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11話 誕生
しおりを挟むゴブリンたちとの戦闘に勝利した俺ははぎ取りを開始した。
剥ぎ取りと言ってもゴブリンなので、魔石ぐらいしか剥ぎ取る物はない。
大体の魔物は、心臓の位置にある。これには色々な説があるが広く言われるものは、魔力は血液とともに巡っていて、血液の力が一番力強い心臓に魔力が集まるのでは?というのが有力だ。
俺はホブゴブリンと4匹のゴブリンから魔石を回収後、手が血だらけだったので持ってきていた水を使って洗い流しながら考えていた。
まあ、ゴブリンだから魔石もちっこいんだけど、無いよりマシ。それで回収してて気がついた。ゴブリンとはいえ4匹がかりで持ってた物が俺ひとりで持てるのか?ステータスも上がっているし持てると思うんだけど・・ゴブリン追っかけて結構奥まで来てるんだよな・・
そう考えていると、目の前で「パキッ」
そういえば、何の卵か鑑定してない!
慌てて鑑定しようとしたけど、遅かった。なぜなら、そいつが顔を出してしまったからだ。
「きゅー」
少し甲高い声を上げてそいつは生まれた。
「?でっかいトカゲ?」
今更ながら、俺はそいつに鑑定をかけた。
グラスランナー・・・小型の地竜種、数頭から十数頭程の群れを作り生活している。小型といっても成体になると馬並みに成長する。グラスランナーの名前の通り凄まじい脚力を誇り、走る速度において他を圧倒する。頭は賢く人にも良く懐く為、騎馬ならぬ騎竜にしている騎士もいる。
現在この個体は初めて見るゴシンを刷り込みにより親と認識している。
おお、まじですか、まさかの竜種。
鑑定していると、こいつは一生懸命もがいて卵から出ようとしていた。その仕草がなんかかわいい・・
そう考えていると一つ妙案が浮かんできた。これ卵のからだけ収納できないか?そう考えてさっそく実践。
思ったとおり殻だけ収納出来た。抜け出ようと手足を突っ張っていた殻が突然なくなり、コロンと後ろ周り。可愛い・・
ポテッという擬音が似合いそうな、足を前に投げ出すように座って、「自分に何が起こったの~」とでも言いたげにつぶらな瞳を俺に向けてきた。
俺は軽く笑いをこらえながら、やさしく抱き上げてやり、村に向かって歩き出すのだった。
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