ジンクス∞漁猫∞～君と僕の物語

01 ジンクス

09

　川名さんは、困った顔をしている。

「でも、私は……」

　川名さんが、そこまで言いかけたとき僕がその言葉を遮って言葉を放つ。

「一度逢ったら友だちなんだよ」

「え？」

　僕のその答えに、川名さんは驚いている。

「そうだよ。
　もう逢ってしまったのだから僕たちは友だちだよ。
　もちろん宮崎さんも友だちだよ？」

　僕は少し嫌味を込めてそう言った。

「それは皮肉……と捉えていいのかしら？」

「バレた？」

　僕は、少し笑ってみせた。

「……はぁ、あなた嫌な性格してるわね」

　宮崎さんもため息混じりに笑った。
　宮崎さんは僕のことを嫌っている。
　だけど、ほぼ毎日話しかけてくる。
　どうしてなんだろうね。
　不思議だ。

　そして、チャイムが鳴る。
　授業が始まるチャイムだ。

「さぁ、授業だ！
　今日も気合を入れて授業をうけるぞ！」

　護がそう言って気合を入れる。
　そして、教師が教室に入ってきて授業が始まる。

　さぁ、今日も気合を入れて寝るぞ！