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午前1時。
明るい室内にいる。時計を見るのもやっとだ。書斎で抱かれた後、寝室へ抱きかかえられて移動した。ベッドに寝転がって息を整えている間もキスをされた。小さな音を立てて左手で触れられている。あの日から、早瀬は左利きに戻したからだ。
「んん……っ」
「感度がいいね。明るい場所もいいだろう?」
「裕理さんがやったんだろ……」
「努力を認めてくれたのか。嬉しいよ。これはどう?」
新しい感覚が起きて声を上げると、濡れたような眼差しを向けられた。すっかり蕩けてしまった頭では、抵抗する気力が生まれない。
「俺は快楽に溺れてしまったっていうことだよね?」
「んん?」
「ベッド以外でするなんて、背徳の香りがしたよ」
「ははは」
早瀬が手を止めて吹き出した。さらに肩を揺らして笑い出して、ベッドに突っ伏してしまった。こっちは真剣に話しているのに失礼だ。
「こっちは真剣なんだよ?大事なことをやっているんだ。それなのに……気持ちいいとか……もっとしたいとか。こんな生々しいことじゃなくて、綺麗な……、その……、お互いの気持ちを伝えあう行為だと思っているんだよ。こっそりと」
やっと言うことができた。やっているときは流れを止めてはいけないと思い、今まで口に出来なかった。
「裕理さん。価値観を話し合おうよ。性に関する考えや感覚が合わないという状態を、性の不一致というんだって」
「なるほどね……」
「ちゃんと聞いてよ」
「……、聞いて……いるよ」
「笑ってるじゃん!」
「ちゃんと聞いているから……続けろ……っ」
「もう……。つまりね、さっきみたいな、激しくて生々しいものは好みじゃなんだよ。もっとこう……ロマンチックで甘くって、ミントの香りがするような爽やかなものがいい」
早瀬は笑わなかった。俺の前に座って向かい合った。小ばかにしたような様子はない。ちゃんと聞いてくれていると分かった。
「悠人君。俺から質問をしてもいい?」
「うん、いいよ」
「激しくて生々しいものは、具体的にどんなものだ?」
「えーっとね……」
どういう言葉がいいだろう?迷っていると、早瀬が例を出すと言った。
「例えば、こういう状態になったとか。ああいう時にああしたとか。行動を表現してほしい」
「そっか。えーっとね。激しくて生々しいものっていうのは、俺のことをガクガク揺するということだよ」
「え?」
「さっきそうしたじゃん?」
「そうしないと出来ないだろう。ああ、何も言わなくていいよ……。はははは」
「また笑っているよね?どうしてだよ?そっちが質問したんだよ?失礼だよ!」
「ごめん、笑わないのはムリ」
笑いながら謝っているから、馬鹿にされた気分だ。さすがに我慢できないから、ケツを蹴ってやった。
「いたい、ゆうとくーん、やめてくれ。ははは」
「じゃあ、笑うのをやめろよ」
こうなればベッドから蹴り出してやろうと思った。実行するべく足を伸ばすと、足首を掴まれて身体を倒された。すぐに寝返りを打って起き上がろうとすると、早瀬が覆いかぶさってきた。簡単に押さえ込まれて、唇にキスをされた。
「生々しいのを嫌がっているのに、生々しい表現を口に出来ているよ。だから面白くて笑えた」
「裕理さんが例えたんだよ?ひっかけたんだよね?」
「そうだよ。簡単に乗って来るとは思わなかった。楽器店で発掘してよかった」
「なんだよーー」
「悠人は怒りんぼうで、真面目な生き物だ。外見は愛くるしいのに、中身は男前。ベッドでは色気満載。俺のために待っていてくれたのか?」
「バーーーカ!」
「さっきは激しかったか。ごめんね。次から気をつける」
「ううん……そんなことなかったよ」
「やっぱり言っただけなのか?」
「そんなことないよ」
「どっちだ?」
「もう、寝る」
早瀬がいる反対方向を向くと、肩までシーツが掛けられた。嫌がらせはされずに、耳元で優しい声で囁かれた。
「おやすみ。今日は嬉しかった」
「何のことー?」
「ソファーでのことだよ。朝ごはんは、オムレツを用意する」
「うん……」
優しく頭を撫でられているうちに眠くなってきて、目を閉じた。早瀬も寝るだろうか。疲れているときは目が冴えるものだと言っていた。また書斎に戻るだろうか。そんなことを考えていると、今日はこのまま寝ると言う声が聞こえてきたから、安心して、眠りに落ちた。
明るい室内にいる。時計を見るのもやっとだ。書斎で抱かれた後、寝室へ抱きかかえられて移動した。ベッドに寝転がって息を整えている間もキスをされた。小さな音を立てて左手で触れられている。あの日から、早瀬は左利きに戻したからだ。
「んん……っ」
「感度がいいね。明るい場所もいいだろう?」
「裕理さんがやったんだろ……」
「努力を認めてくれたのか。嬉しいよ。これはどう?」
新しい感覚が起きて声を上げると、濡れたような眼差しを向けられた。すっかり蕩けてしまった頭では、抵抗する気力が生まれない。
「俺は快楽に溺れてしまったっていうことだよね?」
「んん?」
「ベッド以外でするなんて、背徳の香りがしたよ」
「ははは」
早瀬が手を止めて吹き出した。さらに肩を揺らして笑い出して、ベッドに突っ伏してしまった。こっちは真剣に話しているのに失礼だ。
「こっちは真剣なんだよ?大事なことをやっているんだ。それなのに……気持ちいいとか……もっとしたいとか。こんな生々しいことじゃなくて、綺麗な……、その……、お互いの気持ちを伝えあう行為だと思っているんだよ。こっそりと」
やっと言うことができた。やっているときは流れを止めてはいけないと思い、今まで口に出来なかった。
「裕理さん。価値観を話し合おうよ。性に関する考えや感覚が合わないという状態を、性の不一致というんだって」
「なるほどね……」
「ちゃんと聞いてよ」
「……、聞いて……いるよ」
「笑ってるじゃん!」
「ちゃんと聞いているから……続けろ……っ」
「もう……。つまりね、さっきみたいな、激しくて生々しいものは好みじゃなんだよ。もっとこう……ロマンチックで甘くって、ミントの香りがするような爽やかなものがいい」
早瀬は笑わなかった。俺の前に座って向かい合った。小ばかにしたような様子はない。ちゃんと聞いてくれていると分かった。
「悠人君。俺から質問をしてもいい?」
「うん、いいよ」
「激しくて生々しいものは、具体的にどんなものだ?」
「えーっとね……」
どういう言葉がいいだろう?迷っていると、早瀬が例を出すと言った。
「例えば、こういう状態になったとか。ああいう時にああしたとか。行動を表現してほしい」
「そっか。えーっとね。激しくて生々しいものっていうのは、俺のことをガクガク揺するということだよ」
「え?」
「さっきそうしたじゃん?」
「そうしないと出来ないだろう。ああ、何も言わなくていいよ……。はははは」
「また笑っているよね?どうしてだよ?そっちが質問したんだよ?失礼だよ!」
「ごめん、笑わないのはムリ」
笑いながら謝っているから、馬鹿にされた気分だ。さすがに我慢できないから、ケツを蹴ってやった。
「いたい、ゆうとくーん、やめてくれ。ははは」
「じゃあ、笑うのをやめろよ」
こうなればベッドから蹴り出してやろうと思った。実行するべく足を伸ばすと、足首を掴まれて身体を倒された。すぐに寝返りを打って起き上がろうとすると、早瀬が覆いかぶさってきた。簡単に押さえ込まれて、唇にキスをされた。
「生々しいのを嫌がっているのに、生々しい表現を口に出来ているよ。だから面白くて笑えた」
「裕理さんが例えたんだよ?ひっかけたんだよね?」
「そうだよ。簡単に乗って来るとは思わなかった。楽器店で発掘してよかった」
「なんだよーー」
「悠人は怒りんぼうで、真面目な生き物だ。外見は愛くるしいのに、中身は男前。ベッドでは色気満載。俺のために待っていてくれたのか?」
「バーーーカ!」
「さっきは激しかったか。ごめんね。次から気をつける」
「ううん……そんなことなかったよ」
「やっぱり言っただけなのか?」
「そんなことないよ」
「どっちだ?」
「もう、寝る」
早瀬がいる反対方向を向くと、肩までシーツが掛けられた。嫌がらせはされずに、耳元で優しい声で囁かれた。
「おやすみ。今日は嬉しかった」
「何のことー?」
「ソファーでのことだよ。朝ごはんは、オムレツを用意する」
「うん……」
優しく頭を撫でられているうちに眠くなってきて、目を閉じた。早瀬も寝るだろうか。疲れているときは目が冴えるものだと言っていた。また書斎に戻るだろうか。そんなことを考えていると、今日はこのまま寝ると言う声が聞こえてきたから、安心して、眠りに落ちた。
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