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広いロビー内は静かなのに、沢山の人が通り過ぎている。それを眺めつつ紅茶を飲んだ。今、黒崎がママと話をしている。俺にはこのラウンジで待つように言われた。そばに立っているのはスタッフさんだ。
ここから見える位置に居るから安心して待たせたかと思えば、黒崎がスタッフさんに付き添いを頼んで、このラウンジに入った後も、ずっとそばにいる。周りを眺めると、年末年始を迎える宿泊客や、ママのように仕事関係者に会っている人もいた。
「ふう……」
「おかわりは如何でしょうか」
「いえ結構です。美味しい紅茶ですね。蜂蜜もさっぱりしていて」
「当ホテルにてお買い求めできます。ご用意しましょうか?お連れ様から承っております」
「……焼き菓子セットも?そうでしたか」
さすがに周りから視線を感じている。向かいに座ってくれと頼んだが、柔らかく断られた。仕事なら仕方がない。さすがはプロだと思ったのは、気後れせずに済んでいるからだ。
この席からは、黒崎たちの姿が見えている。そして、ため息まじりに話している。俺に任せておけ。たぶんそう言っている。
(朝陽君のことかな?笑ってるから、よかったなあ……)
黒崎が着物店に来た時、ホッとした顔をしていた。何かあったのだと思った。単刀直入に聞くと、朝陽と連絡を取った後だと教えてくれた。俺がバーテルスさんとした失敗を見て、気持ちが和んだそうだ。
ママと黒崎がこのホテルの雰囲気に溶け込んでいる。俺はどう見えるだろう。大学でも音楽関係の場所でもない。なんだか緊張している。
(俺、大丈夫だよね。どうしてこんなことを思うのかな……)
やっぱり気後れしているのか。友達同士で笑い合っている女性がいるし、おじさんが奥さんに叱られながら珈琲を飲んでいる姿もある。日常の光景が広がっているのに。すると、お腹が空いてきた。しかし、何か食べるとディナーが入らなくなる。
手持ち無沙汰だからと、明日の予定を思い浮かべた。すると、人の気配を感じた。この場に溶け込んでいる男性が、こっちへやって来た。ママと話し終わったようだ。
「お待たせ。部屋へ戻ろう」
「まだママとちゃんと挨拶をしていないよー。急いでいるの?そっか……」
「……手を振っているぞ」
「……ホントだ。よいお年をー」
ママへ手を振って見送りをした。笑っていると思ってホッとしたのは、どうしてかな?黒崎も普段と変わりないのに。
部屋へ戻るぞと、エスコートされてラウンジを出た。そして、何だか優しすぎると感じた辺りから、ベタベタされ始めた。ディナー前に着替えるから、一緒にシャワーを浴びようとまで言い出した。それだとディナーに間に合わなくなる。黒崎差の誘いをかわしつ、部屋へ向かった。
ここから見える位置に居るから安心して待たせたかと思えば、黒崎がスタッフさんに付き添いを頼んで、このラウンジに入った後も、ずっとそばにいる。周りを眺めると、年末年始を迎える宿泊客や、ママのように仕事関係者に会っている人もいた。
「ふう……」
「おかわりは如何でしょうか」
「いえ結構です。美味しい紅茶ですね。蜂蜜もさっぱりしていて」
「当ホテルにてお買い求めできます。ご用意しましょうか?お連れ様から承っております」
「……焼き菓子セットも?そうでしたか」
さすがに周りから視線を感じている。向かいに座ってくれと頼んだが、柔らかく断られた。仕事なら仕方がない。さすがはプロだと思ったのは、気後れせずに済んでいるからだ。
この席からは、黒崎たちの姿が見えている。そして、ため息まじりに話している。俺に任せておけ。たぶんそう言っている。
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(俺、大丈夫だよね。どうしてこんなことを思うのかな……)
やっぱり気後れしているのか。友達同士で笑い合っている女性がいるし、おじさんが奥さんに叱られながら珈琲を飲んでいる姿もある。日常の光景が広がっているのに。すると、お腹が空いてきた。しかし、何か食べるとディナーが入らなくなる。
手持ち無沙汰だからと、明日の予定を思い浮かべた。すると、人の気配を感じた。この場に溶け込んでいる男性が、こっちへやって来た。ママと話し終わったようだ。
「お待たせ。部屋へ戻ろう」
「まだママとちゃんと挨拶をしていないよー。急いでいるの?そっか……」
「……手を振っているぞ」
「……ホントだ。よいお年をー」
ママへ手を振って見送りをした。笑っていると思ってホッとしたのは、どうしてかな?黒崎も普段と変わりないのに。
部屋へ戻るぞと、エスコートされてラウンジを出た。そして、何だか優しすぎると感じた辺りから、ベタベタされ始めた。ディナー前に着替えるから、一緒にシャワーを浴びようとまで言い出した。それだとディナーに間に合わなくなる。黒崎差の誘いをかわしつ、部屋へ向かった。
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