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2曲目のバラードに入るまで、数分間のブレイクタイムが用意された。その間、司会者とアシスタントの会話に観客が沸いた。
その間に奥へ引っ込んで、メンバー全員が水を飲んだ。さすがに息が上がってしまった。ゼエゼエと肩で呼吸をしていると、皆から心配そうに顔を覗き込まれた。そして、タオルで汗を拭かれて、水を飲ませてくれた。
「……夏樹、大丈夫か?具合が……」
「……大丈夫!すっごい楽しいから!」
笑って返事をすると、メンバーにも笑顔が戻った。肩を叩き合って観客席を眺めて、スタッフがキーボードを運び始めるのを見た。悠人が演奏を担当する。
「……桜木さん!ベースをお願いします」
「……うん。頑張って行こうね!」
悠人がベースを聡太郎へ渡した後、キーボードの前に座った。まずはピアノの旋律で始めて、シンセサイザー、オルガンの音色へ移る。
ステージの中央に立った。黒崎ことを想って歌うことにした。もう一度、うちを持った左手を空へ向けてた。ステージと観客席の間には大きな距離がある。それでも、黒崎がすぐ隣にいるような感覚だ。
すると、悠人の繊細な旋律が流れ込んで来た。演奏が始まった。その波に身をまかせて、浮かぶ船に乗ったイメージをした。
「……るるるーーー」
波に浮かぶ船が、大空の下を岸に向けて移動している。そこには黒崎が立っている。出会った頃は、お互いが立っている岸には橋が架かっていなかった。今では、いくつかの橋がある。まるで目の前に広がっている、レインボーブリッジのような大きなものだ。大きな観覧車、水辺を走って行く遊覧船、楽しそうな笑い声。周りがにぎやかな時は、あえて俺たちは静かに過ごす。そうやってバランスを取りながら、2人で波を乗り越えていく。たどり着いた先には何があるだろう?きっと森の中の我が家があるのだろう。
「……lalala~angel of ーー、angel of ironーーー」
歌声に絡みつくようにピアノ音が流れ、離れ、低音に変化した。まるで旋律で編み込んでいるかのようだ。最後の一音を奏でられて、一瞬の静寂の後、大歓声に迎えられた。
ワーーー!
アイアンーー、エンジェルーー!
空に向かって突き上げた観客の腕と笑顔を見て、全身に鳥肌が立った。
「なつきーー、やったね!」
「うん!」
「みんなーー、こっちへ!」
ステージ脇に立っている運営スタッフさんから手招きされた。次の出番のバンドの準備がある。サイドへ戻って行こうとすると、アイアンエンジェルと呼ぶ声が広がった。俺達は鳴り止まない拍手に応えようと、ステージ脇へ歩きながら、全員で大きく手を振った。
その間に奥へ引っ込んで、メンバー全員が水を飲んだ。さすがに息が上がってしまった。ゼエゼエと肩で呼吸をしていると、皆から心配そうに顔を覗き込まれた。そして、タオルで汗を拭かれて、水を飲ませてくれた。
「……夏樹、大丈夫か?具合が……」
「……大丈夫!すっごい楽しいから!」
笑って返事をすると、メンバーにも笑顔が戻った。肩を叩き合って観客席を眺めて、スタッフがキーボードを運び始めるのを見た。悠人が演奏を担当する。
「……桜木さん!ベースをお願いします」
「……うん。頑張って行こうね!」
悠人がベースを聡太郎へ渡した後、キーボードの前に座った。まずはピアノの旋律で始めて、シンセサイザー、オルガンの音色へ移る。
ステージの中央に立った。黒崎ことを想って歌うことにした。もう一度、うちを持った左手を空へ向けてた。ステージと観客席の間には大きな距離がある。それでも、黒崎がすぐ隣にいるような感覚だ。
すると、悠人の繊細な旋律が流れ込んで来た。演奏が始まった。その波に身をまかせて、浮かぶ船に乗ったイメージをした。
「……るるるーーー」
波に浮かぶ船が、大空の下を岸に向けて移動している。そこには黒崎が立っている。出会った頃は、お互いが立っている岸には橋が架かっていなかった。今では、いくつかの橋がある。まるで目の前に広がっている、レインボーブリッジのような大きなものだ。大きな観覧車、水辺を走って行く遊覧船、楽しそうな笑い声。周りがにぎやかな時は、あえて俺たちは静かに過ごす。そうやってバランスを取りながら、2人で波を乗り越えていく。たどり着いた先には何があるだろう?きっと森の中の我が家があるのだろう。
「……lalala~angel of ーー、angel of ironーーー」
歌声に絡みつくようにピアノ音が流れ、離れ、低音に変化した。まるで旋律で編み込んでいるかのようだ。最後の一音を奏でられて、一瞬の静寂の後、大歓声に迎えられた。
ワーーー!
アイアンーー、エンジェルーー!
空に向かって突き上げた観客の腕と笑顔を見て、全身に鳥肌が立った。
「なつきーー、やったね!」
「うん!」
「みんなーー、こっちへ!」
ステージ脇に立っている運営スタッフさんから手招きされた。次の出番のバンドの準備がある。サイドへ戻って行こうとすると、アイアンエンジェルと呼ぶ声が広がった。俺達は鳴り止まない拍手に応えようと、ステージ脇へ歩きながら、全員で大きく手を振った。
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