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18話 ゴシン、おっちゃんに装備品をもらう
しおりを挟む今日の俺たちは、まだ冒険者活動を開始していなかった。
なぜなら、今日は防具屋のおっちゃんから防具を受け取る日だからだ。なぜか3日がとても長かった気がするが気のせいだろう。
朝一番に行っても良かったのだが、せかしていた様に思われても嫌だったので、午後一に行くことにして午前中はまったりと過ごした。
あとお気づきの人もいるかもなのだが、モカとの会話でモカの語調に契約前にあった、たどたどしさがなくなった。どうやら契約したことで知力が上がったようだ。今では [念話] で普通に会話している。残念ながら言葉としては発声はできないようだが、意思疎通という意味では問題ない。
あと [おとーさん] 呼びは変えてもらえなかった。
[[おとーさん、今日はなにするの?]]
[[今日は俺の防具の修理がおわるんだよ。それを受け取りに行こうと思ってるんだ。一緒に行こうな。]]
[[うん、一緒に行こ~!お出かけ楽しみ~]]
今のモカには何でも刺激的で珍しいことらしく防具屋に行くこと一つ取っても、冒険に行くかの如くテンションが高い。
そうしてお昼頃に着くように家をでた。
防具屋に着くと、店は開いてないようで表の戸はしまっていた。
だが、勝手知ったるなんとやら、工房の裏口にまわって戸を叩いた。
「おっちゃん!居るんだろ~ゴシンだよ開けて~」
数回戸を叩くと、内側から鍵を開ける音がした。そこから顔を出したおっちゃんの姿を見て、俺は一歩後ずさってしまった。
あれから寝ていないかの如く、目の下にクマを作り疲れた顔をしている。
「おう、ゴシンか。防具はできてる、入ってくれ。」
そう促されおっちゃんの後について、工房に入った。
「おっちゃん大丈夫か?そんなに修理大変だったのか?」
「あのなー・・・・防具の修理は材料さえ揃えば難しいことじゃない。問題はお前が最後に置いていったやつだ。なんだありゃ。まさかとは思うがミスリルと・・黒鋼の合金だな?なんであんなのが存在している??ぎこちないが、ちゃんと混ざってやがる・・あれを見せられてなんにもしねえ鍛冶屋はいねえよ!」
どうやら、修理を早々に仕上げて合金制作をおこなっていたらしい。
おっちゃんに、あれも防具と一緒に掘り起こした物で、鑑定でも偶然の産物だったことを告げた。しかし、
「そうなのか・・・いや偶然とはいえ混ざったのは間違いねえ。俺は諦めねえよ?ドワーフの寿命はまだまだ先さ!いつか必ず成功させてみせるぜ!」
おっちゃんは、鼻息も荒くそう宣言するのだった。
「合金もいいけど、先は長そうだし無理しちゃだめだぜ?さっき顔見せたとき引いちゃったよ。」
「ははっ、悪い悪い。確かに先は長そうだ、気を付けるよ。それはそうとお前の抱えてる、ちっこいのは何だ?ランドリザードか?」
「おっちゃんなら良いか・・・グラスランナーだよ。珍し過ぎて変なやつが寄ってこないように対外的にはランドリザードってことにしてる。
だからおっちゃんも言わないでね。」
「なるほどな、わかったぜ。誰にも言わねえよ。
でもそう言って言っていられるのも成体に成るまでだぜ?今の体色は茶色だが成体は薄い緑・・様は草原の色になるからな。
[草原を走る者・・・グラスランナー]
種族名の由来だ。それまでに実力を付けて、変なのが寄ってきても跳ね返せる様にしねえとな。」
体色が変わる?名前の由来が・・・ort
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申し訳ありません。次回の更新は夕方にしてみようと思います。
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