない。
速さ重視で、車体も辻馬車より低め。
雨よけや緊急時に人を乗せる以外は幌(ほろ)馬車の布は、あまり下ろさず馬車を走らせている。
婚約破棄された後、お倒れになりお怪我をされたとウワサされていたが、大丈夫なのだろうか?
私の馬車では、さらにお怪我を悪化させてしまうかもしれない。
ウォード公爵様のお話によると、(やはり)婚約破棄された(ウワサの)シエル様は、王家と公爵との仲を気にされ家を出る準備をされていたそうだ。
そして、ご当主様と次期様ご兄弟様方は領地の視察するご計画をし、公爵夫人と末の公爵令嬢様は王都の視察をする予定だと、たまたま偶然日にちが重なってしまったかのように予定を組まれたそうだ。
シエル様が公爵邸を出やすい状況をお作りになられたそうだ。
それが本日だったらしい。
なんてことだ!!
そんな日に、たまたま私の商会が当たってしまったとは、正直嬉しくない。
公爵様には悪いが厄介な事だと思ってしまった。
万が一、私どもの荷馬車でお怪我が悪化してしまったならば、わがままとか、とある男爵令嬢をイジメられていたらしいとウワサされているウォード公爵様の三男様。
何を言われるかわからないし、今日、生き延びたとしても、明日明後日にはおとりつぶしになりかねない。
なんで私どもの荷馬車なんかをお選びになってしまったのですかぁぁぁ~!!
心の中で何度も叫んでしまった。
本当に叫ばなかった自分を誉めたい。
多少、表情に出てしまったかもしれないが必死に笑顔をとりつづけた私、よく頑張ったと私自身ほめたい。
大切な公爵家のシエル様をよろしく!!って内容の事を頼まれてしまったのだった。
シエル様ご本人には、公爵様がこの事を知っている事やこっそり護衛を付けている事などは知らせないで欲しいと頼まれた。
目的はわからないらしいが、シエル様が困っていたら助けてあげて欲しいと言われ数枚の金貨を渡されそうになってしまった。だがそれを丁重にお断りした。
いつまで見守るかはわかりませんが「これまで通り商品の取り引きをしただければうれしいです」って内容の事を丁寧な言葉で公爵様たちに伝えた。
「気に入った!!」と言って笑う公爵様の目は笑っていなかった。
穏やかな顔に見えてやはり恐ろしい。
このお金でさりげなく身の回りの品をシエル様に用意して欲しいとおっしゃられたのだった。
そしてわりと強引に、数枚の金貨を追加し私の手に押し付けてきたのだった。
「こちらはあなたに、そしてこれはあの子に使って欲しい。親としてあの子にしてあげれるのはこれくらいだ。もう成人はしているが、色々あり世間知らずだ。だから、ほんの少しでいいから今までの事は忘れ、幸せになって欲しい……。」
何があったのかはわからないが、子の幸せを願える親はなかなかいない。ましてやお貴族様の中には、子を子として見ず。政治のコマ…モノ扱いする親がわんさかいる。
少なくともこのウォード公爵様は、人として尊敬できる素敵な人であり、子を想う親なのだろう。
「了解致しました。お預かりします」
そう言って庶民が安宿なら半年ほど、それなりの宿ならふた月位、3食の食事つきで暮らせる金額だった。
三男であるシエル様の見守りかぁ~。
いいウワサは聞かない三男様に、本音を言うとその場でお断りしたかった。
だか相手は王族に次ぐ高位貴族だ。
断る事は絶対出来ない。
お受けしてしまったからには、どんな不条理な事でも多少我慢しなければならない。
最悪、金額分以上の宿代や用立てする予定の服やその他の生活用品を一気にお渡しして、仕事を今まで通りに……。
はぁぁ~出来るだろうか?
公爵邸を出て揺れないように道のでこぼこに気をつけながら、いつも以上に慎重に荷馬車を走らせたのだった。
途中のトイレ休憩時にチラッと荷台の方を見ると、息が止まりそうになった。
て、天族がいた!!
大昔に絶滅したとか、本来あるべきの天界に戻ったとか言われている背中に羽が生え、鳥人族のような羽に美しい顔と空を飛ぶために細身の身体が目の前に、いたぁぁ!!
これぞまさに天族!!今まで見た事はないが、本物だろう!!
だから人前に現れなかったのだろう。
重要機密だったのだろう。
王家が取り込み隠されていたのか?
羽を隠せるようになったから、婚約破棄し自由になられたのか?
美しく気高い神様の御使(みつかい)とも言われているあの天族が、私の荷馬車に乗っていた。
寒そうに、野菜用の麻袋をかけ寝ていた。
な、なんと言う事だろうか?
美しい天族様の玉のようなお肌がぁぁ!!こんな粗末な麻布では傷ついてしまう!!大変ダァ!!
慌てて病人や怪我人を乗せる時に使う清潔な麻布ではない敷物や毛皮などで厚みをつくり、そこに綿素材のこれも清潔なシーツを数枚重ね寝床を作った。
お身体に触れてもいいのだろうか?
天族の眠りを妨げてしまったら天罰がくだるかもしれない。
仕方なく、身体が触れるかどうかの場所に寝床を敷き直し自然と寝床に寝れるようにした。
上にかける柔らかな布も準備し、野菜用の麻布を避けた。
風邪をひかないように、幌馬車の幌にある布をしっかり下ろし風が入り込むのを少なくした。
そして、いつも以上にゆっくり進めた。目を覚まされた公爵家の三男様であられるシエル様とたくさんお話をしたのだった。
あの悪いウワサは、シエル様の美貌に嫉妬したバカが悪いウワサを流したんだろう。
美しく、可愛くもあり、私を惑わす天族なのにまるで小悪魔のようなシエル様。
妻が亡くなってからは、成人した息子たちもかなりしっかりした。
急に大人びた態度をとると思っていたら早々と結婚相手を見つけ結婚した。
結婚祝いに子どもたちに店を任せ、私は仕入れとお得意様周りを担当する事にした。
妻が残してくれた子宝たちは、立派になり店も繁盛している。もし可能なら、シエル様と……。
ダメだダメダメ!!
こんなくたびれたおっさんと……なんて愚かな妄想を、してしまったんだァ!!
あろう事か、あの美しくも気高い天族であられるシエル様と愚かでバカな私なんかと……ゴフッ!!
はぁ~はぁ~はぁ~
息子より若い嫁を貰ってしまったら、息子たちからなんと言われるか…はぁぁぁ。
うずく私のアレと希望と期待は、とまらなかった。
しばらくご無沙汰だったモノ、使い終わったモノだと思っていたが勃ちあがろうと頑張っていた。
必死に抑え込み、無理矢理寝た。
たまに自分の寝息がうるさく自分で驚き起きた事もあるが、天族であるシエル様がいるからかよく眠れた。
ファミ町で数本買った食べ物も、私のより細いが長さはある棒付きのウインナーを、あの可愛い小さな口でついばんでいた。
咥えながら食べる姿に、思わず顔射…いや、ガン見してしまった!!
あぶない、危なかった。
私のちがう方のムスコも大きく育ちそうになってしまった。
なぜか同行者が増えたが、A級のコリラック様まで私の荷馬車に……。
やばい!!
何か気づいてしまったのか?
お客様第一の私どもの商人は、個人情報は言えない。
シエル様に対しても、貴族様だとわざと知らないフリをした。
コリラック様も、シエル様が何者かわかった上で様づけではなく、様以外のモノを使っている。
シエル・ウォード様
ウォード公爵の三男 18歳
紺色の髪、紫の瞳
あまりにも特徴的な髪色と瞳の色、抑えきれない気品がありすぎてフードをとると魅了魔法でも使ってるんじゃないのかと思えるほど、吸い寄せられてしまう。
自制しなければ、辛い。
やばい時にはコリラック様の顔を見てアレがおさまるのを待っていた事も多かった。
それにしても、コリラックさまの威圧感と隠れてるとはいえ、隠す気あるのか?!と思うほど、抑えきれてない視線やら威圧感などをビンビンに感じるからか、私の馬が怯えて歩みが遅くなってしまった。
まぁ、シエル様の乗り心地が良くなるかもしれないが、私の気持ちを逆撫でするかのように、コリラック様は私を見ながらシエル様に触れ、お身体を……う、羨ましい。羨ましすぎる!!
私もシエル様を私の胸元に抱き寄せ、あの美しいお顔を私の胸にグリグリして欲しい!!
ちがうとこにもグリグリして欲しい!!
なんならそのおみ足で踏んづけてくれてもいい!!
あの小さくてお可愛らしい顔と身体と手足!!
触れたい!!触りたい!!
グヌヌヌッ!!う、羨ましすぎるぅぅぅ!!
なぜ私は荷馬車の運転をしなければならないんだぁぁぁ!!無念!!
セブン町では、シエル様に似合う服や、し…下着(決してあやしく魅惑的な夫婦(夫)の為の下着ではない)を仕入れた。
私が選んだし、下着と服…あの無垢で美しくて可愛いあのお身体…グヌヌヌッ!!早く脱がせて着せたい。
いつもなら、数匹は出てくる魔物でさえ1匹も出てこない。
やり過ぎではないのか?
過保護な公爵家の護衛、隠れてるが隠れる気ゼロなのかと思えるほどこの護衛の仕方…もう、ご本人にバレてるんじゃないのかと思えるほどだった。
(本人であるシエルは、わりと鈍感なのでバレてません)
この荷馬車の前に魔物はもちろん盗賊の"と"の字すら出る事はなく、王都、ロー村、ファミ町、セブン町まで来たのだった。
早々と仕事を済ませた私は、のんびりと仲良く2人で歩く美少年と野獣……ではなくシエル様とくまの獣人族であるコリラック様を見るばかりだった。
羨ましい、羨ましすぎるぞ!!
悔しい~!!
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「しごとより、いのち」厚労省の過労死等防止対策のスローガンです。過労死をゼロにし、健康で充実して働き続けることのできる社会へ。この小説の主人公は、仕事依存で過労死し異世界転生します。
仕事依存だった主人公(20代社畜)は、過労で倒れた拍子に異世界へ転生。目を覚ますと、そこは剣と魔法の世界——。愛読していた小説のラスボス貴族、すなわち原作主人公の宿敵(ライバル)レオナルト公爵に仕える側近の美青年貴族・シリル(20代)になっていた!
原作小説では悪役のレオナルト公爵。でも主人公はレオナルトに感情移入して読んでおり彼が推しだった! なので嬉しい!
だが問題は、そのラスボス貴族・レオナルト公爵(30代)が、物語の中では原作主人公にとっての宿敵ゆえに、原作小説では彼の冷酷な策略によって国家間の戦争へと突き進み、最終的にレオナルトと側近のシリルは処刑される運命だったことだ。
「俺、このままだと死ぬやつじゃん……」
死を回避するために、主人公、すなわち転生先の新しいシリルは、レオナルト公爵の信頼を得て歴史を変えようと決意。しかし、レオナルトは原作とは違い、どこか寂しげで孤独を抱えている様子。さらに、主人公が意外な才覚を発揮するたびに、公爵の態度が甘くなり、なぜか距離が近くなっていく。主人公は気づく。レオナルト公爵が悪に染まる原因は、彼の孤独と裏切られ続けた過去にあるのではないかと。そして彼を救おうと奔走するが、それは同時に、公爵からの執着を招くことになり——!?
原作主人公ラセル王太子も出てきて話は複雑に!
見どころ
・転生
・主従
・推しである原作悪役に溺愛される
・前世の経験と知識を活かす
・政治的な駆け引きとバトル要素(少し)
・ダークヒーロー(攻め)の変化(冷酷な公爵が愛を知り、主人公に執着・溺愛する過程)
・黒猫もふもふ
番外編では。
・もふもふ獣人化
・切ない裏側
・少年時代
などなど
最初は、推しの信頼を得るために、ほのぼの日常スローライフ、かわいい黒猫が出てきます。中盤にバトルがあって、解決、という流れ。後日譚は、ほのぼのに戻るかも。本編は完結しましたが、後日譚や番外編、ifルートなど、続々更新中。
転生先のぽっちゃり王子はただいま謹慎中につき各位ご配慮ねがいます!
梅村香子
BL
バカ王子の名をほしいままにしていたロベルティア王国のぽっちゃり王子テオドール。
あまりのわがままぶりに父王にとうとう激怒され、城の裏手にある館で謹慎していたある日。
突然、全く違う世界の日本人の記憶が自身の中に現れてしまった。
何が何だか分からないけど、どうやらそれは前世の自分の記憶のようで……?
人格も二人分が混ざり合い、不思議な現象に戸惑うも、一つだけ確かなことがある。
僕って最低最悪な王子じゃん!?
このままだと、破滅的未来しか残ってないし!
心を入れ替えてダイエットに勉強にと忙しい王子に、何やらきな臭い陰謀の影が見えはじめ――!?
これはもう、謹慎前にののしりまくって拒絶した専属護衛騎士に守ってもらうしかないじゃない!?
前世の記憶がよみがえった横暴王子の危機一髪な人生やりなおしストーリー!
騎士×王子の王道カップリングでお送りします。
第9回BL小説大賞の奨励賞をいただきました。
本当にありがとうございます!!
※本作に20歳未満の飲酒シーンが含まれます。作中の世界では飲酒可能年齢であるという設定で描写しております。実際の20歳未満による飲酒を推奨・容認する意図は全くありません。
いらない子の悪役令息はラスボスになる前に消えます
日色
BL
「ぼく、あくやくれいそくだ」弟の誕生と同時に前世を思い出した七海は、悪役令息キルナ=フェルライトに転生していた。闇と水という典型的な悪役属性な上、肝心の魔力はほぼゼロに近い。雑魚キャラで死亡フラグ立ちまくりの中、なぜか第一王子に溺愛され!?
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