3 / 28
3
アグレット公爵邸。
深夜にもかかわらず、公爵の書斎には煌々と明かりが灯っていた。
ベルモットが扉を開けると、そこには彼女と同じく、険しい顔で書類の山と格闘する父、公爵の姿があった。
「お父様、ただいま戻りました」
公爵は眼鏡をずらし、娘をじろりと見た。
「……随分と早い帰還だな。パーティーはまだ続いているはずだが」
「ええ、想定より早くメインイベントが終わりましたので。結論から申し上げますと、クロード王子との婚約は無事に破棄されました」
「ほう、無事にか」
普通、娘が婚約破棄をされたとなれば、父は憤るか、あるいは娘を慰めるものだ。
しかし、この親子の間にそんな情緒的なやり取りは存在しない。
「それで、損害の確定は済ませたのか?」
「もちろんです。こちらが先ほど王子にサインさせた、債務承認弁済契約書です。控えをお持ちしました」
ベルモットが差し出した書類を、公爵は無言で受け取り、ページをめくる。
めくるたびに、公爵の眉間の皺が深くなり、やがて彼は声を上げて笑い出した。
「……ククッ、ハハハ! これは傑作だ。エスコート代に『機会損失費用』を乗せたか。さらには婚約維持に伴う我が家のブランド毀損料まで計上している」
「当然の権利です。アグレット家の名が、あのような知性の欠片もない王子の隣に並び続けることは、我が家の株価にとって大きなマイナス要因でしたから」
「金貨一万三千枚超。王家の年間自由予算の半分以上を削り取る計算だな。これでは、向こうの財務官が首を吊るぞ」
「それは彼らの管理能力不足です。私の知ったことではありません」
ベルモットは椅子に座り、セバスが淹れたハーブティーを一口飲んだ。
ようやく人心地ついたが、彼女の仕事はまだ終わっていない。
「ところで、お父様。例の件、準備は進んでいますか?」
「ああ。王家がこの額を即座に支払えないことは見越している。その場合、支払いの代わりに土地で代位弁済させるよう、すでに根回しは済ませてある」
「辺境の『グラウ荒野』ですね。あそこは現在、税収ゼロの死に地扱いですが……」
「お前の読み通り、あそこには新種の魔石鉱脈があるのだな?」
「正確には、魔石のカスが堆積したことによる、特殊な土壌特性があります。農業には向きませんが、半導体魔法具の製造には欠かせないレアメタルが抽出できるはずです」
ベルモットの瞳に、獲物を狙う投資家のような冷徹な光が宿った。
「王子がメアリ様と浮ついている間に、私は領地の地質調査を極秘で行わせていました。婚約破棄の慰謝料として、あの土地をもぎ取る。それが今回の取引の最終目標です」
「婚約破棄すらも、事業拡大のツールにするか。恐ろしい娘だ」
「褒め言葉として受け取っておきますわ。……おや?」
その時、屋敷の玄関の方が騒がしくなった。
深夜にもかかわらず、激しく扉を叩く音と、誰かが叫んでいる声が聞こえてくる。
「ベルモット・フォン・アグレット! 出しなさい! 今すぐ出てきて説明しなさい!」
「……この、品のない怒鳴り声は。王家の財務副大臣、ボルドー卿ですか」
ベルモットは時計を見た。
「パーティー会場からここまで、馬車を飛ばして二十分。想定より五分遅い到着ですね。事務処理能力が低い証拠です」
「会うのか?」
「ええ、もちろんです。債権者として、債務者の言い分を聞く義務がありますもの」
ベルモットは立ち上がり、ドレスの裾を整えた。
応接間に移動すると、そこには顔を真っ赤にして、額に汗を浮かべた中年貴族が立っていた。
「ベルモット嬢! これは一体どういうつもりだ! この請求書、冗談では済まされんぞ!」
ボルドー卿は、ベルモットが王子に渡した書類の写しを叩きつけた。
「冗談? 失礼ですね。私は常に真剣です。数字に嘘はありません」
「金貨一万枚だと!? 王子が個人的に贈ったプレゼントの代金まで、なぜ王家が肩代わりせねばならんのだ!」
「王子は『次期国王』という公的な立場を利用して、我が家からの資金提供を受けていました。その資金が公務(私との交際)以外に使用されたのであれば、それは公金の横領、あるいは背任罪に相当します。それを回避するための救済措置として、王家に請求しているのです。親切でしょう?」
ベルモットはにっこりと微笑んだが、その目は笑っていない。
「そ、そんな屁理屈が通ると思っているのか!」
「通りますよ。我が家には、国内最高の法務チームが控えております。明日には、王子の放蕩ぶりと、それを見過ごした王宮の管理体制の杜撰さを、全ギルドに公示する準備もできております」
「っ……、貴様、王家を脅迫するつもりか!」
「脅迫ではありません。市場の透明性を確保するための情報開示です。……ボルドー卿。騒いでも一リの得にもなりませんよ。それよりも、より『建設的な解決策』を提示してはいかがですか?」
ベルモットは、ソファに深く腰掛け、足を組んだ。
「解決策……だと?」
「はい。現金が無理なら、資産で払えばいいのです。……そうですね、例えば、王家が持て余している北部の荒野などはいかがでしょう?」
ボルドー卿は、一瞬、呆気に取られたような顔をした。
「……グラウ荒野か? あんな、草も生えないゴミ捨て場のような土地を?」
「ええ。私は慈悲深いので、あの不毛の地を金貨一万枚分の債務と相殺して差し上げても構いません」
「正気か? あそこを譲渡すれば、王家にとっては維持費という負の資産が消え、なおかつ借金もチャラになる……。……本当にいいのだな?」
ボルドー卿の目が、計算高く細められた。
彼は「この娘は、婚約破棄のショックで判断力が鈍っているのだ」と確信したようだった。
「はい。ただし、私の気が変わらないうちに、今すぐ譲渡契約書を交わすことが条件です」
「……分かった。すぐに手続きをさせよう!」
ボルドー卿は、獲物を見つけたハイエナのような速さで屋敷を飛び出していった。
その後ろ姿を見送りながら、ベルモットは優雅にハーブティーを飲み干す。
「……チョロすぎますわ。あんな低レベルな交渉術で、よく財務を任されていますね」
「ベルモット、お前、わざと『悲劇の令嬢』のフリをして、相手に油断させたな?」
扉の影で見ていた公爵が、呆れたように声をかけた。
「フリではありません。私はいつだって真面目です。……ただ、相手が勝手に、私が損をすると思い込んでくれただけ。市場における情報の非対称性を利用した、ごく標準的なテクニックですわ」
ベルモットは立ち上がり、窓の外を見つめた。
「明日からは、辺境の領主としての仕事が始まります。……忙しくなりますわね、セバス」
「はい、お嬢様。すでに、現地の開発に必要な人材のリストアップは完了しております」
「素晴らしいわ。……愛だの真実だのと言っている間に、世界は数字で動いているということを、あの王子たちに教えてあげましょう」
ベルモットの長い睫毛が揺れる。
彼女の目には、荒野が金貨の山へと変わる光景が、はっきりと映し出されていた。
深夜にもかかわらず、公爵の書斎には煌々と明かりが灯っていた。
ベルモットが扉を開けると、そこには彼女と同じく、険しい顔で書類の山と格闘する父、公爵の姿があった。
「お父様、ただいま戻りました」
公爵は眼鏡をずらし、娘をじろりと見た。
「……随分と早い帰還だな。パーティーはまだ続いているはずだが」
「ええ、想定より早くメインイベントが終わりましたので。結論から申し上げますと、クロード王子との婚約は無事に破棄されました」
「ほう、無事にか」
普通、娘が婚約破棄をされたとなれば、父は憤るか、あるいは娘を慰めるものだ。
しかし、この親子の間にそんな情緒的なやり取りは存在しない。
「それで、損害の確定は済ませたのか?」
「もちろんです。こちらが先ほど王子にサインさせた、債務承認弁済契約書です。控えをお持ちしました」
ベルモットが差し出した書類を、公爵は無言で受け取り、ページをめくる。
めくるたびに、公爵の眉間の皺が深くなり、やがて彼は声を上げて笑い出した。
「……ククッ、ハハハ! これは傑作だ。エスコート代に『機会損失費用』を乗せたか。さらには婚約維持に伴う我が家のブランド毀損料まで計上している」
「当然の権利です。アグレット家の名が、あのような知性の欠片もない王子の隣に並び続けることは、我が家の株価にとって大きなマイナス要因でしたから」
「金貨一万三千枚超。王家の年間自由予算の半分以上を削り取る計算だな。これでは、向こうの財務官が首を吊るぞ」
「それは彼らの管理能力不足です。私の知ったことではありません」
ベルモットは椅子に座り、セバスが淹れたハーブティーを一口飲んだ。
ようやく人心地ついたが、彼女の仕事はまだ終わっていない。
「ところで、お父様。例の件、準備は進んでいますか?」
「ああ。王家がこの額を即座に支払えないことは見越している。その場合、支払いの代わりに土地で代位弁済させるよう、すでに根回しは済ませてある」
「辺境の『グラウ荒野』ですね。あそこは現在、税収ゼロの死に地扱いですが……」
「お前の読み通り、あそこには新種の魔石鉱脈があるのだな?」
「正確には、魔石のカスが堆積したことによる、特殊な土壌特性があります。農業には向きませんが、半導体魔法具の製造には欠かせないレアメタルが抽出できるはずです」
ベルモットの瞳に、獲物を狙う投資家のような冷徹な光が宿った。
「王子がメアリ様と浮ついている間に、私は領地の地質調査を極秘で行わせていました。婚約破棄の慰謝料として、あの土地をもぎ取る。それが今回の取引の最終目標です」
「婚約破棄すらも、事業拡大のツールにするか。恐ろしい娘だ」
「褒め言葉として受け取っておきますわ。……おや?」
その時、屋敷の玄関の方が騒がしくなった。
深夜にもかかわらず、激しく扉を叩く音と、誰かが叫んでいる声が聞こえてくる。
「ベルモット・フォン・アグレット! 出しなさい! 今すぐ出てきて説明しなさい!」
「……この、品のない怒鳴り声は。王家の財務副大臣、ボルドー卿ですか」
ベルモットは時計を見た。
「パーティー会場からここまで、馬車を飛ばして二十分。想定より五分遅い到着ですね。事務処理能力が低い証拠です」
「会うのか?」
「ええ、もちろんです。債権者として、債務者の言い分を聞く義務がありますもの」
ベルモットは立ち上がり、ドレスの裾を整えた。
応接間に移動すると、そこには顔を真っ赤にして、額に汗を浮かべた中年貴族が立っていた。
「ベルモット嬢! これは一体どういうつもりだ! この請求書、冗談では済まされんぞ!」
ボルドー卿は、ベルモットが王子に渡した書類の写しを叩きつけた。
「冗談? 失礼ですね。私は常に真剣です。数字に嘘はありません」
「金貨一万枚だと!? 王子が個人的に贈ったプレゼントの代金まで、なぜ王家が肩代わりせねばならんのだ!」
「王子は『次期国王』という公的な立場を利用して、我が家からの資金提供を受けていました。その資金が公務(私との交際)以外に使用されたのであれば、それは公金の横領、あるいは背任罪に相当します。それを回避するための救済措置として、王家に請求しているのです。親切でしょう?」
ベルモットはにっこりと微笑んだが、その目は笑っていない。
「そ、そんな屁理屈が通ると思っているのか!」
「通りますよ。我が家には、国内最高の法務チームが控えております。明日には、王子の放蕩ぶりと、それを見過ごした王宮の管理体制の杜撰さを、全ギルドに公示する準備もできております」
「っ……、貴様、王家を脅迫するつもりか!」
「脅迫ではありません。市場の透明性を確保するための情報開示です。……ボルドー卿。騒いでも一リの得にもなりませんよ。それよりも、より『建設的な解決策』を提示してはいかがですか?」
ベルモットは、ソファに深く腰掛け、足を組んだ。
「解決策……だと?」
「はい。現金が無理なら、資産で払えばいいのです。……そうですね、例えば、王家が持て余している北部の荒野などはいかがでしょう?」
ボルドー卿は、一瞬、呆気に取られたような顔をした。
「……グラウ荒野か? あんな、草も生えないゴミ捨て場のような土地を?」
「ええ。私は慈悲深いので、あの不毛の地を金貨一万枚分の債務と相殺して差し上げても構いません」
「正気か? あそこを譲渡すれば、王家にとっては維持費という負の資産が消え、なおかつ借金もチャラになる……。……本当にいいのだな?」
ボルドー卿の目が、計算高く細められた。
彼は「この娘は、婚約破棄のショックで判断力が鈍っているのだ」と確信したようだった。
「はい。ただし、私の気が変わらないうちに、今すぐ譲渡契約書を交わすことが条件です」
「……分かった。すぐに手続きをさせよう!」
ボルドー卿は、獲物を見つけたハイエナのような速さで屋敷を飛び出していった。
その後ろ姿を見送りながら、ベルモットは優雅にハーブティーを飲み干す。
「……チョロすぎますわ。あんな低レベルな交渉術で、よく財務を任されていますね」
「ベルモット、お前、わざと『悲劇の令嬢』のフリをして、相手に油断させたな?」
扉の影で見ていた公爵が、呆れたように声をかけた。
「フリではありません。私はいつだって真面目です。……ただ、相手が勝手に、私が損をすると思い込んでくれただけ。市場における情報の非対称性を利用した、ごく標準的なテクニックですわ」
ベルモットは立ち上がり、窓の外を見つめた。
「明日からは、辺境の領主としての仕事が始まります。……忙しくなりますわね、セバス」
「はい、お嬢様。すでに、現地の開発に必要な人材のリストアップは完了しております」
「素晴らしいわ。……愛だの真実だのと言っている間に、世界は数字で動いているということを、あの王子たちに教えてあげましょう」
ベルモットの長い睫毛が揺れる。
彼女の目には、荒野が金貨の山へと変わる光景が、はっきりと映し出されていた。
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢にされたので婚約破棄を受け入れたら、なぜか全員困っています
かきんとう
恋愛
王城の大広間は、いつも以上に華やいでいた。
磨き上げられた床は燭台の光を反射し、色とりどりのドレスが揺れるたびに、まるで花畑が動いているかのように見える。貴族たちの笑い声、楽団の優雅な旋律、そして、ひそやかな噂話が、空気を満たしていた。
その中心に、私は立っていた。
――今日、この瞬間のために。
「エレノア・フォン・リーベルト嬢」
高らかに呼ばれた私の名に、ざわめきがぴたりと止む。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
誘拐された公爵令嬢ですが、なぜか皇帝に溺愛されています』
富士山麓
恋愛
舞踏会で王太子から婚約破棄を告げられそうになった瞬間――
目の前に現れたのは、馬に乗った仮面の皇帝だった。
そのまま攫われた公爵令嬢ビアンキーナは、誘拐されたはずなのに超VIP待遇。
一方、助けようともしなかった王太子は「無能」と嘲笑され、静かに失墜していく。
選ばれる側から、選ぶ側へ。
これは、誰も断罪せず、すべてを終わらせた令嬢の物語。
「通訳など辞書で足りる」と追放された令嬢——三国会談で、婚約者は一言も話せなくなった
歩人
ファンタジー
宮廷通訳官エレノーラは五つの言語を操り、婚約者クラウスの外交を陰で支えてきた。
だがクラウスは言った。「通訳など辞書で足りる。お前は要らない」
追放されたエレノーラは隣国で新たな道を歩み始める。
一方、クラウスは三国会談の場で辞書片手に立ち往生。
誤訳が外交問題に発展し、窮地に陥ったその場に、隣国の通訳官として現れたのは——。
「その言葉は、もう翻訳できません」
断罪される令嬢は、悪魔の顔を持った天使だった
Blue
恋愛
王立学園で行われる学園舞踏会。そこで意気揚々と舞台に上がり、この国の王子が声を張り上げた。
「私はここで宣言する!アリアンナ・ヴォルテーラ公爵令嬢との婚約を、この場を持って破棄する!!」
シンと静まる会場。しかし次の瞬間、予期せぬ反応が返ってきた。
アリアンナの周辺の目線で話しは進みます。
追放された宮廷花師が辺境の荒野に花を咲かせたら、王都の庭園だけが枯れ続けているようです
歩人
ファンタジー
「花を飾るだけの令嬢は不要だ」——王城の庭園を十年守った伯爵令嬢フローラは追放された。
翌月、王城の庭園が一夜にして枯れ果てる。さらに隣国への外交花束を用意できず国際問題に——
フローラの花束に込められた花言葉が、実は外交メッセージそのものだったのだ。
一方、辺境の荒野に降り立ったフローラが地面に触れると花が芽吹き始める。
荒野を花畑に変えていくスローライフの中で、花の感情が色で見える加護が目覚めて——。
『生きた骨董品』と婚約破棄されたので、世界最高の魔導ドレスでざまぁします。私を捨てた元婚約者が後悔しても、隣には天才公爵様がいますので!
aozora
恋愛
『時代遅れの飾り人形』――。
そう罵られ、公衆の面前でエリート婚約者に婚約を破棄された子爵令嬢セラフィナ。家からも見放され、全てを失った彼女には、しかし誰にも知られていない秘密の顔があった。
それは、世界の常識すら書き換える、禁断の魔導技術《エーテル織演算》を操る天才技術者としての顔。
淑女の仮面を捨て、一人の職人として再起を誓った彼女の前に現れたのは、革新派を率いる『冷徹公爵』セバスチャン。彼は、誰もが気づかなかった彼女の才能にいち早く価値を見出し、その最大の理解者となる。
古いしがらみが支配する王都で、二人は小さなアトリエから、やがて王国の流行と常識を覆す壮大な革命を巻き起こしていく。
知性と技術だけを武器に、彼女を奈落に突き落とした者たちへ、最も華麗で痛快な復讐を果たすことはできるのか。
これは、絶望の淵から這い上がった天才令嬢が、運命のパートナーと共に自らの手で輝かしい未来を掴む、愛と革命の物語。
聖女様と間違って召喚された腐女子ですが、申し訳ないので仕事します!
碧桜
恋愛
私は花園美月。20歳。派遣期間が終わり無職となった日、馴染の古書店で顔面偏差値高スペックなイケメンに出会う。さらに、そこで美少女が穴に吸い込まれそうになっていたのを助けようとして、私は古書店のイケメンと共に穴に落ちてしまい、異世界へ―。実は、聖女様として召喚されようとしてた美少女の代わりに、地味でオタクな私が間違って来てしまった!
落ちたその先の世界で出会ったのは、私の推しキャラと見た目だけそっくりな王(仮)や美貌の側近、そして古書店から一緒に穴に落ちたイケメンの彼は、騎士様だった。3人ともすごい美形なのに、みな癖強すぎ難ありなイケメンばかり。
オタクで人見知りしてしまう私だけど、元の世界へ戻れるまで2週間、タダでお世話になるのは申し訳ないから、お城でメイドさんをすることにした。平和にお給料分の仕事をして、異世界観光して、2週間後自分の家へ帰るつもりだったのに、ドラゴンや悪い魔法使いとか出てきて、異能を使うイケメンの彼らとともに戦うはめに。聖女様の召喚の邪魔をしてしまったので、美少女ではありませんが、地味で腐女子ですが出来る限り、精一杯頑張ります。
ついでに無愛想で苦手と思っていた彼は、なかなかいい奴だったみたい。これは、恋など始まってしまう予感でしょうか!?
*カクヨムにて先に連載しているものを加筆・修正をおこなって掲載しております