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父が心配していたのは、悠人君の家庭環境のことだ。大学寮生活になるから良かったと話していた。それには理由がある。久田さんと奥さんは別居状態であり、お互いに恋人の家で暮らしているそうだ。高校に入るまでは悠人君は久田さんのお母さんと暮らしていたそうだ。でも、悠人君にとって唯一の家族と言えるおばあちゃんが亡くなり、両親は帰ってこないから、高校入学後はほぼ一人暮らしをしている状況だそうだ。でも、父がこう言っていた。彼はガッツのある子だから、是非とも引っ張ってもらえと笑われた。
そこまで聞いて、改めて疑問に感じたことがあった。どうして久田さんは父と仲がいいのだろう?と。ストレートに聞いた結果、それぞれが育った形が似ているからだと教えてくれた。父は良い子であることを親から求められて、息苦しい思いをしたそうだ。その結果、久田さんは親の希望通りに弁護士になった。父の場合は、弁護士になりたくて目指した。知り合ったときから意気投合したそうだ。そして、久田さんは本当はいい人だと教えてくれた。
(ちゃんと話せるかな?恥ずかしいなあ……)
もうすぐで悠人君に会える。俺が入学する大学は二年生までは教養学部に所属し、いろんな勉強をする。三年生に上がる前にどこの学部に進むか決める。入学試験の時は俺と同じ法学部だったそうで、これから授業が一緒になることも多いだろう。並川さんを通じて、悠人君には俺が引っ込み思案だから友達になってやってくれと伝えてくれたそうだ。聡太郎が頼んだそうだ。そうメッセージに書いてあり、恥ずかしくなった。
するとその時だ。聡太郎から電話が掛かって来た。なんてタイミングがいいのか。俺もかけようと思っていた。さっそく電話に出ると、伊吹とは正反対の、落ち着いた声が聞こえて来た。
「もしもしー。ラインをありがとう」
(……夏樹君、おめでとう。伊吹から聞いたよ。変なことを言って困らせたって。しっかり食べないといけないよ。……悠人君のことだけど。さっき電話で話したよ。……”大丈夫だよ。今月末の手続きの時に会えるといいね。学食へ行って話そうね!”だってさ。……心配することはない。優しくて、正義感の強い子だ。夏樹君と似ているから、気が合うと思う)
「ありがとう。恥ずかしい。保護者から頼んでいるみたいだよ」
(……実際に、その通りじゃないの?)
「キツイことを言うなよ~」
(……引っ込み思案も、先に伝えてもらうのも恥ずかしくない。悠人君も心配しているんだよ。そそっかしい面があるから、夏樹君にドン引きされないかってさ。……のんびりしているから大丈夫だよって答えておいた。今から連絡先の交換をすればいいのに。……はいはい。伊吹が帰って来た。電話を代わろうか?……ああ、はた迷惑だね。いぶきーーー、夏樹君が、伊吹とは話したくないってさーー。おやすみーー)
電話が終わった後、肩の重さが取れた。こうして話すだけで落ち着くのは、小さな頃から変わらない。伊吹と付き合い始めて、ショックで寝込んだ日が懐かしい。聡太郎には昔から憧れていたからだ。俺が笑い声を上げると、黒崎も笑っていた。彼がしているのは仕事の電話だ。すぐに静かにしようと思って、ごめんと謝ると、黒崎から首を振られた。大丈夫だということだった。
そこまで聞いて、改めて疑問に感じたことがあった。どうして久田さんは父と仲がいいのだろう?と。ストレートに聞いた結果、それぞれが育った形が似ているからだと教えてくれた。父は良い子であることを親から求められて、息苦しい思いをしたそうだ。その結果、久田さんは親の希望通りに弁護士になった。父の場合は、弁護士になりたくて目指した。知り合ったときから意気投合したそうだ。そして、久田さんは本当はいい人だと教えてくれた。
(ちゃんと話せるかな?恥ずかしいなあ……)
もうすぐで悠人君に会える。俺が入学する大学は二年生までは教養学部に所属し、いろんな勉強をする。三年生に上がる前にどこの学部に進むか決める。入学試験の時は俺と同じ法学部だったそうで、これから授業が一緒になることも多いだろう。並川さんを通じて、悠人君には俺が引っ込み思案だから友達になってやってくれと伝えてくれたそうだ。聡太郎が頼んだそうだ。そうメッセージに書いてあり、恥ずかしくなった。
するとその時だ。聡太郎から電話が掛かって来た。なんてタイミングがいいのか。俺もかけようと思っていた。さっそく電話に出ると、伊吹とは正反対の、落ち着いた声が聞こえて来た。
「もしもしー。ラインをありがとう」
(……夏樹君、おめでとう。伊吹から聞いたよ。変なことを言って困らせたって。しっかり食べないといけないよ。……悠人君のことだけど。さっき電話で話したよ。……”大丈夫だよ。今月末の手続きの時に会えるといいね。学食へ行って話そうね!”だってさ。……心配することはない。優しくて、正義感の強い子だ。夏樹君と似ているから、気が合うと思う)
「ありがとう。恥ずかしい。保護者から頼んでいるみたいだよ」
(……実際に、その通りじゃないの?)
「キツイことを言うなよ~」
(……引っ込み思案も、先に伝えてもらうのも恥ずかしくない。悠人君も心配しているんだよ。そそっかしい面があるから、夏樹君にドン引きされないかってさ。……のんびりしているから大丈夫だよって答えておいた。今から連絡先の交換をすればいいのに。……はいはい。伊吹が帰って来た。電話を代わろうか?……ああ、はた迷惑だね。いぶきーーー、夏樹君が、伊吹とは話したくないってさーー。おやすみーー)
電話が終わった後、肩の重さが取れた。こうして話すだけで落ち着くのは、小さな頃から変わらない。伊吹と付き合い始めて、ショックで寝込んだ日が懐かしい。聡太郎には昔から憧れていたからだ。俺が笑い声を上げると、黒崎も笑っていた。彼がしているのは仕事の電話だ。すぐに静かにしようと思って、ごめんと謝ると、黒崎から首を振られた。大丈夫だということだった。
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