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満足そうな黒崎を見て、許してあげようと思った。予定を繰り上げて仕事を済ませたのだと、早瀬さんからラインが入っていたからだ。
「足は平気か?」
「うん」
黒崎が、俺がぶつけた足のことを気にしている。もう痛みはないから平気だと言うと、足の爪はどうなのかと聞いてきた。
「爪も大丈夫だよ。あの部屋ってさ。黒崎さんが使っていた部屋?落書きがあったよ」
「ああ。子供の頃から使っていた部屋だ。落書きをしてもいいぞと親父から言われて、驚いた記憶がある」
「うひゃひゃ。あんたのことが可愛がったんだよ~。あ……」
ちょうどスープご飯を食べ終わったところで、抱き寄せられた。そして、額と首筋に手を当てられた。黒崎のことを見ると、心配そうな顔をしている。そして、いつもありがとうと言われた。
「黒崎さん、どうしたんだよ?」
「この家で無理はしていないか?」
「していないよ~。賑やかで嬉しいよ。花も増えたし」
「伊吹君は心配なんだろう。二葉のことも。親父のことも気にしてくれている」
「うん。そうだと思うよ。あんたの方こそ、俺のことで我慢していることはない?俺、口が悪いからさ……」
「ない。もっと我儘を言ってくれ。何か欲しい物はないのか?」
「今は無いよ~。ホースも新しくなったし、外食に行くときの服はたくさんあるし。もう~、どうしたんだよ~」
黒崎が軽く抱きしめてきた。首筋に彼の息がかかり、くすぐったくて身じろいだ。そして、俺は言った。お互い様なんじゃないかと。俺達はよく喧嘩する。黒崎の方が我慢しているような気がする。それを伝えると、俺の嫌みは元気な証拠だと思っているのだと返ってきた。
「だったらもっと言おうかな?」
「ああ。そろそろ寝ておけ」
「うん。今日も書斎に行くの?」
「今日は早めに休んでおく」
「よかった。一緒に寝たいからさ。心配性だよね。あんたって……」
黒崎の背中に両腕を回して、抱き返した。レコーディングの前後には、とても優しくなる。俺の身体を労ってのことだ。お手伝いも増えていると思う。アンのことを可愛がってくれるし、お義父さん達にも優しい。ご近所さんにも。これ以上の我儘を言うわけにはいかない。
「黒崎さん。俺は幸せだよ~」
「ありがとう」
「やっぱり俺が熱を出したら、いつもの調子が無くなるよね。このマスタードは嫌だ。米の炊き加減が~とか。聞く度にうるさいって思うけど、それもあんたが元気だっていう証拠だもんね」
黒崎は答えなかった。こめかみにキスを受け取った。そろそろ寝ておけということだ。でも、もっと黒崎の体温を感じたくて、抱きついたままでいた。それを無理に引き離すことはなく、黒崎の方もじっとしてくれていた。そして、最近起きた面白いことを話した。ベッドに入ってからだと、すぐに寝そうだからだ。
「黒崎さん。寝ろって言うかと思ったよ」
「たまにはいい。最近、聞いていない話が出てきた」
「仕方ないよ。俺はボーカルの仕事があるし。もうすぐで大学も始まるし」
「そうだな」
話しているホッとしてきて、眠くなってきた。そのタイミングで黒崎の腕が俺のことを抱き上げた。そして、ベッドへ連れて行ってくれた。今日はこのまま一緒に寝ると言いながら。俺はそれが嬉しかった。黒崎の身体の方こそ心配だったからだ。
ベッドに入った後、すぐに目を閉じた。隣で休んでいる黒崎のことを感じて、ホッとしながら。こうして夜が更けていった。
「足は平気か?」
「うん」
黒崎が、俺がぶつけた足のことを気にしている。もう痛みはないから平気だと言うと、足の爪はどうなのかと聞いてきた。
「爪も大丈夫だよ。あの部屋ってさ。黒崎さんが使っていた部屋?落書きがあったよ」
「ああ。子供の頃から使っていた部屋だ。落書きをしてもいいぞと親父から言われて、驚いた記憶がある」
「うひゃひゃ。あんたのことが可愛がったんだよ~。あ……」
ちょうどスープご飯を食べ終わったところで、抱き寄せられた。そして、額と首筋に手を当てられた。黒崎のことを見ると、心配そうな顔をしている。そして、いつもありがとうと言われた。
「黒崎さん、どうしたんだよ?」
「この家で無理はしていないか?」
「していないよ~。賑やかで嬉しいよ。花も増えたし」
「伊吹君は心配なんだろう。二葉のことも。親父のことも気にしてくれている」
「うん。そうだと思うよ。あんたの方こそ、俺のことで我慢していることはない?俺、口が悪いからさ……」
「ない。もっと我儘を言ってくれ。何か欲しい物はないのか?」
「今は無いよ~。ホースも新しくなったし、外食に行くときの服はたくさんあるし。もう~、どうしたんだよ~」
黒崎が軽く抱きしめてきた。首筋に彼の息がかかり、くすぐったくて身じろいだ。そして、俺は言った。お互い様なんじゃないかと。俺達はよく喧嘩する。黒崎の方が我慢しているような気がする。それを伝えると、俺の嫌みは元気な証拠だと思っているのだと返ってきた。
「だったらもっと言おうかな?」
「ああ。そろそろ寝ておけ」
「うん。今日も書斎に行くの?」
「今日は早めに休んでおく」
「よかった。一緒に寝たいからさ。心配性だよね。あんたって……」
黒崎の背中に両腕を回して、抱き返した。レコーディングの前後には、とても優しくなる。俺の身体を労ってのことだ。お手伝いも増えていると思う。アンのことを可愛がってくれるし、お義父さん達にも優しい。ご近所さんにも。これ以上の我儘を言うわけにはいかない。
「黒崎さん。俺は幸せだよ~」
「ありがとう」
「やっぱり俺が熱を出したら、いつもの調子が無くなるよね。このマスタードは嫌だ。米の炊き加減が~とか。聞く度にうるさいって思うけど、それもあんたが元気だっていう証拠だもんね」
黒崎は答えなかった。こめかみにキスを受け取った。そろそろ寝ておけということだ。でも、もっと黒崎の体温を感じたくて、抱きついたままでいた。それを無理に引き離すことはなく、黒崎の方もじっとしてくれていた。そして、最近起きた面白いことを話した。ベッドに入ってからだと、すぐに寝そうだからだ。
「黒崎さん。寝ろって言うかと思ったよ」
「たまにはいい。最近、聞いていない話が出てきた」
「仕方ないよ。俺はボーカルの仕事があるし。もうすぐで大学も始まるし」
「そうだな」
話しているホッとしてきて、眠くなってきた。そのタイミングで黒崎の腕が俺のことを抱き上げた。そして、ベッドへ連れて行ってくれた。今日はこのまま一緒に寝ると言いながら。俺はそれが嬉しかった。黒崎の身体の方こそ心配だったからだ。
ベッドに入った後、すぐに目を閉じた。隣で休んでいる黒崎のことを感じて、ホッとしながら。こうして夜が更けていった。
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