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04 奏でる音色
04
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「いいんですか?」
川名さんの問いに宮崎さんがため息混じりに言った。
「当たり前よ。
貴方は、斎藤くんたちの友だちなのでしょう?
貴方も来なさい、これはお願いよ」
「はい」
川名さんが照れ笑いを浮かべながら頷いた。
「宮崎さんってなんか面倒見いいよね。
幼稚園の先生とか向いてそう」
僕がそう言うと宮崎さんが照れる。
「お、おだててもなにもでないわよ」
「そう言えば、進路希望の用紙にはもう書いた?」
美姫が、そう言ってみんなの方を見る。
「そんなのあったの?」
当然僕は学校を休んでいたから知らない。
「うん。
7月までには出して欲しいって小手川が言っていたよ」
ちなみに、小手川っていうのは僕らの担任の名前だ。
「げ……
そんなに日がないね」
僕が驚いていると宮崎さんが答える。
「私は、大学ね。
大阪教育大学」
「宮崎さん、教師になるの?」
美姫が、そう言うと宮崎さんがすぐに答える。
「うん。
私、こう見えて幼稚園の先生になりたいのよ」
本当になりたいんだ……
「俺は、体育大学だな。
フェンシングを極める。
目指せ!オリンピックだな!」
護がそう言って笑う。
護は、フェンシングがとても強い。
お世辞抜きでオリンピックを目指せるくらい強い。
国際大会や世界大会で優勝を何度もしている。
「私は、看護大学。
将来、看護師さんになるんだ」
美姫が、そう言って小さく照れる。
美姫は、看護師を目指しているのか……
そういえば、そんな話を何度か聞いた気がする。
「川名さんは?」
宮崎さんが、そう言うと川名さんはうなずく。
「私は就職です。
今バイトしている工場で就職しないかと声をかけていただいていまして……」
「そっか。
みんな、バラバラになるんだね」
僕が、そう言うと川名さんが僕の方を見る。
「斎藤くんは、どうするんですか?」
「僕も就職かな」
それを聞いた川名さんが、驚いた表情で僕の方を見る。
「大学には行かないのですか?」
「うん」
「授業料が払えないとかですか?」
川名さんが、そんなことを訪ねてきた。
どうして授業料なんだろう。
「授業料はあるよ。
毎月あしながおじさんから、お金が送ってくれてるし。
両親の保険とか遺産とかかなりあるし……
でも、そういうのに甘えていたらいけないかなって……」
僕が、そう言うと川名さんが大きな声を出す。
「ダメです!
大学には行ってください!」
川名さんのそんな大きな声は、はじめて聞いたかもしれない。
川名さんの問いに宮崎さんがため息混じりに言った。
「当たり前よ。
貴方は、斎藤くんたちの友だちなのでしょう?
貴方も来なさい、これはお願いよ」
「はい」
川名さんが照れ笑いを浮かべながら頷いた。
「宮崎さんってなんか面倒見いいよね。
幼稚園の先生とか向いてそう」
僕がそう言うと宮崎さんが照れる。
「お、おだててもなにもでないわよ」
「そう言えば、進路希望の用紙にはもう書いた?」
美姫が、そう言ってみんなの方を見る。
「そんなのあったの?」
当然僕は学校を休んでいたから知らない。
「うん。
7月までには出して欲しいって小手川が言っていたよ」
ちなみに、小手川っていうのは僕らの担任の名前だ。
「げ……
そんなに日がないね」
僕が驚いていると宮崎さんが答える。
「私は、大学ね。
大阪教育大学」
「宮崎さん、教師になるの?」
美姫が、そう言うと宮崎さんがすぐに答える。
「うん。
私、こう見えて幼稚園の先生になりたいのよ」
本当になりたいんだ……
「俺は、体育大学だな。
フェンシングを極める。
目指せ!オリンピックだな!」
護がそう言って笑う。
護は、フェンシングがとても強い。
お世辞抜きでオリンピックを目指せるくらい強い。
国際大会や世界大会で優勝を何度もしている。
「私は、看護大学。
将来、看護師さんになるんだ」
美姫が、そう言って小さく照れる。
美姫は、看護師を目指しているのか……
そういえば、そんな話を何度か聞いた気がする。
「川名さんは?」
宮崎さんが、そう言うと川名さんはうなずく。
「私は就職です。
今バイトしている工場で就職しないかと声をかけていただいていまして……」
「そっか。
みんな、バラバラになるんだね」
僕が、そう言うと川名さんが僕の方を見る。
「斎藤くんは、どうするんですか?」
「僕も就職かな」
それを聞いた川名さんが、驚いた表情で僕の方を見る。
「大学には行かないのですか?」
「うん」
「授業料が払えないとかですか?」
川名さんが、そんなことを訪ねてきた。
どうして授業料なんだろう。
「授業料はあるよ。
毎月あしながおじさんから、お金が送ってくれてるし。
両親の保険とか遺産とかかなりあるし……
でも、そういうのに甘えていたらいけないかなって……」
僕が、そう言うと川名さんが大きな声を出す。
「ダメです!
大学には行ってください!」
川名さんのそんな大きな声は、はじめて聞いたかもしれない。
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