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木々に囲まれた小道を通って、教会へ向かっている。俺達の他に数人が小道の先へ歩いて行っている。
「もしかしたら、オルガン演奏をやっているのかな?」
「平日の午後にあると聞いたぞ」
「あ、聴こえてきたよ」
重厚な旋律が風に乗って運ばれてきた。礼拝堂の大きな扉が全開にされている。まだ開始前らしい。さっそく入ると、知っている後ろ姿を見つけた。
「お義父さん……」
「ああ……」
長い椅子で、隣同士で座っている人と話していた。それは深川さんだった。晴海さんは帰ったのだろうか?2人へ声を掛けると、特に驚いた風もなかった。
「夏樹ちゃん。謝っても済まないだろうが……」
「いいんだよ。戦いごっこだから。晴海さんは?」
「まだ病院の中にいる。落ち着いてきた」
「大丈夫?他にどこか怪我した?」
けっこう暴れていたから、近くにあったテーブルやソファーに体をぶつけていたはずだ。とはいっても、大きな切り傷ができるものはないだろう。少しの間をおいて、お義父さんから晴海さんのことを聞かされた。
「晴海はこのまま入院する可能性がある。まだ詳しい予定は分からないが」
「そうなんだ……」
あの興奮の仕方を思い出した。抱きしめた体からは強い鼓動を感じた。まるで昔の自分を見ているようだった。誰も信じられなくて、外へ力をぶつけることで気持ちを落ち着かせようとした頃のことだ。入院の理由は、後で教えてもらえるだろう。自分からは聞かないようにした。
「お見舞いができるようになったら教えてよ。会いたいからさ。さすがに病室では遊ばないから」
「ありがとう……」
お義父さんの身体が小さくなったように感じた。黒崎と同じような体つきだし、俺より5センチは背が高い。それなのに、抱きしめている体は華奢に感じた。まるで父方の祖父のようだと思った。小さい頃は大きな背中だと思っていたのに、だんだんと小さくなっていった。
(おじいちゃん。会っていないな。元気かな……)
「すまない……」
「いいよ。毎日お見舞いに行ってあげてくれるかな?」
「もちろんだ……」
「いっぱい話すといいよ。入院中は退屈なんだ。……あ、始まったよ」
オルガン演奏が始まった。気持ちを落ち着かせる旋律が、みんなを包み込んだ。
「もしかしたら、オルガン演奏をやっているのかな?」
「平日の午後にあると聞いたぞ」
「あ、聴こえてきたよ」
重厚な旋律が風に乗って運ばれてきた。礼拝堂の大きな扉が全開にされている。まだ開始前らしい。さっそく入ると、知っている後ろ姿を見つけた。
「お義父さん……」
「ああ……」
長い椅子で、隣同士で座っている人と話していた。それは深川さんだった。晴海さんは帰ったのだろうか?2人へ声を掛けると、特に驚いた風もなかった。
「夏樹ちゃん。謝っても済まないだろうが……」
「いいんだよ。戦いごっこだから。晴海さんは?」
「まだ病院の中にいる。落ち着いてきた」
「大丈夫?他にどこか怪我した?」
けっこう暴れていたから、近くにあったテーブルやソファーに体をぶつけていたはずだ。とはいっても、大きな切り傷ができるものはないだろう。少しの間をおいて、お義父さんから晴海さんのことを聞かされた。
「晴海はこのまま入院する可能性がある。まだ詳しい予定は分からないが」
「そうなんだ……」
あの興奮の仕方を思い出した。抱きしめた体からは強い鼓動を感じた。まるで昔の自分を見ているようだった。誰も信じられなくて、外へ力をぶつけることで気持ちを落ち着かせようとした頃のことだ。入院の理由は、後で教えてもらえるだろう。自分からは聞かないようにした。
「お見舞いができるようになったら教えてよ。会いたいからさ。さすがに病室では遊ばないから」
「ありがとう……」
お義父さんの身体が小さくなったように感じた。黒崎と同じような体つきだし、俺より5センチは背が高い。それなのに、抱きしめている体は華奢に感じた。まるで父方の祖父のようだと思った。小さい頃は大きな背中だと思っていたのに、だんだんと小さくなっていった。
(おじいちゃん。会っていないな。元気かな……)
「すまない……」
「いいよ。毎日お見舞いに行ってあげてくれるかな?」
「もちろんだ……」
「いっぱい話すといいよ。入院中は退屈なんだ。……あ、始まったよ」
オルガン演奏が始まった。気持ちを落ち着かせる旋律が、みんなを包み込んだ。
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