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愛瑠の日記
洋館の中は思ったほど荒れてはおらず、定期的に清掃業者が入っているようだった。この広さの建物を愛瑠ひとりで掃除するのは無理があるだろう
加奈子は愛瑠の部屋を探した。見晴らしの良い日当たりの良い場所にその部屋はあった。
建物の内部自体はいたるところにアンティーク調のいかにもイギリス人が好みそうな調度品の数々が置かれていたが、人の生活の気配がするその部屋には、あまり余計なものは置かれていなかった。
デスクの上にはノートパソコンが電源を繋いだまま置かれていた。このパソコンを開けば、愛瑠のリアルな生活の一部が垣間見れるかもしれない。加奈子は電源をonにした。
パスワードがかかっているかと思ったのだが、パソコンの画面はすぐに見れる状態になっていた。
デスクトップのアイコンのうち、diaryという名のアイコンがあったので、加奈子はそれを開いた。
ビンゴだった。それは愛瑠の非公開のWeb日記へと繋がっており、これまでの愛瑠の生活がわかる内容になっていた。
愛瑠の両親は彼女が大学を卒業直後に2人とも飛行機の墜落事故で亡くなっていた。両親は結婚を親の反対にあい、駆け落ち同然で一緒になった。その後、父親が起業した会社が成功して、一人娘の愛瑠は何不自由なく愛されて育ったようだ。大学卒業後、本来ならば
父親の会社に就職し、社会勉強の予定だったようだが、両親の突然の死で、茫然自失となった愛瑠は、その若さで会社を継ぐのには無理があり、業績の好調だった父親の会社は、かなりの高額で別の企業に売り渡されたようだ。
航空会社からの賠償金、両親の生命保険、父親が一代で築き上げた莫大な資産、会社を売却した多額のお金...
愛瑠は20代そこそこの若さで、億万長者となったのである。
しかし、両親に溺愛されて育った愛瑠はとりわけ母親がいない現実に耐えきれず、引きこもるようになった。
大学時代の友人も、そんな愛瑠にどう声をかけて良いかもわからず、だんだんと疎遠になっていったのだ。
最後の日記にはこう書かれていた...
「私はもう生きていたくない...
パパとママのところに行きたい...
でも、自分で死ぬ勇気もない...
私の願いを叶えてくれるなら...私の器は恵まれない可哀想な人にあげる
先着1名に...」
器とは、彼女の美しい肉体か...あるいはこの洋館と莫大な財産のことか
...
あの事故は愛瑠自身が引き寄せたものだとでもいうのだろうか...
それに...恵まれない可哀想な人とは、加奈子の為にあるような言葉だった...
加奈子は愛瑠の部屋を探した。見晴らしの良い日当たりの良い場所にその部屋はあった。
建物の内部自体はいたるところにアンティーク調のいかにもイギリス人が好みそうな調度品の数々が置かれていたが、人の生活の気配がするその部屋には、あまり余計なものは置かれていなかった。
デスクの上にはノートパソコンが電源を繋いだまま置かれていた。このパソコンを開けば、愛瑠のリアルな生活の一部が垣間見れるかもしれない。加奈子は電源をonにした。
パスワードがかかっているかと思ったのだが、パソコンの画面はすぐに見れる状態になっていた。
デスクトップのアイコンのうち、diaryという名のアイコンがあったので、加奈子はそれを開いた。
ビンゴだった。それは愛瑠の非公開のWeb日記へと繋がっており、これまでの愛瑠の生活がわかる内容になっていた。
愛瑠の両親は彼女が大学を卒業直後に2人とも飛行機の墜落事故で亡くなっていた。両親は結婚を親の反対にあい、駆け落ち同然で一緒になった。その後、父親が起業した会社が成功して、一人娘の愛瑠は何不自由なく愛されて育ったようだ。大学卒業後、本来ならば
父親の会社に就職し、社会勉強の予定だったようだが、両親の突然の死で、茫然自失となった愛瑠は、その若さで会社を継ぐのには無理があり、業績の好調だった父親の会社は、かなりの高額で別の企業に売り渡されたようだ。
航空会社からの賠償金、両親の生命保険、父親が一代で築き上げた莫大な資産、会社を売却した多額のお金...
愛瑠は20代そこそこの若さで、億万長者となったのである。
しかし、両親に溺愛されて育った愛瑠はとりわけ母親がいない現実に耐えきれず、引きこもるようになった。
大学時代の友人も、そんな愛瑠にどう声をかけて良いかもわからず、だんだんと疎遠になっていったのだ。
最後の日記にはこう書かれていた...
「私はもう生きていたくない...
パパとママのところに行きたい...
でも、自分で死ぬ勇気もない...
私の願いを叶えてくれるなら...私の器は恵まれない可哀想な人にあげる
先着1名に...」
器とは、彼女の美しい肉体か...あるいはこの洋館と莫大な財産のことか
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