ジンクス∞漁猫∞~君と僕の物語

はらぺこおねこ。

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01 ジンクス

07

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「川名さん……
 もしかして大失恋の末、転校したとか?」

 美姫が、そう言うと川名さんが即答した。

「失恋で転校はしません」

「そうだよね……」

 美姫が苦笑いを浮かべる。
 そして、僕を睨むひとりの女の子が僕の視界に入る。

 宮崎 峰子。

 学年でトップの成績を誇り何故か学年で2番目の僕をライバル視している。
 僕は、この宮崎さんにものすごく嫌われれいる。
 まぁ、本能で嫌いなんだろうね。
 それは、仕方がないこと。
 宮崎さんだけじゃない。
 人間のほとんどが、僕みたいなジンクス持ちを嫌う。
 バレたらさらに嫌われるので絶対にバレたらダメなんだ……

「宮崎のヤツ、今日も一に熱い視線を送ってるな」

 護が、冗談ぽく笑う。
 本人に聞こえたらものすごく怒ると思うよ。
 そう思っていたら宮崎さんが、僕たちの方に近づいてくる。

「冗談にしては、笑えないわね」

 そりゃ怒るよ。
 相手が僕なんだから……

「じゃ、どうしていつも一を見ているんだ?」

「それは……」

 宮崎さんが口ごもる。

「それは?」

 美姫が、嬉しそうに笑う。

「私が、ナンバーワンで斉藤くんがナンバーツーだからよ」

 宮崎さんが自信満々でそう答える。

「俺らは、下から数えたほうが近いけどな」

 護が、そう言ってケラケラ笑う。

「私、真ん中だもん」

 美姫が、頬を膨らませる。

「そうか?」

 護がクスクスと笑う。

「もう!護るのいじわる!」

 美姫が、護の背中をバシンと叩いた。
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