木曜日のスイッチ

seitennosei

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「先生の部屋」その後。

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木曜日に度々出てきた意地悪な先生。
それがほんの片鱗に過ぎなかったのだと今思い知った。
きっと未知の世界へ連れていかれるって覚悟していたけれど、ただキスをして身体を撫でられただけでもう既に私の知っている世界ではなくて。
必死に閉じ込めても飛び出してくるのは自分でも聞いた事のない声だった。
全くコントロールが利かなくて戸惑うしかない。
「やっ…、あぁ。」
舌で転がされていた胸の先端が軽く噛まれ、ピリピリと電気みたいな快感が胸から全身に広がっていく。
どこも押さえ付けられていないのに、身を捩っても逃げられない。
先生に触れられた所が全て熱を持ってじんと痺れて。
その内触れられてもない下半身まで疼き出した。
もうキスをしている時から下着の中が濡れている感覚が続いている。
早く触って欲しい。
だけど、上半身の愛撫だけでこんな状態になっているのに。
直接触られたら今度こそ本当に頭が可笑しくなってしまうかもしれない。
流れるようにデニムスカートのファスナーが下ろされ、背中や腰を擽っていた手がショーツの中に差し込まれた。
そして腰から腿を何度も撫で回され、ゆっくりとスカートごと脱がされていく。
それが余りにも自然な手つきで。
先生との圧倒的戦力差に自分が如何に子供なのかを思い知る。
その間も口や首、胸にもキスが降ってきて。
為す術の無い私はやり返す事なんてとっくに諦めていた。
「咲、スカートから脚抜ける?」
キスの合間に耳元で囁かれ私は身を捩り脚を一本ずつ脱がせていく。
最後の脚が完全に抜けた時、先生が「良い子だね。」と言って頭を撫でてくれて。
その瞬間、私は完全に降参したんだ。
「もう入れて下さい…。」
私の言葉に二人の間の時間が止まる。
驚きの表情を見せる先生。
戸惑いつつも無茶を言う私を優しく諭す。
「ダメだよ、ちゃんとしないと。痛い思いさせたくない。」
だけどもうどうしようもない気持ちになっている私は先生の胸に手を当て縋るように懇願した。
「もう大丈夫だから…。」
「咲。」
「あんまりじっくりされたら私もたないから。」
「…。」
「もう今でもおかしくなってるのに…。」
暫くの間先生は私の目を見て考える。
そして何回か深く息を吐くと観念したように言った。
「分かった。触ってみて濡れてたらもう入れるからね?」
身体を重ねぎゅうっと全身で抱きしめてくれる先生。
そのまま腰の辺りにあった手を後ろから私の中心へと滑らせていく。
おしりを包むように手を差し込み届いた指で浅く秘部をなぞられて。
くちっと微かな音。
「はっ…ぁ。」
「咲、こっちの脚ちょっと上げられる?」
片方の脚が膝の裏から持ち上げられ開かれていく。
そこに先程までは浅く触れていただけだった指が、ヌルヌルと何度も行き来しだした。
「こんなに濡らしてたんだね?…可愛いなホント。」
手前の突起には触れず指を差し入れたりもしない。
ただなぞられているだけなのに、指の動きに合わせゾワゾワと擽ったいような快感が上がってくる。
「な…え?…なんで…。あ、ぁっ、むりぃ…。」
「大丈夫だよ。今、咲の身体は気持ちよくなれるように変わってる途中なんだよ。」
イヤイヤと首を振っても先生は笑顔で手を止めてはくれない。
腰を引いて逃げようとしてもおしりを包んでいる手のひらにグッと抱き込まれてしまう。
その時お腹に硬いモノが当たって。
先生も興奮してくれているんだと思うと胸がますます苦しくなった。
「あぁ、んっ、ずっと…ゾクゾクしてる、の、…も、だめぇ。もう、いれて…ぇっ。」
先生は自分のパンツを脱ぐと、枕の下に隠していたらしきゴムを取り出した。
そして歯でパッケージを噛みちぎり片手で器用に装着していく。
その間も断続的に唇や首筋へのキスは続いていて、私は相変わらず与えられる刺激にいっぱいいっぱいだ。
「咲?痛かったら言うんだよ?」
そう言って軽く上体を起こし私の脚を開くと先生は先端を入口に宛がった。
その途端、きゅうっと中が動きだす。
「咲…。好きだよ。」
それを合図に先生は腰を進めた。
「んんっ…あーっ。」
最初だけぐっと微かな抵抗感があって後は引っ掛かりもなく押し入ってくる。
ゆっくりと広げながら私の中を満たして。
腰がワナワナと震え自分の身体が悦んでいるのが分かった。
先生は時間を掛けてゆっくりと奥まで到達するとそこで動くのを止めてしまう。
そして挿入したまま私を抱きしめ、また優しいキスをした。
手で耳を擽られ、胸の先を撫でられ。
身体の熱はどんどんと高められていくのに、中はいっぱいにされた状態でお預けをされ。
うずうずと焦れて居た堪れない。
きゅうきゅうと先生のモノを締め付けながら腰が揺れた。
ヒクヒクと小さく跳ねる腰。
「こぉら。まだ動いたらダメ。」
「あ…、なんで…。」
「咲に俺の形を覚えてもらうんだよ。」
「ぁっ、…かたち?」
「そう。かたち。」
穏やかな声。
だけど顔は意地悪な笑顔で、腕もガッシリと私の腰を押さえ付けている。
「俺だって我慢してるんだよ?早く咲をめちゃくちゃにしたいのに。でももう少し我慢しようね。そしたら凄く気持ちよくなれるから。」
今度は胸の先が吸われた。
反応して背を反らすも、腰は掴まれたままで中を動かしてはくれない。
ずっと欲しくて中がうねる。
「はー、ぁ…中変わってきてるの分かる?一生懸命俺の形覚えようとしてるよ。」
「わかんなっ…あ、もう…ほしいっ。」
「はぁ…咲。ホントに良いの?後悔しない?」
後悔だなんて…。
ここまできて今更先生は何を言っているのだろう。
私達は同じ想いで、今付き合っていて、私から部屋に行きたいって言って。
後悔する事なんてあるわけがないのに。
「咲、俺の情けないところも意地悪なところも好きって言ってくれたよね?だから…この後の俺を知っても後悔しないでね。」
そう言って私が応える前に先生はゆっくりと腰を引いた。
目一杯広げられ隙間のない中がずろずろと引き抜かれていく。
「あ、あ、ぁあっ。」
反射的に身体が丸まって。
焦らされている間にピッタリと先生の形になっていたそこは動きに合わせ引き摺られるような快感を生んだ。
「な、に…これ、まって…。んんっ。」
今度はまたジリジリと押し入ってくる。
背中がしなって腰が勝手に動く。
信じられない程に感じてしまう。
「これ、知らなっあ、い…。なんで、こんなっ…なるの…?」
「咲がちゃんと俺の形覚えたからだよ。」
「なんで…、や、ぁあ。」
「形がハマると動くだけでも凹凸が擦れて気持ちいいんだよ。はー…、俺も気持ちいい…。」
先生は落ち着いた声で淡々と言葉にしているけれど、顔を見れば恍惚とした表情をしていた。
それを見て私もまた胸がぎゅっと反応してしまう。
「も、うご…くっの、だめぇ。うごっ…ちゃやだぁ。」
「ごめんね。俺ももう我慢できない。」
「も、あぁ…これ、やっ。これだめ…え。」
「じゃあ、違うのにしようか?」
一旦動きが止まる。
先生は完全に上体を起こすと私の腰を掴んだままグッと腰を前に押し出した。
先生の先端が私の最奥を押し込んでいく。
「やぁあっ…。」
一際大きな嬌声が押し出された。
慌てて手で口を塞ぐ。
それでも容赦なくグイグイと奥を抉られて指の隙間から声が漏れ出続ける。
「んんっ…、ん。」
「咲…。分かる?これが子宮口だよ。」
「んむっ、んっ…。」
「気持ちよくなってくるとこうやって子宮口が降りてくるんだよ?咲の身体が気持ちよくなろうって頑張ったからだよ。」
丁寧に自分の状態を説明され、羞恥心で益々わけが分からなくなった。
先生は微かな動きだけでグリグリと的確に私の気持ち良くなるところを刺激し続けながら語り掛けてくる。
「咲の身体は全然おかしくないんだよ。ただ少し人より敏感だから大変な事もあるけど、その分ちゃんと教えてあげれば人より沢山気持ちよくなれる素敵な身体なんだよ。」
「んっ…ふぅっ…。」
「咲の可愛い声聞かせて?」
口を塞いでいる手が開かれてしまう。
先生は微かに体制を整えた。
嫌な予感がする。
「じゃあ、我慢しないで声出すんだよ。」
「まって、まことさっ…」
「咲、好きだよ。」
「まっ…やああぁ。」
腰が砕けるかと思う程の衝撃。
トントンと一定の間隔で奥が叩かれ、その度にお腹の奥から脳にまで強い快感が突き抜けていく。
今まで奥に当たると泣く程痛くて。
こんなに気持ち良くなってしまうなんて思わなかった。
「やあ、あ、あ。ほん…とダメぇ。」
「ダメじゃないよ。」
上から見下すみたいに恍惚とした先生が見てくる。
口角が意地悪に上がっていて私はまたゾクゾクと身震いした。
ヤダって言って腰にある先生の手を掴むけど無視されて。
むしろ逆らう私に思い知らせるみたいに動きが激しくなって。
何だか愛されているって実感出来る。
大量の愛を注がれ全身でそれを浴びた。
自分でも知らなかったところを暴かれ続けずっと叫ぶみたいに喘いでいる。
「はー…、中、動いてきた…。咲、イきそう?」
「あ、あぁっ…、わ、っかん、なっ、ぃ。」
「はぁ…可愛い…。」
「っも、…わか、んない。わかんないっ。…やぁ。」
こんなの知らないのに。
先生にイきそうか聞かれてこれから私はイカされるんだと悟る。
行き着く場所が分かったら戸惑いが消えて。
緊張で強ばった身体を自然と委ねられるようになった。
ガクッと力の抜けた私の身体を先生は揺すり続け。
快感と幸福感を流し込まれ膨らんだ風船が弾けるように。
弾けて雪崩たそれらが押し寄せ、目の前がパァっと真っ白になる。
直前まで脱力していた身体に一瞬だけ力が入り、中が先生をぎゅうっと締め付けた。
脚や腰がガクガクと震え思うように動けない。
中もまだヒクヒクと痙攣していて。
先生が嬉しそうに私の頭を撫でてくれた。
「イケたね。咲。」
これがイクって事なんだ…。
息も絶え絶えで声が出せない私は黙ったまま先生の顔を見上げる。
「分かった?これがイク感覚だよ。」
頭を撫で続け時折キスをしながら先生は私を甘やかす。
幸せで幸せで。
身体も心もこんなに気持ちがよくて幸せな時間は初めてだ。
確かに先生は物凄く意地悪だったけれど、後悔なんて全然しないじゃんって思ってまた先生を見つめる。
その間も収まりきらない身体は不規則にヒクヒクと中を痙攣させ、私は自分の身体の変化をぼーっと観察していた。
「ここが咲のイクスイッチなんだよ。」
「イク…スイッチ…?」
「そうだよ。」
気付くと先生がまた悪い顔で笑ている。
少し前まであんなに優しかったのに。
急に嫌な予感がして身を引こうとするも容易く腰が捕まえられる。
私の中の先生がまた少し大きくなった気がした。
そして。
「もう一回押してみようね。スイッチ。」
私は後悔した。
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