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他の人にカッコ悪い姿を見られなくないというのは、俺も同じだ。悠人もそうだ。ただし、大切な妹の前では、頑張っている兄貴でいたいが、失敗しても恥ずかしくないと言っていた。完璧にしないといけないと思わせたくないからだという。
藍生ちゃんにとっては、19歳年上の兄貴でもこうなんだぞと教えることで、何かやらかしても気楽に構えられるだろうと言っていた。次はこうしようと、前向きになるのではないか?と思ってのことだ。
それを聞いていた久田さんが、申し訳なさそうに項垂れていた。奥さんの涼花さんは、なるほどと納得していた。その時、一緒にいたから覚えている。
「藍生の人見知りが激しくってさー。夏樹からアドバイスを貰いたいよ。俺は人見知りがなかったんだって」
「俺の小さい頃は反対だったよ。伊吹お兄ちゃんを追いかけていたから、社交的な子供だったよ」
「……うひぇ?」
「……一緒に居たからだとは思うよ。安心するからね。今は冷や汗ばかり流すけど……」
伊吹の事を出すと、必ずといっていいほど、二葉の顔が思い浮かぶ。師匠と弟子の関係を結んでから半年が経ち、黒崎の期待通りに、おかしな影響を受けた。少し図々しくなれたのは良かった。
フタバッコリーという変な愛称をつけられて、ビュッフェでは聡太郎との大食い対決もした。行儀の良さが吹き飛ぶような状況を過ごしている。そして、二葉の部屋は散らかっている。
「……二葉がさ、脱いだ靴下をそのままにしているんだよ~。無理にだらしなくしているんだろ?って聞いたら、気がついたらやっているんだって……。他にもこんな事が……」
「ふむふむ。裕理さんが話していた通りなのかー」
「……もうすぐ試験だろ?向こうの大学も。……珈琲を飲みながら勉強しているんだけど、いつ洗ったのか分からないマグカップで飲んでいるんだ。身体は平気だよ。……カフェイン中毒になるからって、ほうじ茶にシフトしたんだ。それはいいけど、カップを洗わずに珈琲も飲んでいるんだよ。同じカップで。うひゃひゃ」
「ひいいっ、カズさんは綺麗好きなのにー」
「お腹は壊さないようにしているからね、そこは大丈夫だよ。本人も分かっていると思う。……お兄ちゃん、迎えをありがとう」
話しているうちに、一貴さんの元へ到着した。宮下さんがユリウスを抱き上げて、ぐりぐりと頬ずりをしている。大学寮生活ではペットが飼えないから、機会があれば触っているそうだ。そこへ、八代と日下が通っているのが見えた。荷物を持ってあげている。いつもながら楽しそうにしているから良かった。
「おーーい、お疲れ様~」
「おつかれーー、島川社長!さようならーー」
「おおーー、気をつけてーー」
一貴さんが手を振って答えた。この間のイベントで会っただけで、お互いに覚えている。誰とでも話せるのは、黒崎と共通している。強引な面も同じだ。付き合う前から束縛はしない方だと思っていたのに、藤沢にはしている。ただし、攻撃性を持った濃厚なキスはしたことがないようだ。嫌われてしまうと分かっているからだ。
そこで、新しい考えが浮かんだ。藤沢が困っているのは、一貴さんの態度が、どっちつかずに受け取れるからだと。思い切ったことをした方がいいのだろうかと考えて、それを打ち消した。藤沢のことを傷つけてしまう。
藍生ちゃんにとっては、19歳年上の兄貴でもこうなんだぞと教えることで、何かやらかしても気楽に構えられるだろうと言っていた。次はこうしようと、前向きになるのではないか?と思ってのことだ。
それを聞いていた久田さんが、申し訳なさそうに項垂れていた。奥さんの涼花さんは、なるほどと納得していた。その時、一緒にいたから覚えている。
「藍生の人見知りが激しくってさー。夏樹からアドバイスを貰いたいよ。俺は人見知りがなかったんだって」
「俺の小さい頃は反対だったよ。伊吹お兄ちゃんを追いかけていたから、社交的な子供だったよ」
「……うひぇ?」
「……一緒に居たからだとは思うよ。安心するからね。今は冷や汗ばかり流すけど……」
伊吹の事を出すと、必ずといっていいほど、二葉の顔が思い浮かぶ。師匠と弟子の関係を結んでから半年が経ち、黒崎の期待通りに、おかしな影響を受けた。少し図々しくなれたのは良かった。
フタバッコリーという変な愛称をつけられて、ビュッフェでは聡太郎との大食い対決もした。行儀の良さが吹き飛ぶような状況を過ごしている。そして、二葉の部屋は散らかっている。
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「ふむふむ。裕理さんが話していた通りなのかー」
「……もうすぐ試験だろ?向こうの大学も。……珈琲を飲みながら勉強しているんだけど、いつ洗ったのか分からないマグカップで飲んでいるんだ。身体は平気だよ。……カフェイン中毒になるからって、ほうじ茶にシフトしたんだ。それはいいけど、カップを洗わずに珈琲も飲んでいるんだよ。同じカップで。うひゃひゃ」
「ひいいっ、カズさんは綺麗好きなのにー」
「お腹は壊さないようにしているからね、そこは大丈夫だよ。本人も分かっていると思う。……お兄ちゃん、迎えをありがとう」
話しているうちに、一貴さんの元へ到着した。宮下さんがユリウスを抱き上げて、ぐりぐりと頬ずりをしている。大学寮生活ではペットが飼えないから、機会があれば触っているそうだ。そこへ、八代と日下が通っているのが見えた。荷物を持ってあげている。いつもながら楽しそうにしているから良かった。
「おーーい、お疲れ様~」
「おつかれーー、島川社長!さようならーー」
「おおーー、気をつけてーー」
一貴さんが手を振って答えた。この間のイベントで会っただけで、お互いに覚えている。誰とでも話せるのは、黒崎と共通している。強引な面も同じだ。付き合う前から束縛はしない方だと思っていたのに、藤沢にはしている。ただし、攻撃性を持った濃厚なキスはしたことがないようだ。嫌われてしまうと分かっているからだ。
そこで、新しい考えが浮かんだ。藤沢が困っているのは、一貴さんの態度が、どっちつかずに受け取れるからだと。思い切ったことをした方がいいのだろうかと考えて、それを打ち消した。藤沢のことを傷つけてしまう。
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