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もしかすると、すれ違っても大丈夫だという、自信がついたのかな?やっぱり寂しいのは同じだ。黒崎の肩へ両腕を回して、首筋に顔を埋めた。少し汗の匂いがするから安心できた。
「俺の方が寂しくなったよ。やきもちを妬いてよ~」
「お前の視野が広がった分、度量の狭い男だと知られる」
「包容力があるよ?わがまま放題だったのに、全部叶えてくれたよ。ムチャなものがあったのに。……一番は、厚焼き玉子サンドのことだよ。辛子マヨ入りの」
「そうか、自覚していたのか。シャルロットキッチンの方が手を焼いた。温かいうちに持ち帰りたいからだ。辛子マヨネーズ入りは試作段階だったと聞いていた。……俺へのご褒美がまだだぞ」
「帰った後がいい……」
「待たない。就任式典が終わるまで控えていた。気を抜かないためだ。……束縛を続ける。やめるわけがないだろう?」
「ちょっと。反則だよ~っ」
急に声色が変わった。掠れた感じの低い声だ。そして、意地悪そうに笑いながら、下唇をつまんで押したり引いたりされた。
いっそう強く鼓動が打った後、俺の体を抱え上げて立たせた。クルクル回ってやると囁きながら。
「ここからは子供扱いだ。世話のかかる子だ。しっかり、つかまっておけ」
「うんっ。久しぶりだね~。5回転でいいからね。腰が痛くなるだろ?」
「……労わるな。そこまで年を取っていない」
「なんだよ?せっかく気を使ったのに。いい感じだね。水しぶきが綺麗だ……、わああ~」
「もっとつかまっておけ……」
「すごい力だね……っ」
いきなり両足が浮き上がり、背中がひやっとした。そして、笑い声が耳元で響いたことで安心し、変わって行く景色を楽しめた。
5回転が過ぎたときに、噴水の縁の灯りが消えてしまった。一気に真っ暗になり、ビルからの灯りが遠くに感じた。
さすがに疲れて来た。だんだん回転を弱めた時に、ライトが点いたり消えたりが繰り返され始めた。すると、黒崎が意地悪そうに笑った。心霊番組を見た時、コメンテーターが話していたそうだ。カメラを回し始めると、周りの電気が点いたり消えたりしたそうだと。
「言うなよーー。わああん……。ひっく、ひっく」
「……言ってみただけだ。本当かどうかは分からない。盛り上げるための話だろう。そう気にするな」
「もう遅いよ~。早く帰ろうよ……っ。さっきの場所は通らない。近道でも嫌なんだ!」
「分かった。ここから出られる。……泣き止んでくれ。マリーカフェへ寄ってやる。ドーナツが新しくなっただろう?好きなだけ買うといい」
「近所のコンビニがいい。新しいドーナツがあるんだ。今日からだよ。……どうして嫌なんだよ?お泊まりセットのこと?寄ってくれたら許してあげる」
黒崎が眉間に皺をよせて、ため息をついた。そして、俺の手を強引に引いた。さっさと来いと言いながら。嬉しくてイジって笑うと、強めに頬をつねられた。
そして、早くしないと置いて帰るぞと偉そうに言われた。さすがにカチンと来たから言い返した結果、ここを出るまで言い合いを続けてしまった。そんな俺達を、月が照らしていた。
「俺の方が寂しくなったよ。やきもちを妬いてよ~」
「お前の視野が広がった分、度量の狭い男だと知られる」
「包容力があるよ?わがまま放題だったのに、全部叶えてくれたよ。ムチャなものがあったのに。……一番は、厚焼き玉子サンドのことだよ。辛子マヨ入りの」
「そうか、自覚していたのか。シャルロットキッチンの方が手を焼いた。温かいうちに持ち帰りたいからだ。辛子マヨネーズ入りは試作段階だったと聞いていた。……俺へのご褒美がまだだぞ」
「帰った後がいい……」
「待たない。就任式典が終わるまで控えていた。気を抜かないためだ。……束縛を続ける。やめるわけがないだろう?」
「ちょっと。反則だよ~っ」
急に声色が変わった。掠れた感じの低い声だ。そして、意地悪そうに笑いながら、下唇をつまんで押したり引いたりされた。
いっそう強く鼓動が打った後、俺の体を抱え上げて立たせた。クルクル回ってやると囁きながら。
「ここからは子供扱いだ。世話のかかる子だ。しっかり、つかまっておけ」
「うんっ。久しぶりだね~。5回転でいいからね。腰が痛くなるだろ?」
「……労わるな。そこまで年を取っていない」
「なんだよ?せっかく気を使ったのに。いい感じだね。水しぶきが綺麗だ……、わああ~」
「もっとつかまっておけ……」
「すごい力だね……っ」
いきなり両足が浮き上がり、背中がひやっとした。そして、笑い声が耳元で響いたことで安心し、変わって行く景色を楽しめた。
5回転が過ぎたときに、噴水の縁の灯りが消えてしまった。一気に真っ暗になり、ビルからの灯りが遠くに感じた。
さすがに疲れて来た。だんだん回転を弱めた時に、ライトが点いたり消えたりが繰り返され始めた。すると、黒崎が意地悪そうに笑った。心霊番組を見た時、コメンテーターが話していたそうだ。カメラを回し始めると、周りの電気が点いたり消えたりしたそうだと。
「言うなよーー。わああん……。ひっく、ひっく」
「……言ってみただけだ。本当かどうかは分からない。盛り上げるための話だろう。そう気にするな」
「もう遅いよ~。早く帰ろうよ……っ。さっきの場所は通らない。近道でも嫌なんだ!」
「分かった。ここから出られる。……泣き止んでくれ。マリーカフェへ寄ってやる。ドーナツが新しくなっただろう?好きなだけ買うといい」
「近所のコンビニがいい。新しいドーナツがあるんだ。今日からだよ。……どうして嫌なんだよ?お泊まりセットのこと?寄ってくれたら許してあげる」
黒崎が眉間に皺をよせて、ため息をついた。そして、俺の手を強引に引いた。さっさと来いと言いながら。嬉しくてイジって笑うと、強めに頬をつねられた。
そして、早くしないと置いて帰るぞと偉そうに言われた。さすがにカチンと来たから言い返した結果、ここを出るまで言い合いを続けてしまった。そんな俺達を、月が照らしていた。
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