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17時。
大学から帰ってすぐに、お義父さんの家へ行った。お客さんが帰る頃で、間に合って良かった。紹介されてお辞儀をすると、笑顔を返された。まずは成功したと安心すると、心の中を見破られていた。硬くならないでいいと笑われたから照れくさい。温厚な人だと聞いた通りだ。
ステージの動画を観たそうだ。無理やり見せられたのが真実だった。”マーリン先生が来た”の、挿入歌を担当することも話してあり、イメージに合うねと頷いた。
見送った後、お義父さんからは、子どもに褒めるかのようにされた。うつむく仕草をしなくなったよと教えてくれた。自分では気づかなかった。ステージに上がるようになったからだろうか。
リビングへ行こうとすると、着信が鳴った。もちろん黒崎からだ。出るとすぐに、心配気な声が聞こえてきた。大丈夫だったかと。温厚な人だと言ったくせに。
「えー?反対のタイプなのかよ?だからそんなこと言ったの?」
「緊張を和らげるためだ。気に入られるのは分かっていたが。疲れていないか?実験が続いたんろう」
「それは大丈夫だよ。のんびりしたやつだもん。レポートを提出したら単位が取れるよ。これでほとんど完了だからね。3年生は……」
「スイーツを買って帰る。どこの店がいい?遠回りでも構わないぞ。スワンテイル、カンテール、岩野洋菓子店、マカロンハウス。リクエストはあるのか?」
「ありがとう、えーっとね。遠くはねえ。……あれ?お店ってどの辺にあるの?」
駅周辺にあるスーパー、書店、大学までの道のりしか知らない。寄り道したことがないからだ。さすがに方向は知っているつもりだったのに。愕然としていると、黒崎が笑い声を立てた。
「当然だ。これからも知らなくていい。早くしないと気が変わるぞ」
「まってよ~。岩野洋菓子店のチーズケーキがいい。アップルパイもお願いします。お母さんに送りたいからさ。食べたことがないお店だし」
「分かった。焼き菓子も多めにしておく」
「お願いしまーす」
短いリクエストだけで伝わる。帰った時には、見事に食べたいと思っていた、ラインナップが箱の中にある。細かいところまで見ているんだなと実感する。今日は黒崎のことを褒めてあげたい。それを話すと、バカヤロウと言い返された。せっかくの空気が壊れてしまった。
電話を終えた後、ラインを送った。大好きだよと。既読になったが返信は無かった。照れているのだろう。忍び笑いをしながらリビングへ入った。
大学から帰ってすぐに、お義父さんの家へ行った。お客さんが帰る頃で、間に合って良かった。紹介されてお辞儀をすると、笑顔を返された。まずは成功したと安心すると、心の中を見破られていた。硬くならないでいいと笑われたから照れくさい。温厚な人だと聞いた通りだ。
ステージの動画を観たそうだ。無理やり見せられたのが真実だった。”マーリン先生が来た”の、挿入歌を担当することも話してあり、イメージに合うねと頷いた。
見送った後、お義父さんからは、子どもに褒めるかのようにされた。うつむく仕草をしなくなったよと教えてくれた。自分では気づかなかった。ステージに上がるようになったからだろうか。
リビングへ行こうとすると、着信が鳴った。もちろん黒崎からだ。出るとすぐに、心配気な声が聞こえてきた。大丈夫だったかと。温厚な人だと言ったくせに。
「えー?反対のタイプなのかよ?だからそんなこと言ったの?」
「緊張を和らげるためだ。気に入られるのは分かっていたが。疲れていないか?実験が続いたんろう」
「それは大丈夫だよ。のんびりしたやつだもん。レポートを提出したら単位が取れるよ。これでほとんど完了だからね。3年生は……」
「スイーツを買って帰る。どこの店がいい?遠回りでも構わないぞ。スワンテイル、カンテール、岩野洋菓子店、マカロンハウス。リクエストはあるのか?」
「ありがとう、えーっとね。遠くはねえ。……あれ?お店ってどの辺にあるの?」
駅周辺にあるスーパー、書店、大学までの道のりしか知らない。寄り道したことがないからだ。さすがに方向は知っているつもりだったのに。愕然としていると、黒崎が笑い声を立てた。
「当然だ。これからも知らなくていい。早くしないと気が変わるぞ」
「まってよ~。岩野洋菓子店のチーズケーキがいい。アップルパイもお願いします。お母さんに送りたいからさ。食べたことがないお店だし」
「分かった。焼き菓子も多めにしておく」
「お願いしまーす」
短いリクエストだけで伝わる。帰った時には、見事に食べたいと思っていた、ラインナップが箱の中にある。細かいところまで見ているんだなと実感する。今日は黒崎のことを褒めてあげたい。それを話すと、バカヤロウと言い返された。せっかくの空気が壊れてしまった。
電話を終えた後、ラインを送った。大好きだよと。既読になったが返信は無かった。照れているのだろう。忍び笑いをしながらリビングへ入った。
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