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17話 奴隷館リターンズ
しおりを挟む「ひぃぃぃぃぃ!!!!」
(無理無理無理死ぬーー!!!)
ガッチリとアーノルドの背中にしがみつきながらハルミは真っ青な顔で歯をガタガタ鳴らした。体の震えが止まらない。今は遥か上空をワイバーンに乗って移動していた。下を見たら確実に死ぬハルミは高所恐怖症だった。
ベルの無事にホッとしたのもつかの間、今またハルミは死にそうになっている。ギチギチと音がなるほど前に座るアーノルドに抱きついて足まで絡めて大しゅきホールド♡状態だが全くエロさはない。
(早く着いてぇぇぇぇ!!!!もう無理ぃぃぃ!!!!)
ハルミは涙と鼻水を垂らした。
あと涎も
▷▷▷▷▷▷
「変態女と言えども、やはりこう言う所はこちらの女と変わらんのかぁ?…………泣くな汚いぞぉ」
アーノルドは涙と鼻水と色んな物でぐちゃぐちゃの顔のハルミを見てふむふむ頷く。降りたった場所は大きな屋敷の庭だった。ハルミは腰が抜けて芝生の上で震えている。
「仕方ない、立てないのなら此処で説明してやろうなぁ。……お嬢さんには借りがあるしなぁ」
アーノルドもその場に腰を降ろす。ぐすぐす泣くハルミがチラリと視線を向けるとアーノルドは話し出す。
「ベルの意識は回復したが失った魔力は自然回復する他ない。………だから隔離病棟に押し込んで来たぞぉ。………あんなになってもベルはまだお嬢さんに精液を与えるつもりだったからなぁ。……………先程は頬をすまないな………君は悪くなかった」
アーノルドは少しだけバツが悪そうに言う
「え?」
「…………ベルが悪い。……あの様子では向こうが積極的に飲ませて来ただろう?……………変態女は訂正しないが頬を打ったのは悪かったなぁ」
(変態女は訂正しないんかい!!!!……まあそうだよね、こっち基準じゃ私って痴女だし)
ハルミは納得した。
「あの?………ベルはどれくらい入院?なんですか?」
「…………3ヶ月程だなぁ。もしかしたら伸びる可能性も有る、あの様子ではなぁ」
アーノルドは苦笑して腕を組む。
(ベル……良かったぁ、意識も……回復して…………あんなになったのにまだ私を心配してくれてるの?………ベルぅ♡……でももう無理はさせられない)
そこまで考えてハルミははたと気づく。
(3ヶ月入院?……………え、じゃあ私ってどうなるの?…………精液は………?)
サアッと青ざめた。多分だがハルミは最低でも2日か3日に一度は精液を摂取しないと死ぬ。チラリとアーノルドに視線を向ける。緩やかなカールの柔らかそうな肩までの金髪に赤い瞳。冷たそうな印象のモノクル。全体的に人形の様な美人だ。顔だけなら男にも女にも見える。不思議な感じだ。
(え?もしかして……、私の面倒を見るって……え?もしかして………)
ハルミの喉がゴクリとなる。
目の前の美人な男に少しだけ期待してしまう自分に少し呆れるが奴隷ちんぽもベルちんぽもお預けなのだ。ドキドキしても仕方ない。
アーノルドはハルミからの視線の意味に気づいたのか片眉をつり上げた。
「申し訳無いがなぁ、拙者は無理だぞ?なぜならインポテンツだからなぁ。ハハハハ」
アーノルドは爽やかに笑うと髪をファサぁとかきあげた。ハルミは目が点になった。
▷▷▷▷▷▷
詳しく聞くとアーノルドは竜人種とエルフのハーフ。少し特殊な生まれのドラゴンハーフらしい。本来なら子供の出来にくい種族間でのハーフ。そしてアーノルドに生殖能力は無い。精子は出るし性器も有るらしいが子供は作れないそうだ。精子出るの?なら精液貰えるんじゃないの?と不思議そうな顔をしたハルミにアーノルドは言った。若い頃に娼館に行きその時の体験が余りにも酷くて勃た無くなったと。
「殆どの男は成人すれば一度は娼館に行くんだがなぁ。………まあ、ベルはヘタレで行ってないようだがそれは稀だ。……例に漏れず拙者もそうだぞ?成人したその日に行ったさ、しかし高い金を払って………酷い目に遭ってな………。それ以来股間のコレはうんともすんとも言わん。ははは、ブラブラと邪魔なだけだなぁ」
そう言って笑いながらアーノルドは股間を指した。
(ええ?勃たなくなるって……。一体どんな酷い目に?)
少し気になったがそれを詳しく話す気はアーノルドには無いようだ。
「時折朝勃たずに夢精する事は有るにはある。その時は容器に採取して渡してやろうなぁ、………しかし精子を飲むなど下品だなぁ。………………信じられん。想像すると少し気持ち悪いなぁ」
そうアーノルドは言う。アーノルドはサバサバした性格のようだ。少し残念だがハルミはホッとした。
(………お世話になるしめちゃくちゃ嫌な奴だったらどうしようかと思ったけどこう言う性格か……)
死にかけていた時にも結構酷い発言をされたが性格を知ればなるほどなあと思う。悪いと思えば謝ってくれるし話しやすいと言えば話しやすい。失言にさえ目を瞑れば悪い人では無さそうだ。
▷▷▷▷▷▷
「あのー、私奴隷館出禁なんですけどー」
アーノルドに連れて来られたのはこの間出禁になったクソ店だった。思い出してイライラする。
「…………拙者の口利きが有る、問題は無いなぁ。……………一応はフードを被っておけ」
ぐいっとフードをかぶらされる。
結局精液問題は奴隷を買うと言う事に落ち着いた。無理強いはしないで理由を話してそれでも大丈夫だと言う相手を買うと良いとアーノルドは言う。
(……………まあそれなら、…………っ……はあ
ドキドキしてきたなぁ……。うーん。私って…クソ女だな。ベルが大変な時に………何やってるんだろ?…………はあ……でも仕方無いよね……。)
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