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午前10時半。
目を覚ますと、見慣れないカーテンが視界に入った。そして30㎝ほど開いているから、普段通りの光景だと思った。寝返りを打つと、知らない匂いがした。すっきりとしたハーブ系のものだ。だんだんと目が覚めてきて起き上がると、ここが黒崎家の客間だと思い出した。
(夏樹に晩ご飯を食べさせてもらったなー)
昨日のことを思い出した。倒れた後、ビーフシチューの匂いで目が覚めた。晩ご飯にと、夏樹が作ってくれたものだった。目を覚ますだろうと家から持って来て、倒れている俺の鼻先に鍋を置いたと言っていた。
「もう……」
「はあ……」
その後、3人でスーパーへ出かけた。品揃えが珍しい店だからと、楽しみにしていたのに、事件が起きて疲れ果てた。
カズさんが、大量のざるそば乾麺をカゴに入れた。そして、本わさびチューブを沢山入れた。どうやって食べ切るというのだ?それをツッコんだ結果、言い合いになった。そして、夏樹から叱られたわけだ。めちゃくちゃ恐ろしかった。
浮気の心得話をしたことで、カズさんは、黒崎さんが帰ってくるのを恐れていた。夏樹や俺の機嫌を取ろうとするたびに空回りして、他人に思えなくなった。
「まあいいか。……美味しかったなー。ビーフシチュー。たまには別の人が作ったやつもいいね。ふむふむ」
「日曜日にも食べるんだぞ?」
「ふむふむ。ユーリズ・キッチン。イケメンが作るから、美味しさ5倍増し」
「俺が作るからだろ?ひどいなあ」
「へへへ……。裕理さんが作る物は、元から何でも美味しいよー。えええ?」
「ただいま。いい子にしていたそうだね?」
会話が自然すぎて気がつかなかった。俺の隣には早瀬がいた。ベッドに座って微笑んでいる。寂しかった。
「裕理さん……。うぇーー、うぇーー」
「おいで。俺も寂しかったよ」
早瀬から抱きしめられた。頬ずりをされて、すがりついて泣いた。
昨日の事を報告しているうちに腹が鳴り、両手でさすった。この感触はなんだ?腹回りに視線を落とすと、月夜のレンジャーブルーが存在していた。なんと、腹巻が装着されていた。
「げえええええっ」
「圭一さんが着させてくれたそうだ。何度も脱ぐから笑っていた」
「ひいいいいっ」
「小学生のようで可愛い。”クールな男講座”は、また今度にしようと言っていた」
「えええ?なんで……」
どうしよう?黒崎さんに口止めしていなかった。クールな男になるコツを伝授してもらいたいと頼んだことを。昨夜から振る舞いを見せてもらい、今後に生かそうと決めていたのに。もろくも崩れ去ったといえよう。
それでもいいか。ユーリマンが迎えに来てくれたから。
リビングに行くと、カズさんがざるそばのお土産を嬉しそうに見ていた。夏樹もいる。昨日のバタバタが嘘のように穏やかな時間が流れている。この後、健吾パパ達の家に寄る。黒崎家でのお土産話を持って。
目を覚ますと、見慣れないカーテンが視界に入った。そして30㎝ほど開いているから、普段通りの光景だと思った。寝返りを打つと、知らない匂いがした。すっきりとしたハーブ系のものだ。だんだんと目が覚めてきて起き上がると、ここが黒崎家の客間だと思い出した。
(夏樹に晩ご飯を食べさせてもらったなー)
昨日のことを思い出した。倒れた後、ビーフシチューの匂いで目が覚めた。晩ご飯にと、夏樹が作ってくれたものだった。目を覚ますだろうと家から持って来て、倒れている俺の鼻先に鍋を置いたと言っていた。
「もう……」
「はあ……」
その後、3人でスーパーへ出かけた。品揃えが珍しい店だからと、楽しみにしていたのに、事件が起きて疲れ果てた。
カズさんが、大量のざるそば乾麺をカゴに入れた。そして、本わさびチューブを沢山入れた。どうやって食べ切るというのだ?それをツッコんだ結果、言い合いになった。そして、夏樹から叱られたわけだ。めちゃくちゃ恐ろしかった。
浮気の心得話をしたことで、カズさんは、黒崎さんが帰ってくるのを恐れていた。夏樹や俺の機嫌を取ろうとするたびに空回りして、他人に思えなくなった。
「まあいいか。……美味しかったなー。ビーフシチュー。たまには別の人が作ったやつもいいね。ふむふむ」
「日曜日にも食べるんだぞ?」
「ふむふむ。ユーリズ・キッチン。イケメンが作るから、美味しさ5倍増し」
「俺が作るからだろ?ひどいなあ」
「へへへ……。裕理さんが作る物は、元から何でも美味しいよー。えええ?」
「ただいま。いい子にしていたそうだね?」
会話が自然すぎて気がつかなかった。俺の隣には早瀬がいた。ベッドに座って微笑んでいる。寂しかった。
「裕理さん……。うぇーー、うぇーー」
「おいで。俺も寂しかったよ」
早瀬から抱きしめられた。頬ずりをされて、すがりついて泣いた。
昨日の事を報告しているうちに腹が鳴り、両手でさすった。この感触はなんだ?腹回りに視線を落とすと、月夜のレンジャーブルーが存在していた。なんと、腹巻が装着されていた。
「げえええええっ」
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「ひいいいいっ」
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「えええ?なんで……」
どうしよう?黒崎さんに口止めしていなかった。クールな男になるコツを伝授してもらいたいと頼んだことを。昨夜から振る舞いを見せてもらい、今後に生かそうと決めていたのに。もろくも崩れ去ったといえよう。
それでもいいか。ユーリマンが迎えに来てくれたから。
リビングに行くと、カズさんがざるそばのお土産を嬉しそうに見ていた。夏樹もいる。昨日のバタバタが嘘のように穏やかな時間が流れている。この後、健吾パパ達の家に寄る。黒崎家でのお土産話を持って。
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