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廊下に出ると、父と深川副社長が立ち話をしていた。その内容は他愛のないものだと、2人の表情で分かる。すると、俺達に気づいた2人が振り返った。
「親父、今朝は助かった」
「いや、ちょうどタイミングがよかった。悠人君のことだが。両膝を擦りむいていたよ。大学の保健室へ行くそうだ」
「そうでしたか。ありがとうございました」
早瀬がホッとした顔になった。いつも冷静で表情を変えない男だったが、ずいぶんと変化したものだ。社交辞令的なやり取りは如才なく振舞えるが、心の底から笑うことも焦っている顔は滅多に見せていなかった。今では自然な笑顔を見せている。
(それは俺も同じだ。二年前はありえなかった……)
父と深川さんが奥のエレベーターへ乗り込んだ後、もう一台のエレベーターを待った。すると、早瀬から声をかけられた。
「……どうした?」
「……山田室長だよ」
「……さっきのことか、放っておけ。お前のやり方は恐ろしい」
会議室内レースにて蹴落とされたグループからの視線を無視して、早瀬と2人で、上階のランプが表示されているエレベーターへ乗り込んだ。
「親父、今朝は助かった」
「いや、ちょうどタイミングがよかった。悠人君のことだが。両膝を擦りむいていたよ。大学の保健室へ行くそうだ」
「そうでしたか。ありがとうございました」
早瀬がホッとした顔になった。いつも冷静で表情を変えない男だったが、ずいぶんと変化したものだ。社交辞令的なやり取りは如才なく振舞えるが、心の底から笑うことも焦っている顔は滅多に見せていなかった。今では自然な笑顔を見せている。
(それは俺も同じだ。二年前はありえなかった……)
父と深川さんが奥のエレベーターへ乗り込んだ後、もう一台のエレベーターを待った。すると、早瀬から声をかけられた。
「……どうした?」
「……山田室長だよ」
「……さっきのことか、放っておけ。お前のやり方は恐ろしい」
会議室内レースにて蹴落とされたグループからの視線を無視して、早瀬と2人で、上階のランプが表示されているエレベーターへ乗り込んだ。
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