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第一章
20年3月1日(日)「競馬小説はじめました」
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20年3月1日(日)
浜中が帰ってきた。
阪神6R、3番人気のアイキャンテーラーで浜中騎手、復帰後初勝利。完全復活した。さらに8Rではこれまた3番人気のナルハヤで一着。メインの阪急杯ではにわかに期待が集まっていた。
10RすみれSで川田騎手が勝ったことで、絶対的な軸と思われていた川田騎乗のフィアーノロマーノに黄色信号が灯った。
もう1頭の軸は北村友騎手のダイアトニックだ。前日にも過去のレースを見て「ダイアトニックは強そうだ」などとつぶやいており、精神ポイントは高まっていた。
前日の作戦会議の結果、丸山騎手のステルヴィオは喉なりで、しかもここはたたき台。思い切って消し。田中勝騎手のマイスタイルはもまれ弱いが、他に逃げ馬もいなさそうなので逃げられると判断。森裕騎手のクリノガウディは時計がかかる方が良い。開幕週で高速馬場なのでここでは割引必要。このところ絶好調の松山騎手だけが怖かったのでとりあえず単複で押さえてみる。昨年も3着に入っているが内枠有利のコースで6番枠だった。しかし今年は12番枠なのでちょっと厳しいか。そしてもう一頭、穴馬として秋山騎手のスマートオーディンを挙げる。ものすごい追い込みを見せた昨年の1着馬だ。調教も良さそう。単複を買うか迷ったが、1着は厳しいと思って紐まで。
ここまでで軸はマイスタイルとフィアーノロマーノの2頭軸。そこからダイアトニック、クリノガウディ、レインボーフラッグ、スマートオーディンの4頭に流した。
結果は、精神ポイントが高まっていた浜中騎手が1着で駆け抜けた。そして2着にはダイアトニックが入ったが制裁で3着に降格。2着には川田騎手のフィアーノロマーノが入った。三連複で49.4倍ついた。
レース前、松山騎手は今年すでに重賞4勝していたと聞いて、これはいかん。勝ちすぎだ、と思った。こういう感覚は当たる。案の定、レースでは内にすっかり包まれて何もできなかった。
スマートオーディンの凄まじい追い込みを目の当たりにして、やっぱり来たかぁ、単複買っておけば良かったと思った。しかし、結果はハナ差で4着。どっちにしてもマイスタイルが3着以内に入れなかったので馬券は外れなのだが、複雑な気持ちだった。
二頭軸のうちの1つマイスタイルが期待に反して激しい先行争いを繰り広げ、馬群に沈んだ時点でこのレースは終了。気持ちを次に切り替えた。
続いては中山記念。ここでは負けられないインディーチャンプと昨年、一昨年の覇者ウィンブライトの二頭軸で組み立てた。そこからダノンキングリー、ラッキーライラック、ペルシアンナイト、マルターズアポジー、ソウルスターリングに流す。穴はソウルスターリング。もともと消すつもりだったが、前日のレースで鞍上の北村宏騎手が好騎乗を連発して精神ポイントを高めていたので単複で買っていた。
結果は軸の二頭が飛んで終了。福永騎手は軸にすると必ず4着になる。予想通りの結果だ。じゃあ買わなければいいじゃないかと思うかもしれないが、買わないと3着に入ってくるのだ。それが福永って騎手の真髄。特にメインのレースほどこのクオリティは高くなる。全く厄介な話だが、事実だから仕方がない。当てようと思ったら損を覚悟で買い目に入れるしかないのだが、そんなことをしていたら資金がいくらあっても足りない。なので外れても仕方がないという範囲で絞って買うのだ。なのでなかなか当たらない。それが競馬というものかもしれない。
ちなみに1着のダノンキングリーの鞍上はノリさん。前日阪神で何度も買って惜しくも一度も馬券にならなかったから阪神のノリさんは買えないなぁと思っていたところだった。阪神とは違って中山では神騎乗を連発するので買えるのだ。ではなぜ軸にしなかったのかというと、1番人気のノリさんは買いづらい。おそらくこれに尽きると思う。終わってみれば中山記念1着で昨日の悔しさを全部ここで晴らした形となった。またダノンキングリーについて、先日ライバルのヴェロックスが小倉で惨敗したことでこの世代は弱いのではという見方があり惑わされたのたが、ヴェロックスが負けた敗因は小回りで忙しい競馬が苦手だということ。敗因がはっきりしている以上、この世代が弱いという説はいったん据え置いても良さそうだ。もう一つ、この馬を軸にしなかった理由は前日に馬券を買った時は、中山は雨の予報だったということだ。ダノンキングリーは良馬場の方がいいというイメージがあった。さらにもう一つ、理由を挙げれば、このレースは実力馬始動のレースで1番人気が来ないレースで有名だったというのもある。
2着に入ったのはデムーロ騎乗の2番人気ラッキーライラック。先行力があり、このコースも合っている。デムーロは最近は人気通りには走るイメージ。つまり強い馬に乗れば上位に来るのだ。それでも軸にしなかったのは牝馬なので調子が読めなかったからだ。結果的には全く問題がなかった。やはりこの馬は強い。アーモンドアイ と凌ぎを削ってきただけはある。
メインの2レースを外した私は意気消沈しながらも、一発逆転を狙って最終レースに賭けてみた。中山12R、先行力がありそうなルマーカーブル。13番人気の勝浦騎手だ。単勝オッズは100倍以上あった。さすがにこれは来ないだろうと思い、ダメ元で複勝だけ買おうとした。レース開始は16時25分。時計を見ると16時23分。焦る。スマホで馬券を買うとエラー。時計を見たら16時24分。間に合わなかったか。おそらく5秒くらい遅かった。
どうせ来ないよな。レースを見守る。絶好の位置取り。そして、粘る。結果は2着。複勝で約20倍ついた。
おお、このレース一つで今日の負け取り戻せたのに。いろいろあったけど、あと5秒早く買えてたら今日はプラスで終われてたのに。競馬ってどうしてこうなんだろう。
戦いは続く。
浜中が帰ってきた。
阪神6R、3番人気のアイキャンテーラーで浜中騎手、復帰後初勝利。完全復活した。さらに8Rではこれまた3番人気のナルハヤで一着。メインの阪急杯ではにわかに期待が集まっていた。
10RすみれSで川田騎手が勝ったことで、絶対的な軸と思われていた川田騎乗のフィアーノロマーノに黄色信号が灯った。
もう1頭の軸は北村友騎手のダイアトニックだ。前日にも過去のレースを見て「ダイアトニックは強そうだ」などとつぶやいており、精神ポイントは高まっていた。
前日の作戦会議の結果、丸山騎手のステルヴィオは喉なりで、しかもここはたたき台。思い切って消し。田中勝騎手のマイスタイルはもまれ弱いが、他に逃げ馬もいなさそうなので逃げられると判断。森裕騎手のクリノガウディは時計がかかる方が良い。開幕週で高速馬場なのでここでは割引必要。このところ絶好調の松山騎手だけが怖かったのでとりあえず単複で押さえてみる。昨年も3着に入っているが内枠有利のコースで6番枠だった。しかし今年は12番枠なのでちょっと厳しいか。そしてもう一頭、穴馬として秋山騎手のスマートオーディンを挙げる。ものすごい追い込みを見せた昨年の1着馬だ。調教も良さそう。単複を買うか迷ったが、1着は厳しいと思って紐まで。
ここまでで軸はマイスタイルとフィアーノロマーノの2頭軸。そこからダイアトニック、クリノガウディ、レインボーフラッグ、スマートオーディンの4頭に流した。
結果は、精神ポイントが高まっていた浜中騎手が1着で駆け抜けた。そして2着にはダイアトニックが入ったが制裁で3着に降格。2着には川田騎手のフィアーノロマーノが入った。三連複で49.4倍ついた。
レース前、松山騎手は今年すでに重賞4勝していたと聞いて、これはいかん。勝ちすぎだ、と思った。こういう感覚は当たる。案の定、レースでは内にすっかり包まれて何もできなかった。
スマートオーディンの凄まじい追い込みを目の当たりにして、やっぱり来たかぁ、単複買っておけば良かったと思った。しかし、結果はハナ差で4着。どっちにしてもマイスタイルが3着以内に入れなかったので馬券は外れなのだが、複雑な気持ちだった。
二頭軸のうちの1つマイスタイルが期待に反して激しい先行争いを繰り広げ、馬群に沈んだ時点でこのレースは終了。気持ちを次に切り替えた。
続いては中山記念。ここでは負けられないインディーチャンプと昨年、一昨年の覇者ウィンブライトの二頭軸で組み立てた。そこからダノンキングリー、ラッキーライラック、ペルシアンナイト、マルターズアポジー、ソウルスターリングに流す。穴はソウルスターリング。もともと消すつもりだったが、前日のレースで鞍上の北村宏騎手が好騎乗を連発して精神ポイントを高めていたので単複で買っていた。
結果は軸の二頭が飛んで終了。福永騎手は軸にすると必ず4着になる。予想通りの結果だ。じゃあ買わなければいいじゃないかと思うかもしれないが、買わないと3着に入ってくるのだ。それが福永って騎手の真髄。特にメインのレースほどこのクオリティは高くなる。全く厄介な話だが、事実だから仕方がない。当てようと思ったら損を覚悟で買い目に入れるしかないのだが、そんなことをしていたら資金がいくらあっても足りない。なので外れても仕方がないという範囲で絞って買うのだ。なのでなかなか当たらない。それが競馬というものかもしれない。
ちなみに1着のダノンキングリーの鞍上はノリさん。前日阪神で何度も買って惜しくも一度も馬券にならなかったから阪神のノリさんは買えないなぁと思っていたところだった。阪神とは違って中山では神騎乗を連発するので買えるのだ。ではなぜ軸にしなかったのかというと、1番人気のノリさんは買いづらい。おそらくこれに尽きると思う。終わってみれば中山記念1着で昨日の悔しさを全部ここで晴らした形となった。またダノンキングリーについて、先日ライバルのヴェロックスが小倉で惨敗したことでこの世代は弱いのではという見方があり惑わされたのたが、ヴェロックスが負けた敗因は小回りで忙しい競馬が苦手だということ。敗因がはっきりしている以上、この世代が弱いという説はいったん据え置いても良さそうだ。もう一つ、この馬を軸にしなかった理由は前日に馬券を買った時は、中山は雨の予報だったということだ。ダノンキングリーは良馬場の方がいいというイメージがあった。さらにもう一つ、理由を挙げれば、このレースは実力馬始動のレースで1番人気が来ないレースで有名だったというのもある。
2着に入ったのはデムーロ騎乗の2番人気ラッキーライラック。先行力があり、このコースも合っている。デムーロは最近は人気通りには走るイメージ。つまり強い馬に乗れば上位に来るのだ。それでも軸にしなかったのは牝馬なので調子が読めなかったからだ。結果的には全く問題がなかった。やはりこの馬は強い。アーモンドアイ と凌ぎを削ってきただけはある。
メインの2レースを外した私は意気消沈しながらも、一発逆転を狙って最終レースに賭けてみた。中山12R、先行力がありそうなルマーカーブル。13番人気の勝浦騎手だ。単勝オッズは100倍以上あった。さすがにこれは来ないだろうと思い、ダメ元で複勝だけ買おうとした。レース開始は16時25分。時計を見ると16時23分。焦る。スマホで馬券を買うとエラー。時計を見たら16時24分。間に合わなかったか。おそらく5秒くらい遅かった。
どうせ来ないよな。レースを見守る。絶好の位置取り。そして、粘る。結果は2着。複勝で約20倍ついた。
おお、このレース一つで今日の負け取り戻せたのに。いろいろあったけど、あと5秒早く買えてたら今日はプラスで終われてたのに。競馬ってどうしてこうなんだろう。
戦いは続く。
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✴️日々の些細な出来事を綴っています。現在進行形のお話となります🐾
✴️🐶挿絵画像入りです。
✴️拙いエッセイにもかかわらず、HOTランキングに入れて頂き(2025.7.1、最高位31位)ありがとうございます🙇♀️
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