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閑静な住宅を進んで行くと、高い塀で囲まれた洋館を見つけた。早瀬家だ。悠人と早瀬さんは二人で実家に住んでいる。高い塀には監視カメラが何台も付いている。パッと見て要塞のように感じたのは、俺だけではない。洋館の頂上部分にある窓だけが見える。しかし、コンクリート打ちっ放しではない。どういう素材なのだろう?そっちの方が興味が沸く。
初めて見た時の悠人が、げえええっと声を上げたそうだ。目立つものはまだいい。気づかないほど小さなカメラがあるから、知った時には”腰を抜かした”と話していた。久弥が近所に住んでおり、うちの家とは大違いだと真剣に話していた。この家は盗るものがあるということだと言われていた。
「笑っていいのか悪いのか分からないけど。……久弥がね。うちはなー。ボロいものはあっても、古い物はないって言っていたよ。……俺の実家も同じだよ。うひゃひゃ」
「……親父の家も同じだ。物が多すぎる」
そうだねえと話しながら、門の前に到着した。すでに門が開けられている。そして中へ入ると別世界が広がっていた。花壇や芝生、可愛らしいブランコまである。雪だるまのオブジェも見つけた。
「まるで、裕理のことを表現している家だ。高い塀に囲まれて入ることが難しかった。今はカントリーだ」
「人のことは言えないよ?ウサギのオブジェを置いたくせに」
玄関に置いてある、100センチのウサギのことだ。黒崎が選んで買ったものなのに、恥ずかしいからと、一貴さんからのお土産ということにしてある。おかげで、おとぎの国のような家になった。
今日は天気がいいから、普段より暖かい。荷物を降ろしていると、アンが尻尾を振って向こうを見始めた。すると、玄関のドアが開き、悠人が走って来た。
「おはようーー、いらっしゃーーい」
「今日はありがとう。いろいろ買ってきたよ」
「ふむふむ……。チキンカツサンドがあるね」
さっそく鼻をピクピクさせて、後部座席を覗き込んでいる。それを見て笑いながら、早瀬さんがやって来た。
アンとユリウスの荷物を運んでいる間、黒崎がお義父さんへ電話をかけていた。お義父さんが二葉のことを連れて来るからだ。父親だと認めたことになり、年の離れた友達ではなくなった。
黒崎が軽く手をあげた。門の向こうから、お義父さんの車が入って来た。いつもの運転手さんが、トランクから荷物を運びだした。夜までお邪魔するだけなら、大して荷物はないだろう?もしかして、ママと住んでいる家を出てきたのか?それは当たりだったようだ。
彼女の荷物も運び入れた後、悠人が俺の背中を押した。迎えに行ってやれと。黒崎がお義父さんに声をかけたのは、彼女のことを見ないようにするためだ。何も言わないが、そうだと分かった。
初めて見た時の悠人が、げえええっと声を上げたそうだ。目立つものはまだいい。気づかないほど小さなカメラがあるから、知った時には”腰を抜かした”と話していた。久弥が近所に住んでおり、うちの家とは大違いだと真剣に話していた。この家は盗るものがあるということだと言われていた。
「笑っていいのか悪いのか分からないけど。……久弥がね。うちはなー。ボロいものはあっても、古い物はないって言っていたよ。……俺の実家も同じだよ。うひゃひゃ」
「……親父の家も同じだ。物が多すぎる」
そうだねえと話しながら、門の前に到着した。すでに門が開けられている。そして中へ入ると別世界が広がっていた。花壇や芝生、可愛らしいブランコまである。雪だるまのオブジェも見つけた。
「まるで、裕理のことを表現している家だ。高い塀に囲まれて入ることが難しかった。今はカントリーだ」
「人のことは言えないよ?ウサギのオブジェを置いたくせに」
玄関に置いてある、100センチのウサギのことだ。黒崎が選んで買ったものなのに、恥ずかしいからと、一貴さんからのお土産ということにしてある。おかげで、おとぎの国のような家になった。
今日は天気がいいから、普段より暖かい。荷物を降ろしていると、アンが尻尾を振って向こうを見始めた。すると、玄関のドアが開き、悠人が走って来た。
「おはようーー、いらっしゃーーい」
「今日はありがとう。いろいろ買ってきたよ」
「ふむふむ……。チキンカツサンドがあるね」
さっそく鼻をピクピクさせて、後部座席を覗き込んでいる。それを見て笑いながら、早瀬さんがやって来た。
アンとユリウスの荷物を運んでいる間、黒崎がお義父さんへ電話をかけていた。お義父さんが二葉のことを連れて来るからだ。父親だと認めたことになり、年の離れた友達ではなくなった。
黒崎が軽く手をあげた。門の向こうから、お義父さんの車が入って来た。いつもの運転手さんが、トランクから荷物を運びだした。夜までお邪魔するだけなら、大して荷物はないだろう?もしかして、ママと住んでいる家を出てきたのか?それは当たりだったようだ。
彼女の荷物も運び入れた後、悠人が俺の背中を押した。迎えに行ってやれと。黒崎がお義父さんに声をかけたのは、彼女のことを見ないようにするためだ。何も言わないが、そうだと分かった。
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