いけめんほいほい

はらぺこおねこ。

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Scene06 青春してますか?

146 コインロッカーと少女

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葬儀からの帰り道。

恋次はふとコインロッカーの前で女の子と目が合う。
恋次はその子のことがふと気になった。

「あの子、迷子かな?」

恋次は、水面に聞いてみる。

「どうだろ……」

すると菜花が答える。

「あの子は孤児院の子だよ。
 コインロッカーの前によくいることで有名だよ」

そして自由がすぐに答える。

「あの子ね。あんまり喋んないの」

「え?自由知り合いなの?」

十三が尋ねる。

「同じ幼稚園の子だよ」

「そっか」

十三は小さくうなずく。

「一度会ったからから自由的にはお友だちなの。
 でも由香ちゃん的にはどうなんだろう……」

「きっとお友達さ」

百道が小さく言う。

「声かけてくる」

自由はそういって由香の方に向かって走った。

そして戻ってくる。

「どした?」

恋次が尋ねる。

「由香ちゃんから飴ちゃんもらった!」

「そっか」

恋次は少し悟った。
あっちにいけって意味なんだろうと。
恋次だけではない他のモノたちもそう感じた。

すると由香が恋次を見ている。
そしてゆっくりとこちらに来る。

「ん?」

「はい」

由香は恋次に飴を渡す。

「え?」

百道にも飴を渡す。

「さんきゅ」

菜花にも飴を出す。

「あ、ありがと」

水面にも渡す。

「ありがとう」

十三にも飴を握りしめさせる。

「ありがとう。
 でも、どうして?」

「心配してくれたから」

「え?」

「あとあっちに行けって意味じゃないよ」

由香は悲しそうに笑うとコインロッカーの前に戻った。

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