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23時。
触れ合っていると、ベッドのスプリングが揺れた。お互いの肌を重ねて熱を分け合っている。次第に同じ体温になり、黒崎の体まで自分のものに思えた。熱い息遣いと吐息を交換して見つめ合った。
キッチンに居た時のような、いやらしさは全くない。反省したのかな?優しくて激しさがなく、スキンシップをしている。誘われるように、逞しい肩にすがりついてキスをした。そのまま頬ずりをして、少しだけ汗ばんた肌の感触を楽しんだ。
「汗ばんだ匂いも好きだよ。落ち着くから……」
「気持ちいいのか?眠たそうだ」
「あ……、起きるなって。せっかく……」
「続きをしたい。まだ終わっていないぞ」
「昨日もしたのに……、我慢しろよ。あ、待ってよ。強引だよ……」
「待たない。どうしても嫌なのか?」
「意地悪を言うなよ。熱くなってきたじゃん……」
「何もしていない」
両足を抱え上げたくせに、嘘を付いている。そして、ほんの囁き一つで、吐息と同時に声が出た。自分で聞いても恥ずかしいのに、足先に軽く噛みつかれた。声を上げる度に繰り返されて、やめてほしいという言葉には説得力がない。
窓からは半月、下弦の月が見えている。カーテンなしの窓から差し込んできたのは、雲が晴れたからだろう。ぼんやりしたまま見つめて綺麗だと思った。
すると、名前を呼ばれた。視線を戻した後、鼓動が強く打った。急に空気が変わっていたからだ。甘い感じは同じでも、食べられそうだった。自然と身体が後ずさりして、すぐに両腕で阻まれた。
「どうして逃げるんだ?昨日と同じことをしている」
「だって。食べられそうだもん。肉食獣みたい」
「大きく発声してもいいぞ」
「聞いていたのかよ……」
そう答えた俺の声は掠れていた。黒崎の声は低いままで変わりない。自分だけが興奮しているようで恥ずかしくなり、覆いかぶさってきた身体で顔を隠した。
のんびりしていたのに。身じろぎながらそう言うと、耳たぶを口に含まれた。濡れた音と内ももを撫でていく手に翻弄された。この先を待ち焦がれるようになり、もう一度、肩にすがりついた。
そろそろいいか?優しくする。その囁きに震えた。強引なくせに、いつも俺の気持ちを大事にする。NOなんて答えられない。
軽く頷くと、奪い取るようなキスをしながら腰を進めて来た。呆気なく捕らえられてしまい、何も考えられなくなった後、目の前が霞んだ。満足そうに微笑んだ顔を見ながら。
くるぶしに唇で触れて舐めてきた。熱い息づかいと舌の感覚に体が震えた。気持ちと身体をコントロール出来なくなり、堪らなくなって、窓辺へ顔を向けた。そして、目を閉じた。
触れ合っていると、ベッドのスプリングが揺れた。お互いの肌を重ねて熱を分け合っている。次第に同じ体温になり、黒崎の体まで自分のものに思えた。熱い息遣いと吐息を交換して見つめ合った。
キッチンに居た時のような、いやらしさは全くない。反省したのかな?優しくて激しさがなく、スキンシップをしている。誘われるように、逞しい肩にすがりついてキスをした。そのまま頬ずりをして、少しだけ汗ばんた肌の感触を楽しんだ。
「汗ばんだ匂いも好きだよ。落ち着くから……」
「気持ちいいのか?眠たそうだ」
「あ……、起きるなって。せっかく……」
「続きをしたい。まだ終わっていないぞ」
「昨日もしたのに……、我慢しろよ。あ、待ってよ。強引だよ……」
「待たない。どうしても嫌なのか?」
「意地悪を言うなよ。熱くなってきたじゃん……」
「何もしていない」
両足を抱え上げたくせに、嘘を付いている。そして、ほんの囁き一つで、吐息と同時に声が出た。自分で聞いても恥ずかしいのに、足先に軽く噛みつかれた。声を上げる度に繰り返されて、やめてほしいという言葉には説得力がない。
窓からは半月、下弦の月が見えている。カーテンなしの窓から差し込んできたのは、雲が晴れたからだろう。ぼんやりしたまま見つめて綺麗だと思った。
すると、名前を呼ばれた。視線を戻した後、鼓動が強く打った。急に空気が変わっていたからだ。甘い感じは同じでも、食べられそうだった。自然と身体が後ずさりして、すぐに両腕で阻まれた。
「どうして逃げるんだ?昨日と同じことをしている」
「だって。食べられそうだもん。肉食獣みたい」
「大きく発声してもいいぞ」
「聞いていたのかよ……」
そう答えた俺の声は掠れていた。黒崎の声は低いままで変わりない。自分だけが興奮しているようで恥ずかしくなり、覆いかぶさってきた身体で顔を隠した。
のんびりしていたのに。身じろぎながらそう言うと、耳たぶを口に含まれた。濡れた音と内ももを撫でていく手に翻弄された。この先を待ち焦がれるようになり、もう一度、肩にすがりついた。
そろそろいいか?優しくする。その囁きに震えた。強引なくせに、いつも俺の気持ちを大事にする。NOなんて答えられない。
軽く頷くと、奪い取るようなキスをしながら腰を進めて来た。呆気なく捕らえられてしまい、何も考えられなくなった後、目の前が霞んだ。満足そうに微笑んだ顔を見ながら。
くるぶしに唇で触れて舐めてきた。熱い息づかいと舌の感覚に体が震えた。気持ちと身体をコントロール出来なくなり、堪らなくなって、窓辺へ顔を向けた。そして、目を閉じた。
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