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8話 新しい装備が手に入りました
しおりを挟む体格のいいゴブリンに食い込んだショートソードを、なんとかして引き抜こうと悪戦苦闘していたが、全く抜ける気配もなく途方にくれていたのだが、俺はこのショートソードをアイテムボックスから召喚していたことを思いだし、試しにショートソードに触らずに
『送還』
と、念じてみると首筋からショートソードが消えた。これは便利!
ショートソードも回収したので、他のゴブリンと同様にこのゴブリンもアイテムボックスに収納する。
ホブゴブリンの死体 x1
おっ!?こいつゴブリンじゃなかったのか!ホブゴブリンだって?上位種かな?
『ホブゴブリンの死体が装備を身に付けています。装備を解除しますか?Y /N 』
ん?何だこのアナウンス?アイテムボックスからか?さすがは最上位のアイテムボックス至れり尽くせりだな。
頭の中で Y を選択。
良鉄のショートソード
ハードレザーアーマー 状態 良
ラウンドシールド 状態 良
……
…………
………………なんじゃこりゃーー!!
なんでゴブリンごときがこんないい装備持ってんだ!?ありえん!…………いやあり得るのか!?冒険者から奪ったばかりとか?
こいつも下ろし立て(?)の装備を着けたばかりで、浮かれまくって油断してたから勝てたのかもしれないな…
この装備を着けていたであろう冒険者に合掌していると、またもやアナウンス。
『良鉄のショートソード、ハードレザーアーマー、ラウンドシールドと契約できます。契約しますか Y / N 』
俺はY を選択。すると、
『ハードレザーアーマーは貴方とサイズが合いません。サイズ調整をおこないますか Y /N 』
そんなことまでしてくれるのか!てか、契約した時点で装備する気ありありなのでサイズのことは気になってた。ホブゴブリンとは胸板の厚さが違いすぎてなぁ……ブカブカのハードレザーアーマー……合わなすぎて「お前どっから盗ってきた!」って言われかねん。とりあえず俺はY を選択する。
『サイズ調整中です。しばらくお待ちください。』
って、アナウンスが流れてから5分位して
『サイズ調整終了。いつでも呼び出せます。呼び出しますか?Y /N 』
イエスノーの選択多いなと、思いつつY を選択。次の瞬間、俺の体が光だした!光が治まり体を見るとハードレザーアーマー付けてた……!
なんて無駄で派手な演出なんだと、手足を付きガックリしていると
『演出エフェクトを選択できます。
極 大 中 小 無し』
こいつ俺の思考を読んでるのか??しかし、中であれか……無しでお願いします!
一瞬、不満そうな気配がしたが回りには誰もいない為スルーすることにした。
このあと、良鉄のショートソードとラウンドシールドをそれぞれ呼び出し装備した。もちろん出てくる時はエフェクトは切ってあるので、光らなかった。
これで良い!エフェクト要らない。
まぁ、すんごい剣……聖剣、魔剣の類いを手に入れた時なら光ってもかっこいいかもしれんが、普通?の装備を光らしたって回りは『えっ?何でショートソードが光ってんの!?』って回りの ? が増えるだけだろう……
こうして冒険者でもなく、ましてや街にすら到達していないのに、それなりの装備を手に入れてしまった!
ゴブリンの持っていた劣悪鉄のショートソードは死蔵が決定したなぁ……
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