婚約破棄されたわんぱく令嬢は、没落貴族に溺愛される

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4話 確信に変わる

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あれから三週間が経った。

仕事が忙しいと言われ、毎週会っていたのが無くなった。


しょうがないわ…仕事だもの。


そう思っても、あの夜からの不安は拭えない。
何もしていないと不安で潰れそうになる。
そう思って、私は今まで以上に本を読み勉強し、領内を歩いた。



気持ちが落ち込んだままでは良くないと、私は街へ出かけることにした。

「新しいドレスでも買おうかしら。」
今度、デレクとのデートに着ていこう。


久しぶりのお出かけに少し心が晴れるのを感じた。
使用人を連れて、町のブティックに出かけた。



久しぶりの街はガヤガヤと賑わっていた。

お目当てのブティックで買い物も済ませて帰ろうとすると、見慣れた背中が目に入った。

デレクっ!!

間違いない、デレクが歩いていたのだ。


仕事かな?話しかけない方がいいかしら。
色々考えたが、会えなくて寂しかったのもありついその背中を追いかけてしまった。




慌ててデレクに駆け寄ると信じられないものを目にした。

隣にエレナがいたのだ。

びっくりして思わず、その場に止まってしまった。


なんで…エレナが?

付き合いだろうか。
でも、デレクの顔は、以前私にむけていたあの優しい顔でエレナを見つめている。


信じられない…


胸がうるさい。
全身から血の気が引いて行く。

私が立ち尽くしていると、エレナが振り向いた。


あの日、初めて会った時に感じた感覚は正しかった。
私を見つめ、悪びれるつもりもなく勝ち誇ったような顔でニッタリと笑う。

「どうした?」
デレクがエレナに声をかけた。
私は咄嗟に隠れてしまった。

「ううん、なんでもありませんわ。」

鈴のような声でそう言ってデレクの腕に手を回す。


体が固まってしまってその場から動けなかった。



自分の勘違いだと思っていた。
ただのメイドの噂話だと思っていた。

体に力が入らない。

あれを見た後でも信じられない自分がいる。



デレクに話をしなきゃ…

私はふらふらとその場を立ち去った。



◇◇◇



三ヶ月が経った。

今日は私の誕生日だ。

あれから結局一度もデレクとは会えていない。

デレクの屋敷に行っても、出かけていると帰される。
手紙を書いても返事がない。


あれからしばらくは食事も喉を通らないくらい落ち込んでいたが、今はだいぶ落ち着いている。
それに今日は私の誕生日パーティーとして半年も前からデレクの家へ招待されている。


どんな顔して会えばいいかわからないけど、ちゃんと話せば…



私は新調したドレスを身につけ、ヘレフォード邸へ向かった。
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