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2話 ドッキリ番組?
しおりを挟む「あのぉ?」
千絵が声をかけると謎の生き物は感心した様に息を漏らした。
「ほー。肝が座っているな。コノ姿を見ても驚きもしないとは。順応性が高いのか?……ハハハ良い人類の雌を手に入れた、コレは期待出来そうだ」
(なんなのかな?やっぱりドッキリ?………ならもっと面白いリアクションとかした方が良いのかなぁ?それともお話に乗っかった方が良いのかなぁ?騙されてるフリとか?)
千絵はのんびりと考える。もしこれがドッキリテレビ番組なら、何か面白い事をしないと悪い気がして来た。セットにも衣装(?)にもとてもお金が掛かっているように見える。だから余計にそう思う。
「ふむ。落ち着いているな、……だが今自分が置かれた状況は理解していないだろう?………今から説明してやろう。何も知らず、子を産ますと言うのも酷だからな。…………それに君は貴重な人類の雌だ。丁寧に扱ってやろう」
(子を産ます?人類の……雌?随分と下品な設定なのね?……深夜番組かなぁ?それともネット配信とか?………うーん。とりあえず面白い事をするのは私には無理だから。騙されたフリをしようかな?)
千絵は騙されたフリをして、話に乗っかる事にした。
▶▶▶▶▶▶
謎の宇宙人(?)は神人と名乗った。名前では無くて種族の名前らしい。そして此処は千絵の居た世界とは異なる世界。平行世界だと言う。
(なんだか凝った設定ね。うふふ)
それから千絵が何故此処に連れて来られたのかと言う話になった。神人曰くこの平行世界では人類は既に滅んでいる。窓の外に見えるのは滅んだ地球だと聞かされた。今千絵達が居るのは知能の高い絶滅危惧種を保護する為の宇宙船施設で、名は《ノアの箱舟》だと言う。
こちらの平行世界では数多の星が滅び、様々な知的生命体が日々絶滅の危機を迎えているそうだ。そして神人達はこの世界で一番繁殖している知的生命体。様々な星を宇宙船で巡り絶滅しそうな知能の高い種を保護して回っている。そして繁殖も行っているらしい。
(あらまあ………、なんだか映画みたいね。面白いなぁ)
千絵は大人しく頷きながら神人の説明を聞く。神人は千絵の落ち着いた様子に時折感心しながらも、饒舌に話続けた。
「ここまでは良いかな?………では、何故平行世界から人類の雌の君を連れて来たのかだが、………こちらで保護していた最後の人類は半年前に亡くなった。……雄の個体だったのだが、雄だけでは繁殖も出来ず体も弱い個体だったのでな。……どうする事も出来ないままに人類は絶滅してしまったんだ。だが、人類はかなり人気種族でな、………どうにかならないかと検討に検討を重ねて、たった一度なら異次元装置を使う事が許可されたんだよ。」
「異次元装置?」
「ああ。そうさ、本来なら平行世界との接触は許されては無いのだが。……人類……【人間】はこちらの世界では大変人気の種族なんだ。だからこのまま絶滅させてしまうのは惜しいと全会一致で決まってね。……そしてその一度の接触で私の部下が君を捕獲したと言う訳だ。」
(へー。本当しっかりとした設定ね?………ん?でもぉ、それって……)
千絵が考えを纏める前に神人は言う。
「君にはこれから他の種族の雄と交わって貰う。先程言っただろう?人類の雄だけでは繁殖は不可能だったと、だが人類の雌は遺伝子が似た他の雄の子を孕む事が出来ると最近の研究で分かっているんだ。……産まれる確率は半々だ。………君は人類をこの世界に増やす為に此処に連れて来られた。………悪いが拒否権は無い。」
(え?…………んー?今何か面白いリアクションをした方が良い場面なのかしら?なんだか凄いエッチなドッキリ番組なのね?……雌とか雄とか交わるとか……やだ。ドキドキしてきちゃったわ。やっぱり深夜番組なのかなぁ?)
千絵は今だにこの状況をドッキリ番組だと勘違いしていた。
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