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16-1 夏樹の誕生日
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4月19日、金曜日。午前3時。
今夜は黒崎が会食で帰宅が遅くなる。夜食を用意した後、いつの間にかソファーで眠り込んでしまった。加湿器を付けたあったかと気になり目を覚ますと、黒崎の寝顔がそばにあった。寝室へ運んでくれたのか。
素肌にTシャツしか着ていないのに、彼の体は熱くて堪らない。ベッドの中はコタツのようだ。冷え性としては有り難い。
「温かいなあ……。ふう……」
「起きたのか」
「ごめん。起こしたね。何時に帰って来た?」
「2時過ぎだ。まだ眠っていなかった。気が張っているようだ」
「忙しかったもんね。ちゃんと食べた?」
「もちろん。ありがとう」
抱き寄せられて、暑くて離れたくなった。湯気が立っている気がする。眠りが浅いせいなのかな?ぼんやりしていると、さらに暑くなった。体全体を包み込まれたからだ。
「黒崎さん……。離れるよ……」
「足が冷えているぞ。風邪を引く」
「平気だって。はぐるからねー」
足元のシーツを跳ね除けた。すると、冷たい空気が入り込み、息がしやすくなった。ホッとしていると、暑さが復活した。足を絡めてきたからだ。全く意味がない。
何とか身じろいで離れた。そして、ベッドの端の方へ移動すると、後ろから引き寄せられて、捕獲された状態になった。
Tシャツの中に手が潜り込んできた。このイヤらしさ満載の触り方には、呆れてため息しか出ない。今日は黒崎が休みを取ってある。疲れているだろうから、こういう時は休んでもらいたい。
「せっかくだから寝ておけよ~」
「疲れているからこそだ。誕生日の前祝いだ。言うことを聞いてやる。どうされたい?」
「どうして俺の誕生日に、あんたの望みを叶えるんだよ?そうしたいから言っているんだろ……こら……、寝ろって」
「言わないのか?勝手に想像して動くぞ」
「黒崎さん。ん……」
覆いかぶさるようにして唇を塞がれた。何度も角度を変えては舌が絡んできた。やっと離れたかと思えば、頬や首筋に這っていく。
抵抗する気がなくなり力を抜くと、抱き上げられた。月明かりが差し込み、深い色の目元が見えた。優しい目をしていると思った。以心伝心だろうか?黒崎が同じことを呟き始めた。
「優しい目をしている」
「”淡いグリーンが魅力的だ”って?茶色だよ?」
「思い出すだろう、気色悪い。何でも聞いてやる。楽しませろ」
「それじゃ、黒崎さんの誕生日だろ~」
「聞こえないぞ」
黒崎が上半身を脱ぎ始めた。しっかりした胸もとや腕は、少しも休む間がないと思う。常に誰かのことを守っている身体だ。
俺のことを守るのは当然だと、恥ずかしげもなく口にするのは、当たり前だからだからだと言い返されたことがある。はっきりと言えるところがすごい。
俺のことを甘やかすのは、誕生日だけが理由ではない。実家のことで心配になっているから、フォローされている。優しいのは目だけではない。愛おしさを込めて抱きついてやった。
今夜は黒崎が会食で帰宅が遅くなる。夜食を用意した後、いつの間にかソファーで眠り込んでしまった。加湿器を付けたあったかと気になり目を覚ますと、黒崎の寝顔がそばにあった。寝室へ運んでくれたのか。
素肌にTシャツしか着ていないのに、彼の体は熱くて堪らない。ベッドの中はコタツのようだ。冷え性としては有り難い。
「温かいなあ……。ふう……」
「起きたのか」
「ごめん。起こしたね。何時に帰って来た?」
「2時過ぎだ。まだ眠っていなかった。気が張っているようだ」
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「もちろん。ありがとう」
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「黒崎さん……。離れるよ……」
「足が冷えているぞ。風邪を引く」
「平気だって。はぐるからねー」
足元のシーツを跳ね除けた。すると、冷たい空気が入り込み、息がしやすくなった。ホッとしていると、暑さが復活した。足を絡めてきたからだ。全く意味がない。
何とか身じろいで離れた。そして、ベッドの端の方へ移動すると、後ろから引き寄せられて、捕獲された状態になった。
Tシャツの中に手が潜り込んできた。このイヤらしさ満載の触り方には、呆れてため息しか出ない。今日は黒崎が休みを取ってある。疲れているだろうから、こういう時は休んでもらいたい。
「せっかくだから寝ておけよ~」
「疲れているからこそだ。誕生日の前祝いだ。言うことを聞いてやる。どうされたい?」
「どうして俺の誕生日に、あんたの望みを叶えるんだよ?そうしたいから言っているんだろ……こら……、寝ろって」
「言わないのか?勝手に想像して動くぞ」
「黒崎さん。ん……」
覆いかぶさるようにして唇を塞がれた。何度も角度を変えては舌が絡んできた。やっと離れたかと思えば、頬や首筋に這っていく。
抵抗する気がなくなり力を抜くと、抱き上げられた。月明かりが差し込み、深い色の目元が見えた。優しい目をしていると思った。以心伝心だろうか?黒崎が同じことを呟き始めた。
「優しい目をしている」
「”淡いグリーンが魅力的だ”って?茶色だよ?」
「思い出すだろう、気色悪い。何でも聞いてやる。楽しませろ」
「それじゃ、黒崎さんの誕生日だろ~」
「聞こえないぞ」
黒崎が上半身を脱ぎ始めた。しっかりした胸もとや腕は、少しも休む間がないと思う。常に誰かのことを守っている身体だ。
俺のことを守るのは当然だと、恥ずかしげもなく口にするのは、当たり前だからだからだと言い返されたことがある。はっきりと言えるところがすごい。
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