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カズさんの言葉選びには困ることが多い。特に早瀬に送ってくるラインや、普段の会話だ。早瀬はスルーしたり、苦笑いしたりしているが、相当ストレスが溜まっているような気がする。白髪が生え始めたからだ。
カズさんだけが原因でないにしても、何か対処しておかないと、病気になって倒れるかも知れない。身体に来るか、心に来るか、人によって違うだろう。俺の世話を焼き、コンサート前のナーバスな心を包み込んでもらえた。今度は俺が早瀬のことを包み込む番である。
「裕理さん。今度おかしなことを書いてきたと思ったら、まずは俺に見せてよ」
「いや、君には心はフラットでいてもらいたい」
「俺はパートナーなんだよ。カズさんの友達でもあるんだ。気を付けないといけないことがあるんだ。まあ、おかしなことは裕理さんにしか書いていないみたいだけどね」
「そうだね。俺だけだ。本気で変なことを書ける相手は限られている。島川さんはツラいんだ。どうしようもない気持ちなんだ。そう思ったら、少しぐらいは我慢できるよ」
「だめだよーーー」
俺は早瀬のことを抱きしめた。羽音さんが心配そうにしている。良い人だ。そして、高野さんがそのメッセージを読み、どう言えば分かって貰えるだろうかと首を傾げた。
「これはたしかに困った事態ですね。君のことが忘れられないというメッセージも書かれている……。君の身体の重みを忘れたことなど無いんだって……。二人で覚えたお店の名前を冠して、新しい洋服のブランドを立ち上げたいとか……」
「デートをした覚えは無いんだけどね……」
「もっと雨が降るといいのに。君が傘を探して、コンビニに駆け込んだ姿を思い出したいからとか……」
「げええええっ」
「はははは……。よく見ているようだね。まるでストーカーだ……。久弥君を追いかけていた島川社長って、こんな感じだったよ」
「ほお……」
羽音さんから、カズさんのエピソードが語り出された。それは涙を誘うものだった。どんなに久弥のことが好きで追いかけていたのか分かったからだ。久弥がセクハラ行為を受けそうになれば、カズさんの力により、そのIKUの社員が海外へ飛ばされて、その社員が飛ばされて帰って来た後は、久弥はヒットソングを連発しており、もう近づくことも、声を掛けることも出来ない存在になっていた具合である。
そうなると、カズさんは良いことをしたのだと思えた。わらしべ長者というニックネームがついている伊吹さんのように、早瀬にも良いことがあるのかも知れない。
どうしよう?久しぶりにポジティブな考えが浮かんだ。さっそく早瀨に報告し、ポイントカードに記載して貰うことにした。
「裕理さん!かくかくしかじかなんだ!」
「そうだね。これでポイントが30個溜まったから、何かご馳走を作るか、食べに行くことにしよう」
「ああーー、いいなあ。僕もパートナーが欲しいよ。高野君、なってくれないか?」
「お見合いオーディションの結果を待ちましょう。早瀬さん。エントリー者は増えましたか?」
「ああ、5人の応募があった。なかなか増えなくてね。どうせ自分は選ばれないんだろうと思っている人が居るのかも知れない」
「そうですね。羽音さんは人気歌手だ。かっこいいから、尻込みするのかも知れない」
「いやーー、この部屋に呼んだらドン引きされるに決まっているから、僕の方が尻込みするよ。久弥君の写真を取り外すつもりが無くてね……。高野君。付き合ってくれるとなったら、それでもいいかな?」
「僕の方は気にしませんよ。それどころか、もっと写真を取り寄せて、飾って頂きたいぐらいです」
「ああーーー、高野君!君は理想の相手だ!」
ぎゅーーー。羽音さんが高野さんのことを抱きしめた。そして、ごろっとラグの上に押し倒して、見つめ合う姿勢になった。これは危ない。止めないといけないだろう。
さっそく俺達は2人のことを起き上がらせて、特別感のあるテーブルを見せることにした。このガラステーブルの底にも久弥の写真が飾ってあり、グラスを持つ度に久弥の顔がある。
「うえっぷ。さすがに酔ってきたよーーー」
「悠人君。君は布団で寝かせて貰いなさい」
「そうだよ。遠慮無く、そうしてくれ。……そうか。シャワーを浴びたいのか。案内するよ」
「ありがとうございます」
うえっぷ。また胃が苦しくなった。俺は羽音さんに連れられてバスルームに行き、ガラッと脱衣場のドアを開けた。ここに来るまでにも久弥の顔があり、目が回りそうだ。
カズさんだけが原因でないにしても、何か対処しておかないと、病気になって倒れるかも知れない。身体に来るか、心に来るか、人によって違うだろう。俺の世話を焼き、コンサート前のナーバスな心を包み込んでもらえた。今度は俺が早瀬のことを包み込む番である。
「裕理さん。今度おかしなことを書いてきたと思ったら、まずは俺に見せてよ」
「いや、君には心はフラットでいてもらいたい」
「俺はパートナーなんだよ。カズさんの友達でもあるんだ。気を付けないといけないことがあるんだ。まあ、おかしなことは裕理さんにしか書いていないみたいだけどね」
「そうだね。俺だけだ。本気で変なことを書ける相手は限られている。島川さんはツラいんだ。どうしようもない気持ちなんだ。そう思ったら、少しぐらいは我慢できるよ」
「だめだよーーー」
俺は早瀬のことを抱きしめた。羽音さんが心配そうにしている。良い人だ。そして、高野さんがそのメッセージを読み、どう言えば分かって貰えるだろうかと首を傾げた。
「これはたしかに困った事態ですね。君のことが忘れられないというメッセージも書かれている……。君の身体の重みを忘れたことなど無いんだって……。二人で覚えたお店の名前を冠して、新しい洋服のブランドを立ち上げたいとか……」
「デートをした覚えは無いんだけどね……」
「もっと雨が降るといいのに。君が傘を探して、コンビニに駆け込んだ姿を思い出したいからとか……」
「げええええっ」
「はははは……。よく見ているようだね。まるでストーカーだ……。久弥君を追いかけていた島川社長って、こんな感じだったよ」
「ほお……」
羽音さんから、カズさんのエピソードが語り出された。それは涙を誘うものだった。どんなに久弥のことが好きで追いかけていたのか分かったからだ。久弥がセクハラ行為を受けそうになれば、カズさんの力により、そのIKUの社員が海外へ飛ばされて、その社員が飛ばされて帰って来た後は、久弥はヒットソングを連発しており、もう近づくことも、声を掛けることも出来ない存在になっていた具合である。
そうなると、カズさんは良いことをしたのだと思えた。わらしべ長者というニックネームがついている伊吹さんのように、早瀬にも良いことがあるのかも知れない。
どうしよう?久しぶりにポジティブな考えが浮かんだ。さっそく早瀨に報告し、ポイントカードに記載して貰うことにした。
「裕理さん!かくかくしかじかなんだ!」
「そうだね。これでポイントが30個溜まったから、何かご馳走を作るか、食べに行くことにしよう」
「ああーー、いいなあ。僕もパートナーが欲しいよ。高野君、なってくれないか?」
「お見合いオーディションの結果を待ちましょう。早瀬さん。エントリー者は増えましたか?」
「ああ、5人の応募があった。なかなか増えなくてね。どうせ自分は選ばれないんだろうと思っている人が居るのかも知れない」
「そうですね。羽音さんは人気歌手だ。かっこいいから、尻込みするのかも知れない」
「いやーー、この部屋に呼んだらドン引きされるに決まっているから、僕の方が尻込みするよ。久弥君の写真を取り外すつもりが無くてね……。高野君。付き合ってくれるとなったら、それでもいいかな?」
「僕の方は気にしませんよ。それどころか、もっと写真を取り寄せて、飾って頂きたいぐらいです」
「ああーーー、高野君!君は理想の相手だ!」
ぎゅーーー。羽音さんが高野さんのことを抱きしめた。そして、ごろっとラグの上に押し倒して、見つめ合う姿勢になった。これは危ない。止めないといけないだろう。
さっそく俺達は2人のことを起き上がらせて、特別感のあるテーブルを見せることにした。このガラステーブルの底にも久弥の写真が飾ってあり、グラスを持つ度に久弥の顔がある。
「うえっぷ。さすがに酔ってきたよーーー」
「悠人君。君は布団で寝かせて貰いなさい」
「そうだよ。遠慮無く、そうしてくれ。……そうか。シャワーを浴びたいのか。案内するよ」
「ありがとうございます」
うえっぷ。また胃が苦しくなった。俺は羽音さんに連れられてバスルームに行き、ガラッと脱衣場のドアを開けた。ここに来るまでにも久弥の顔があり、目が回りそうだ。
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