15 / 58
放伐(1)
しおりを挟む
烈万華王は建国以来、絶大な力を持っていた。四十年近く、その地位を脅かされることはなかった。
それが最近、急速に弱まった。原因は何なのか。
王は今になって思い知る。
王を支えてきたものが、前大内相らだったということに。
不正を糺し、彼等を追い出し、心機一転すっきりしていたが。正しい政治をしようと、未来の明るさを思ったが、とんでもないことだと今更ながら知った。
どんなに悪くとも、王の最大の支持者であった彼等を追ってはならなかったのだ。
妙な正義感で求心力を失ってしまった王。
一方で、そのことにほくそ笑む者も少なくない。
司賓卿は、今こそ実行の時であるとして、毎日のように耶津をせっついていた。
正直、耶津はうんざりだった。しかし、こうしつこくされては、放置もできない。
「わかりました。外の王族にご連絡を」
「おお!いよいよか。いよいよ偽王を追い出し、真の王をお迎えする時が来たのだな」
司賓卿は嬉々として、国外にいる本来の王統こと、渤海王族の大氏に連絡を始めた。
(馬鹿め。うるさいし、面倒になりそうだから、大氏をおびき寄せて、貴様もろとも殺すだけのことよ。現偽王放伐の場は、同時に大氏根絶やしの場となるのだ。二つの王統絶え、三つ目の王統が誕生する歴史的瞬間を、その目でしっかり見るがいい。もっとも、見た瞬間、その大事な大氏の冥土のお供をさせてやるがな)
耶津は司賓卿の忠義を嘲笑った。そして、いよいよ腰を上げた。
耶津にとって、気掛かりだったのは心海だ。しかし、心海は今、失職中である。実行するなら、心海のいない今しかない。
やるなら、今なのだ。
耶津は密かに前大内相の一派に接触した。
前大内相も左相も、今は都にいない。
一派の中で、死罪も流罪も免れた者はけっこういる。罷免、蟄居の身で都にいる者は数十名。その中で、最も一派の人々の信頼厚いのは、朴侍郎だった。
耶津はしばしば朴侍郎と接触していた。計画は着々と進んでいる。
今日も朴侍郎を訪ねて、その帰り道、心海の様子が気になった。
心海は罷免されているとはいえ、じっとしているとは思えない。烏玄明から密命を受けているかもしれない。
心海の新居を訪ねてみたのだった。
しかし、心海は留守。耶津はますます警戒した。
(いったいどこへ行った?何を企んでいる?いや、今だ。奴がいない今のうちに、やらねば!奴が帰ってからでは、面倒なことになるだろう。奴に何ぞ仕掛けられないうちに)
耶津は一人頷いて、足早に心海宅を去ろうとした。しかし、その時、弥勒寺の塔が目に入ったのだ。
「弥勒寺!」
瞬間、耶津の皮膚に人間の表情が映った。
彼も一人の人間。男だ。
ふと、野望も忘れ、一人の男に戻った。
(ここから先は人間の道ではない。今だけ。最後に一度だけ……)
一人の男・耶津は、弥勒寺に向かった。
弥勒寺の境内は参拝の人々で賑わっている。皆、ご本尊に手を合わせ、有難がっている様子。どの目も澄んでいて、顔もすっきり、口はご本尊への感嘆の言葉ばかりだ。
耶津は参拝者達の間をぬって進み、ご本尊が安置されている本堂の前まで来ると、そちらへ合掌した。しかし、中には上がらず、ご本尊も見ずに裏へ回り、その裏山を登って行く。
裏山には、山頂付近に奥院がある。しかし、山の中腹にも幾つか堂があった。
裏山を僅かに登った所に、麗しい瀧がある。流れはあまり烈しくはなく、見た目にも美しい、天の羽衣を思わせる女瀧だ。
しかし、ここはよく瀧行に使用されていた。
激しくはない瀧の流れでも、打たれれば、かなりの衝撃がある。
耶津はその瀧の前に佇んだ。
昔の光景が、瞼に懐かしい。
この瀧に身を打たせ、気絶する寸前まで、水に身を委ねていた人。唇は紫になり、顔には死相さえ出て。
耶津が思わず声をかけても、無視を決め込み、やがて、ふらふらになりながら上がった。
助けようと歩み寄っても、彼女は彼を無視し、すぐそこの堂に入って行った。
やがて、衣服を改め、堂の中で写経を始めた彼女は。顔に生気が戻り、薄く化粧を施した彼女は、あの弥勒菩薩よりも美しく。耶津はつい声をかけてしまった。
しかし、彼女は決して振り返ることはなかった。
若き日の耶津の初恋。
忘れ得ぬ恋。
今でもここに来ると、あの日の彼女の姿が蘇る。
「耶津様!」
突然の高い気品のある声。思い出に浸っていたので、驚いた。
(彼女か?)
一瞬、そう惑ったほど、彼は夢心地であった。
振り返ると、何とそこに立っていたのは理那だった。
(似ている)
理那がいた意外性より、そちらの思いの方が強い。よく似ている、あのご本尊に。
「耶津様、思いがけない場所でお会いしたものです」
理那はそう言うと、楚々と頭を下げた。
耶津も頭を下げる。そして、ゆっくりそれを上げた時には、もういつもの耶津の顔に戻っていた。何かを企んでいそうな微笑み。
「私こそ驚きました。こんな所で貴女にお会いするとは」
「ええ」
頷く理那。
ふと、耶津の中に嫌味な感情がわき起こって、
「心海にご用でも?」
と、訊いていた。
「え?」
「心海の家はここから近い。ご用があったのでしょう」
「いいえ」
「そうですか?」
耶津の微笑み。心から嫌味なそれなのであった。
理那は内心恐い顔だと思ったが、我慢して微笑を続けている。
「ご結婚なさると聞きましたよ?」
耶津は首を傾げつつ、そう言った。頬には嫌味な笑みが浮かんでいるが、眼が怒っているように見えた。
「え?」
たじろぐ理那。
「朝廷では専らの噂です、貴女がご結婚なさると。相手はこともあろうに大農卿だそうですね」
理那は驚いた。そんな噂の存在に。耶津の反応に。
「大農卿は再婚だということはご存知ですか?まあ、貴女はそんなことは気になさらないだろうが。彼が若くしてあれだけ出世した理由は知っているのですか?」
「……」
「右相の婿だからですよ。右相の婿になって出世した。今度は貴女と結婚するのか。はっ!」
嘲笑った耶津が、いつもとまるで様子が違い、理那は戸惑いを隠せない。
「正直、驚きました。いや、失望した。家のためですか?そのために、彼と結婚を?貴女はそういう方だったのですか?」
「耶津様?」
「私は貴女に一目置いていたのに。いや、憧れでさえあったが、貴女が普通の婦女子と何ら変わらない方だったとは。正直、残念です」
耶津は何故かそう言うと頭を下げ、立ち去ってしまった。
翌日、心海が帰ってきたという。
耶津は焦った。
まだ準備は不十分。しかし、心海が帰ったなら、いつ仕掛けられてもおかしくない。
耶津はばたばたと慌てて準備を整え、放伐を決行に移した。
決行は二日後。心海の帰京からわずか三日だ。
決行当日、耶津は朴侍郎に会い、最終確認してから、司賓卿を訪ねた。
しかし、どうしたことか、肝心な時に、司賓卿がいない。
「どちらにいらっしゃるのだっ?」
苛立ちを声にして言った。時間がないのに、どこを探しても司賓卿がいない。
(もういい!あの老害は後回しだ!)
司賓卿が忠義を尽くす大氏も、未だ国外にあって、どちらにせよ放伐には間に合わない。
放伐の場で、王と共に司賓卿も始末してしまおうと思っていたが、それはもう後回しにしよう。司賓卿は後日、大氏と一緒に始末すればいい。
耶津は途中で司賓卿を探すのをやめ、朴侍郎のもとに戻った。朴侍郎は洛外の森の中に、私兵を従え潜んでいた。その数、一千は下らない。
「洛北にも五百の兵がおり、合図でいつでも洛内に入れます」
朴侍郎はそう言った。
「わかりました。では、参りましょう」
耶津は朴侍郎に頭を下げて、洛内に向けて出発する。
王の権威は失墜している。皆、耶津の行動に賛同するだろう。玉座の前で、廷臣達が耶津に従い、王に刃を向ける光景が脳裏に浮かんだ。
ところがである。
まさに洛内に入ろうとした時、
「どうも様子がおかしい」
と、朴侍郎が立ち止まった。
耶津にはわからない。
しかし、朴侍郎はすらりと剣を抜いた。
ずんずん洛中を進んで行く。そして、すんなり宮殿に入れた。
事前に準備しておいたとはいえ、すんなりことが運び過ぎやしないか。
「もしや、気づかれたか!罠だ!」
耶津が叫んだ時、朝廷の近衛軍と鉢合わせした。
「謀反だ!」
近衛軍が向かってくる。とたんに反乱軍と戦闘になった。
耶津は謀られたと悟ったが、戦闘になってしまっては、もう後戻りできない。
(老害め!あの間抜けが!奴がへまをして露見したか!?)
奮戦する。目の前の敵を、まるで司賓卿を見るように、次々に斬り倒していく。
しかし、実際は、耶津の考えと異なっていた。
司賓卿は確かに、朝廷内を見回し、王への失望著しい者に声をかけていたけれども、よく選んで行動していたのだ。彼に謀反をそそのかされた人の中で、それを口にした者はいない。謀反が露見したのは、司賓卿のせいではなかった。
心海が。全て、心海の仕業である。
彼は司賓卿を抱き込むことに成功していた。
そう、司賓卿は失敗したのではなく、耶津を裏切ったのである。
それが最近、急速に弱まった。原因は何なのか。
王は今になって思い知る。
王を支えてきたものが、前大内相らだったということに。
不正を糺し、彼等を追い出し、心機一転すっきりしていたが。正しい政治をしようと、未来の明るさを思ったが、とんでもないことだと今更ながら知った。
どんなに悪くとも、王の最大の支持者であった彼等を追ってはならなかったのだ。
妙な正義感で求心力を失ってしまった王。
一方で、そのことにほくそ笑む者も少なくない。
司賓卿は、今こそ実行の時であるとして、毎日のように耶津をせっついていた。
正直、耶津はうんざりだった。しかし、こうしつこくされては、放置もできない。
「わかりました。外の王族にご連絡を」
「おお!いよいよか。いよいよ偽王を追い出し、真の王をお迎えする時が来たのだな」
司賓卿は嬉々として、国外にいる本来の王統こと、渤海王族の大氏に連絡を始めた。
(馬鹿め。うるさいし、面倒になりそうだから、大氏をおびき寄せて、貴様もろとも殺すだけのことよ。現偽王放伐の場は、同時に大氏根絶やしの場となるのだ。二つの王統絶え、三つ目の王統が誕生する歴史的瞬間を、その目でしっかり見るがいい。もっとも、見た瞬間、その大事な大氏の冥土のお供をさせてやるがな)
耶津は司賓卿の忠義を嘲笑った。そして、いよいよ腰を上げた。
耶津にとって、気掛かりだったのは心海だ。しかし、心海は今、失職中である。実行するなら、心海のいない今しかない。
やるなら、今なのだ。
耶津は密かに前大内相の一派に接触した。
前大内相も左相も、今は都にいない。
一派の中で、死罪も流罪も免れた者はけっこういる。罷免、蟄居の身で都にいる者は数十名。その中で、最も一派の人々の信頼厚いのは、朴侍郎だった。
耶津はしばしば朴侍郎と接触していた。計画は着々と進んでいる。
今日も朴侍郎を訪ねて、その帰り道、心海の様子が気になった。
心海は罷免されているとはいえ、じっとしているとは思えない。烏玄明から密命を受けているかもしれない。
心海の新居を訪ねてみたのだった。
しかし、心海は留守。耶津はますます警戒した。
(いったいどこへ行った?何を企んでいる?いや、今だ。奴がいない今のうちに、やらねば!奴が帰ってからでは、面倒なことになるだろう。奴に何ぞ仕掛けられないうちに)
耶津は一人頷いて、足早に心海宅を去ろうとした。しかし、その時、弥勒寺の塔が目に入ったのだ。
「弥勒寺!」
瞬間、耶津の皮膚に人間の表情が映った。
彼も一人の人間。男だ。
ふと、野望も忘れ、一人の男に戻った。
(ここから先は人間の道ではない。今だけ。最後に一度だけ……)
一人の男・耶津は、弥勒寺に向かった。
弥勒寺の境内は参拝の人々で賑わっている。皆、ご本尊に手を合わせ、有難がっている様子。どの目も澄んでいて、顔もすっきり、口はご本尊への感嘆の言葉ばかりだ。
耶津は参拝者達の間をぬって進み、ご本尊が安置されている本堂の前まで来ると、そちらへ合掌した。しかし、中には上がらず、ご本尊も見ずに裏へ回り、その裏山を登って行く。
裏山には、山頂付近に奥院がある。しかし、山の中腹にも幾つか堂があった。
裏山を僅かに登った所に、麗しい瀧がある。流れはあまり烈しくはなく、見た目にも美しい、天の羽衣を思わせる女瀧だ。
しかし、ここはよく瀧行に使用されていた。
激しくはない瀧の流れでも、打たれれば、かなりの衝撃がある。
耶津はその瀧の前に佇んだ。
昔の光景が、瞼に懐かしい。
この瀧に身を打たせ、気絶する寸前まで、水に身を委ねていた人。唇は紫になり、顔には死相さえ出て。
耶津が思わず声をかけても、無視を決め込み、やがて、ふらふらになりながら上がった。
助けようと歩み寄っても、彼女は彼を無視し、すぐそこの堂に入って行った。
やがて、衣服を改め、堂の中で写経を始めた彼女は。顔に生気が戻り、薄く化粧を施した彼女は、あの弥勒菩薩よりも美しく。耶津はつい声をかけてしまった。
しかし、彼女は決して振り返ることはなかった。
若き日の耶津の初恋。
忘れ得ぬ恋。
今でもここに来ると、あの日の彼女の姿が蘇る。
「耶津様!」
突然の高い気品のある声。思い出に浸っていたので、驚いた。
(彼女か?)
一瞬、そう惑ったほど、彼は夢心地であった。
振り返ると、何とそこに立っていたのは理那だった。
(似ている)
理那がいた意外性より、そちらの思いの方が強い。よく似ている、あのご本尊に。
「耶津様、思いがけない場所でお会いしたものです」
理那はそう言うと、楚々と頭を下げた。
耶津も頭を下げる。そして、ゆっくりそれを上げた時には、もういつもの耶津の顔に戻っていた。何かを企んでいそうな微笑み。
「私こそ驚きました。こんな所で貴女にお会いするとは」
「ええ」
頷く理那。
ふと、耶津の中に嫌味な感情がわき起こって、
「心海にご用でも?」
と、訊いていた。
「え?」
「心海の家はここから近い。ご用があったのでしょう」
「いいえ」
「そうですか?」
耶津の微笑み。心から嫌味なそれなのであった。
理那は内心恐い顔だと思ったが、我慢して微笑を続けている。
「ご結婚なさると聞きましたよ?」
耶津は首を傾げつつ、そう言った。頬には嫌味な笑みが浮かんでいるが、眼が怒っているように見えた。
「え?」
たじろぐ理那。
「朝廷では専らの噂です、貴女がご結婚なさると。相手はこともあろうに大農卿だそうですね」
理那は驚いた。そんな噂の存在に。耶津の反応に。
「大農卿は再婚だということはご存知ですか?まあ、貴女はそんなことは気になさらないだろうが。彼が若くしてあれだけ出世した理由は知っているのですか?」
「……」
「右相の婿だからですよ。右相の婿になって出世した。今度は貴女と結婚するのか。はっ!」
嘲笑った耶津が、いつもとまるで様子が違い、理那は戸惑いを隠せない。
「正直、驚きました。いや、失望した。家のためですか?そのために、彼と結婚を?貴女はそういう方だったのですか?」
「耶津様?」
「私は貴女に一目置いていたのに。いや、憧れでさえあったが、貴女が普通の婦女子と何ら変わらない方だったとは。正直、残念です」
耶津は何故かそう言うと頭を下げ、立ち去ってしまった。
翌日、心海が帰ってきたという。
耶津は焦った。
まだ準備は不十分。しかし、心海が帰ったなら、いつ仕掛けられてもおかしくない。
耶津はばたばたと慌てて準備を整え、放伐を決行に移した。
決行は二日後。心海の帰京からわずか三日だ。
決行当日、耶津は朴侍郎に会い、最終確認してから、司賓卿を訪ねた。
しかし、どうしたことか、肝心な時に、司賓卿がいない。
「どちらにいらっしゃるのだっ?」
苛立ちを声にして言った。時間がないのに、どこを探しても司賓卿がいない。
(もういい!あの老害は後回しだ!)
司賓卿が忠義を尽くす大氏も、未だ国外にあって、どちらにせよ放伐には間に合わない。
放伐の場で、王と共に司賓卿も始末してしまおうと思っていたが、それはもう後回しにしよう。司賓卿は後日、大氏と一緒に始末すればいい。
耶津は途中で司賓卿を探すのをやめ、朴侍郎のもとに戻った。朴侍郎は洛外の森の中に、私兵を従え潜んでいた。その数、一千は下らない。
「洛北にも五百の兵がおり、合図でいつでも洛内に入れます」
朴侍郎はそう言った。
「わかりました。では、参りましょう」
耶津は朴侍郎に頭を下げて、洛内に向けて出発する。
王の権威は失墜している。皆、耶津の行動に賛同するだろう。玉座の前で、廷臣達が耶津に従い、王に刃を向ける光景が脳裏に浮かんだ。
ところがである。
まさに洛内に入ろうとした時、
「どうも様子がおかしい」
と、朴侍郎が立ち止まった。
耶津にはわからない。
しかし、朴侍郎はすらりと剣を抜いた。
ずんずん洛中を進んで行く。そして、すんなり宮殿に入れた。
事前に準備しておいたとはいえ、すんなりことが運び過ぎやしないか。
「もしや、気づかれたか!罠だ!」
耶津が叫んだ時、朝廷の近衛軍と鉢合わせした。
「謀反だ!」
近衛軍が向かってくる。とたんに反乱軍と戦闘になった。
耶津は謀られたと悟ったが、戦闘になってしまっては、もう後戻りできない。
(老害め!あの間抜けが!奴がへまをして露見したか!?)
奮戦する。目の前の敵を、まるで司賓卿を見るように、次々に斬り倒していく。
しかし、実際は、耶津の考えと異なっていた。
司賓卿は確かに、朝廷内を見回し、王への失望著しい者に声をかけていたけれども、よく選んで行動していたのだ。彼に謀反をそそのかされた人の中で、それを口にした者はいない。謀反が露見したのは、司賓卿のせいではなかった。
心海が。全て、心海の仕業である。
彼は司賓卿を抱き込むことに成功していた。
そう、司賓卿は失敗したのではなく、耶津を裏切ったのである。
0
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
If太平洋戦争 日本が懸命な判断をしていたら
みにみ
歴史・時代
もし、あの戦争で日本が異なる選択をしていたら?
国力の差を直視し、無謀な拡大を避け、戦略と外交で活路を開く。
真珠湾、ミッドウェー、ガダルカナル…分水嶺で下された「if」の決断。
破滅回避し、国家存続をかけたもう一つの終戦を描く架空戦記。
現在1945年夏まで執筆
日本の運命を変えた天才少年-日本が世界一の帝国になる日-
ましゅまろ
歴史・時代
――もしも、日本の運命を変える“少年”が現れたなら。
1941年、戦争の影が世界を覆うなか、日本に突如として現れた一人の少年――蒼月レイ。
わずか13歳の彼は、天才的な頭脳で、戦争そのものを再設計し、歴史を変え、英米独ソをも巻き込みながら、日本を敗戦の未来から救い出す。
だがその歩みは、同時に多くの敵を生み、命を狙われることも――。
これは、一人の少年の手で、世界一の帝国へと昇りつめた日本の物語。
希望と混乱の20世紀を超え、未来に語り継がれる“蒼き伝説”が、いま始まる。
※アルファポリス限定投稿
滝川家の人びと
卯花月影
歴史・時代
勝利のために走るのではない。
生きるために走る者は、
傷を負いながらも、歩みを止めない。
戦国という時代の只中で、
彼らは何を失い、
走り続けたのか。
滝川一益と、その郎党。
これは、勝者の物語ではない。
生き延びた者たちの記録である。
セーラー服美人女子高生 ライバル同士の一騎討ち
ヒロワークス
ライト文芸
女子高の2年生まで校内一の美女でスポーツも万能だった立花美帆。しかし、3年生になってすぐ、同じ学年に、美帆と並ぶほどの美女でスポーツも万能な逢沢真凛が転校してきた。
クラスは、隣りだったが、春のスポーツ大会と夏の水泳大会でライバル関係が芽生える。
それに加えて、美帆と真凛は、隣りの男子校の俊介に恋をし、どちらが俊介と付き合えるかを競う恋敵でもあった。
そして、秋の体育祭では、美帆と真凛が走り高跳びや100メートル走、騎馬戦で対決!
その結果、放課後の体育館で一騎討ちをすることに。
アブナイお殿様-月野家江戸屋敷騒動顛末-(R15版)
三矢由巳
歴史・時代
時は江戸、老中水野忠邦が失脚した頃のこと。
佳穂(かほ)は江戸の望月藩月野家上屋敷の奥方様に仕える中臈。
幼い頃に会った千代という少女に憧れ、奥での一生奉公を望んでいた。
ところが、若殿様が急死し事態は一変、分家から養子に入った慶温(よしはる)こと又四郎に侍ることに。
又四郎はずっと前にも会ったことがあると言うが、佳穂には心当たりがない。
海外の事情や英吉利語を教える又四郎に翻弄されるも、惹かれていく佳穂。
一方、二人の周辺では次々に不可解な事件が起きる。
事件の真相を追うのは又四郎や屋敷の人々、そしてスタンダードプードルのシロ。
果たして、佳穂は又四郎と結ばれるのか。
シロの鼻が真実を追い詰める!
別サイトで発表した作品のR15版です。
織田信長 -尾州払暁-
藪から犬
歴史・時代
織田信長は、戦国の世における天下統一の先駆者として一般に強くイメージされますが、当然ながら、生まれついてそうであるわけはありません。
守護代・織田大和守家の家来(傍流)である弾正忠家の家督を継承してから、およそ14年間を尾張(現・愛知県西部)の平定に費やしています。そして、そのほとんどが一族間での骨肉の争いであり、一歩踏み外せば死に直結するような、四面楚歌の道のりでした。
織田信長という人間を考えるとき、この彼の青春時代というのは非常に色濃く映ります。
そこで、本作では、天文16年(1547年)~永禄3年(1560年)までの13年間の織田信長の足跡を小説としてじっくりとなぞってみようと思いたった次第です。
毎週の月曜日00:00に次話公開を目指しています。
スローペースの拙稿ではありますが、お付き合いいただければ嬉しいです。
(2022.04.04)
※信長公記を下地としていますが諸出来事の年次比定を含め随所に著者の創作および定説ではない解釈等がありますのでご承知置きください。
※アルファポリスの仕様上、「HOTランキング用ジャンル選択」欄を「男性向け」に設定していますが、区別する意図はとくにありません。
アガルタ・クライシス ―接点―
来栖とむ
SF
神話や物語で語られる異世界は、空想上の世界ではなかった。
九州で発見され盗難された古代の石板には、異世界につながる何かが記されていた。
同時に発見された古い指輪に偶然触れた瞬間、平凡な高校生・結衣は不思議な力に目覚める。
不審な動きをする他国の艦船と怪しい組織。そんな中、異世界からの来訪者が現れる。政府の秘密組織も行動を開始する。
古代から権力者たちによって秘密にされてきた異世界との関係。地球とアガルタ、二つの世界を巻き込む陰謀の渦中で、古代の謎が解き明かされていく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる