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ごみを捨ててきた。辺りを眺めても、理久たちは居ない。どこかで話しているのか。メニュー開発チームとして一緒にやって来たのに、こういう結果になったのが残念だ。
「理久は黒崎製菓を目指しているもんなー。長期インターンにも申し込むし。如月も同じだって言っていたんだけど。この分じゃ影響はないのかな」
黒崎製菓が理久という人材を欲しがっているそうだ。早瀬からそう聞いた。如月はどうなのか。どうしても二葉に会いたいのか?大学ではだめなのか。
ふむふむと考え込んでいると、背後から両目を塞がれた。温かい手によって。こんなことをするのは一人しかいない。いや、ある知的生命体が存在するから、二人だと言えよう。どっちかな?
「だーーれだ?」
「さくやなのーーー?もう……」
「俺だといけないのかー?つまらん奴だなー?げえええっ」
「もうーーー!」
身じろいでも上手に目を離さない。ジタバタしていると、ハスキーな声から変化が生まれた。低音でクリアな声質だ。早瀬だろう。
裕理さんと呼んでみると、両手を離された。そして振り向きざまに驚いた。佐久弥の姿がないからだ。早瀬一人が、ネクタイを緩めながら笑っていた。この人の特技の一つである、声真似だ。
「ひいいいいっ。進化させるなよーー」
「君が寝た後に、コツコツと練習を重ねていた。その甲斐があったみたいだな」
「貴重な睡眠時間を費やすなよーー。だから最近……」
「時間が短めだって?それは君の体力を考えてのことだ。一回で留めた方が……、俺は二回目がしたい……、君は夏場に弱いから……」
「あああ……」
どうしよう?早瀬のおしゃべりが止まらない。向こうには夏樹たちが立っているのに。そして、目撃した状況に声をあげた。黒崎さんが夏樹の顎を持ち上げて、詰問しているからだ。きっとそうだと思う。
早瀬は心配ないと答えた。あの子が考え込んでいるから、心配して理由を聞いているのだという。キスの角度を保っているのにか?周りには大勢の人がいる。
「あああ……」
「へえ。度胸があるな。ゆうとくーん、俺たちもそうしようか?」
どうしよう?大勢のいる場所で、接吻をされかけている。馬鹿力を発揮して抱きつかれているから逃げられない。そして、どうしても視線が、二人へ向いてしまう。大魔王のような黒崎さんが、王子様の首筋へ噛みつこうとしている。なんて甘ったるい空気を広げているのか。眉をひそめている夏樹からは、色気が醸し出された。
「あああ……」
「ははは。助けに行くといい。交代してオフィスへ戻る。田所専務に頼んであるから、彼女の言うことを聞きなさい。いいね?」
「んがーーーっ」
どうしよう?鼻をつままれてキスをされた。人工呼吸はやめてもらいたい。最後の仕上げとして、頬ずりをして汗をこすりつけられた。お守りだといって。クールな男としては体裁を整えるべきだ。クールな反応を返して、夏樹を救出に向かった。
すると、黒崎さんが大きな柱を叩きながら、ここは死角になるから立つなと話している。それを聞いている夏樹が黙って頷いていた。どう見ても叱られている。それに黒崎さんらしくない。妙に苛立っているからだ。
(夏樹に余計なことを教えたからだな。ふむふむ……)
きっとそういう事だろう。おずおずと2人のそばへ行くと、黒崎さんから微笑みかけられた。今回の話を知っていることと、叱っていたのは、待っている位置が危険だということだった。
そう説明された後、2人の空気が戻った。見ていた俺の方がハラハラしたのに。これで話は終わりだと言い、黒崎さんが俺達のことを店へ送ってくれた。
しかし、その道中で、大人しくすればいいのに、夏樹が憎まれ口を叩き始めた。喉元過ぎれば熱さ忘れると言えよう。黒崎さんから下唇を引っ張られまいと、口の中に吸い込んだ。さらには頬を膨らませて、額を両手で覆っている。
「これで仕返しできないだろー?」
「クソガキ」
「あああ……」
今度は子供っぽい展開を迎えた。これでは収拾がつかない。お腹が空いて倒れそうだからと、いそいそと店内に入った。
「理久は黒崎製菓を目指しているもんなー。長期インターンにも申し込むし。如月も同じだって言っていたんだけど。この分じゃ影響はないのかな」
黒崎製菓が理久という人材を欲しがっているそうだ。早瀬からそう聞いた。如月はどうなのか。どうしても二葉に会いたいのか?大学ではだめなのか。
ふむふむと考え込んでいると、背後から両目を塞がれた。温かい手によって。こんなことをするのは一人しかいない。いや、ある知的生命体が存在するから、二人だと言えよう。どっちかな?
「だーーれだ?」
「さくやなのーーー?もう……」
「俺だといけないのかー?つまらん奴だなー?げえええっ」
「もうーーー!」
身じろいでも上手に目を離さない。ジタバタしていると、ハスキーな声から変化が生まれた。低音でクリアな声質だ。早瀬だろう。
裕理さんと呼んでみると、両手を離された。そして振り向きざまに驚いた。佐久弥の姿がないからだ。早瀬一人が、ネクタイを緩めながら笑っていた。この人の特技の一つである、声真似だ。
「ひいいいいっ。進化させるなよーー」
「君が寝た後に、コツコツと練習を重ねていた。その甲斐があったみたいだな」
「貴重な睡眠時間を費やすなよーー。だから最近……」
「時間が短めだって?それは君の体力を考えてのことだ。一回で留めた方が……、俺は二回目がしたい……、君は夏場に弱いから……」
「あああ……」
どうしよう?早瀬のおしゃべりが止まらない。向こうには夏樹たちが立っているのに。そして、目撃した状況に声をあげた。黒崎さんが夏樹の顎を持ち上げて、詰問しているからだ。きっとそうだと思う。
早瀬は心配ないと答えた。あの子が考え込んでいるから、心配して理由を聞いているのだという。キスの角度を保っているのにか?周りには大勢の人がいる。
「あああ……」
「へえ。度胸があるな。ゆうとくーん、俺たちもそうしようか?」
どうしよう?大勢のいる場所で、接吻をされかけている。馬鹿力を発揮して抱きつかれているから逃げられない。そして、どうしても視線が、二人へ向いてしまう。大魔王のような黒崎さんが、王子様の首筋へ噛みつこうとしている。なんて甘ったるい空気を広げているのか。眉をひそめている夏樹からは、色気が醸し出された。
「あああ……」
「ははは。助けに行くといい。交代してオフィスへ戻る。田所専務に頼んであるから、彼女の言うことを聞きなさい。いいね?」
「んがーーーっ」
どうしよう?鼻をつままれてキスをされた。人工呼吸はやめてもらいたい。最後の仕上げとして、頬ずりをして汗をこすりつけられた。お守りだといって。クールな男としては体裁を整えるべきだ。クールな反応を返して、夏樹を救出に向かった。
すると、黒崎さんが大きな柱を叩きながら、ここは死角になるから立つなと話している。それを聞いている夏樹が黙って頷いていた。どう見ても叱られている。それに黒崎さんらしくない。妙に苛立っているからだ。
(夏樹に余計なことを教えたからだな。ふむふむ……)
きっとそういう事だろう。おずおずと2人のそばへ行くと、黒崎さんから微笑みかけられた。今回の話を知っていることと、叱っていたのは、待っている位置が危険だということだった。
そう説明された後、2人の空気が戻った。見ていた俺の方がハラハラしたのに。これで話は終わりだと言い、黒崎さんが俺達のことを店へ送ってくれた。
しかし、その道中で、大人しくすればいいのに、夏樹が憎まれ口を叩き始めた。喉元過ぎれば熱さ忘れると言えよう。黒崎さんから下唇を引っ張られまいと、口の中に吸い込んだ。さらには頬を膨らませて、額を両手で覆っている。
「これで仕返しできないだろー?」
「クソガキ」
「あああ……」
今度は子供っぽい展開を迎えた。これでは収拾がつかない。お腹が空いて倒れそうだからと、いそいそと店内に入った。
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